食べ過ぎたあとに、なんだか肌の調子が悪いと感じた経験はないでしょうか?
食べ過ぎなど、乱れた食生活は肌荒れを引き起こす大きな原因です。
特に年齢が上がるにつれ、食べ過ぎでの肌荒れは、簡単に治すことができないため見過ごしてはいけません。
この記事では、食べ過ぎと肌荒れの原因をご紹介するとともに、対策法も解説していきます。
この記事でわかること
・脂質や糖質の摂りすぎや栄養バランスの乱れで肌荒れになる
・タンパク質を中心に栄養バランスを整え、食べ過ぎず、水分補給を欠かさないことが重要
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食べ過ぎと肌荒れの関係
食べ過ぎで肌が荒れるのは、食べ過ぎで負担がかかっているというSOSです。
体は食べたもので作られるため、食べ過ぎは体内の循環を悪化を招いたり、栄養素バランスを乱し、代謝を悪くするなど、体内の不具合が、表面上に肌荒れという形で現れます。
また、肌荒れは顔だけでなく全身に影響し、性別や世代を問いません。
若い世代は、特に食べるため肌荒れがしやすく、ニキビなどが出来やすいですが、新しい皮膚に生まれ変わるターンオーバーの期間が早く、代謝も良いので改善が早いです。
一方、年齢が上がるとターンオーバーが遅くなるので改善が遅くなるため、念入りな対策が必要となります。
食べ過ぎで肌荒れが起きるメカニズムと主な原因は?
大きなメカニズムは、「食べ過ぎと肌荒れの関係」で紹介したように、食べたものが身体に直結しているため、食べすぎることにより表面上に不調が、肌荒れとして出てきます。
そして、詳しくは以下のような原因で、肌荒れは引き起こされます。
食べ過ぎによる主な肌荒れの原因
脂質過剰
食べ物から摂取した脂質が多くなると、体内の油分量が過剰になるため、ニキビ・できものというかたちで外へ排出します。
脂質は体脂肪の原因でもあり、セルライトといった落としにくい脂肪へ変化すると肌に、たるみをもたらします。
糖分過剰
糖分が多い食事をすると「糖化」という肌の細胞を傷つける状態を作り、肌荒れを引き起こします。
糖化は、シワ・たるみといった深刻な肌トラブルの原因となります。
栄養バランスの乱れ
栄養バランスが乱れると、心身に疲れを溜めこむようになります。
その結果として、肌荒れに繋がります。
栄養は肌を作る基礎であるため、バランスを整えることは重要です。
肌の調整機能が低下
栄養バランスが乱れると、肌の調整機能も働きが低下します。
調整機能が低下すると、ターンオーバーが遅くなったり、代謝が悪くなり、肌荒れを引き起こし、修復・改善しにくくなります。
食べ過ぎが肌荒れに与える影響
食べ過ぎが、肌荒れに直結していることは前項でも紹介しました。
ここでは、食べ過ぎが続いていくと、どのような影響があり、肌荒れを引き起こすのか、詳しく見ていきます。
食べ過ぎが引き起こす肌荒れの症状
まず、食べ過ぎが影響で引き起こる肌荒れの症状には、大きく以下のようなものがあります。
ニキビ
肌荒れの中でも、ニキビは食事が大きく影響してできます。
特に、油分が多い食事を摂ることで、脂質量が増えると消化しきれず、肌上に現れます。
体質にもよりますが、大人になるにつれ、ニキビはできにくくなる一方で、大人ニキビは改善しにくい特徴もあります。
できもの
ニキビとは別に、吹き出物といった、できものができやすくなります。
ひどい場合、油分の蓄積で「しこり」などになって簡単には治らなく、摘出手術が必要になることもあります。
口内炎
口の中の肌にも炎症ができ、「口内炎」といった肌荒れが起こります。
口内炎は、飲食中に患部が刺激されるため、治りが遅い特徴があります。
さらには、食事が摂りにくくなり、ストレスとなり口内炎が増えるケースもあります。
血色不良
偏った栄養バランスの食事で食べ過ぎが続くと、脂質や糖質の過剰摂取の影響によって、血液循環が悪くなり、肌の血色も悪くなります。
特に、目元などの皮膚が薄い部分は、血行の善し悪しに影響を受けるため、血行不良だとクマが濃くなります。
乾燥、荒れ、ただれ
食べ過ぎと共に、飲酒などアルコール分の摂取が増えると、体内の水分を奪うため、肌の水分も減り乾燥、荒れ、ただれを引き起こします。
肌バリア機能の低下
食べ過ぎが続き、肌荒れが続くと肌を紫外線といった外からの刺激から守る「肌バリア」の機能が上手に作動しなくなります。
肌バリアの機能が低下することで、肌の免疫力が落ち、感染症や皮膚癌といった病気につながる可能性が高くなっていきます。
合わせて覚えておきたい健康への影響
食べ過ぎが増えると、肌荒れだけでなく、以下のような健康に影響が出ることを合わせて覚えておきましょう。
便秘
食べ過ぎが続くと、胃腸に負担がかかるため、排便力が弱まり便秘につながります。
便秘になると、外に排出しきれない不要な脂質などが、体内を巡り、最終的に肌上にニキビ・できものとして現れ、肌荒れにも直結していきます。
下痢
便秘と合わせて、胃腸に負担がかかると胃腸の弛緩力が弱まるため、便が緩くなり下痢になります。
下痢の原因には、辛味が強いような刺激の強い食事があります。
また、刺激物の摂りすぎは、体内を傷つけやすく、疲れさせるためストレスを招いて、肌荒れを引き起こす要因になります。
動脈硬化
食べ過ぎが続くと、脂質や糖が血中に残り、血液の流れも悪くなるため「動脈硬化」になる可能性が高くなります。
動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞といった大きな病気につながる原因ですので、注意が必要です。
糖尿病
特に、甘いものや糖分・糖質の多い食事を食べ過ぎると、糖尿病リスクが高くなります。
また、糖尿病と肌荒れには強い関係性があり、糖尿病による脱水状態や発汗作用の低下により、肌の乾燥や痒みを引き起こすこともわかっています。
肥満症
食べ過ぎは、太る原因で肥満になっていきます。
肥満は、病気の入口と言われるほど、さまざまな病気へとつながっています。
また、肥満になると肌にハリを与えるコラーゲンが減少するため、シワやたるみの原因になっています。
食べ過ぎと肌荒れの対策方法
飲み会や食事会といった人付き合いなどで食べ過ぎる場面は避けて通れず、食べることを我慢したりすると逆にストレスも貯まるため、食べ過ぎを完全に避けるのは難しいでしょう。
しかし、対策をすることで食べ過ぎの予防ができるので確認・実践しましょう。
食べ過ぎを防ぐ食事する
食べ過ぎを防ぐには、食事の選び方・摂り方にポイントがあるので確認しましょう。
タンパク質を中心に栄養バランスを整える
栄養バランスが整った食事をすることで、食べ過ぎを防ぐことができます。
なかでも、タンパク質は肌を作るのに欠かせない栄養素であり、摂取することで、代謝が上がるとともに満足感が得られるので、積極的に取り入れていくと食べ過ぎの対策になります。
一方で、タンパク質は脂肪分が高い特徴もあるため、食べすぎには注意しましょう。
こまめに水分摂取をする
水分をこまめに摂ることで、新陳代謝を上げ、体内の循環を良くする効果があり、肌の調子を整えるのにも水分は重要な要素です。
水分を摂ることは、満腹感を与え満たされた上での食事になるので、食べ過ぎを防ぐことにつながります。
特に、炭酸水は間食に取り入れることで、炭酸により満腹感が得られると同時に水分も摂取できるので一石二鳥です。
ただし、炭酸水を選ぶ際には、無糖のものを選びましょう。
しっかりと噛む
しっかりと噛んで食事をすると、満腹中枢が満たされ食べ過ぎを防ぐことができます。
噛むことは表情筋を使うため、顔の血行が良くなるため血行促進につながり、顔色も良くなってきます。
また、よく噛むことで消化も良くなるので、便秘の対策や改善になります。
肌荒れを防ぐスキンケアのポイント
肌荒れを防ぐには、内側だけでなく外側からのスキンケアは欠かせません。
ここでは、外側からスキンケアを行う際のポイントをご紹介します。
ビタミンの入った基礎化粧品を使う
肌の生成には、ビタミンが欠かせません。
ビタミンの補給を外側からできるため、化粧水・乳液・パックなどビタミンが入ったものを選ぶとよいでしょう。
使用の際は、夜に使うことがよいです。
なぜなら、ビタミンは日光を吸収する特徴があるため、朝に使うと紫外線を吸収しやすくなり日焼けやシミに繋がるからです。
肌を刺激しない
肌は刺激を受けると、バリアを強くしようと働くので角質を厚くし、黒ずみや色素沈着の原因になります。
特に、汗やお風呂上がり、洗顔後にタオルで拭くときには、擦らずに優しく水分や汗を吸収するように心がけましょう。
乾燥を防ぐ
乾燥をした肌の状態で、食べ過ぎや飲み過ぎが行われると、さらに体内の水分を使って代謝を行うため、乾燥が悪化します。
基礎化粧品での保湿・水分補給と、化粧水をスプレーボトルに入れて、こまめに肌に吹きかけることや、保湿クリームをこまめに使うなど、こまめな乾燥対策を行いましょう。
特に、冬場は乾燥がひどくなるので、加湿器を使うなども対策の方法です。
油分過多を防ぐ
食べすぎることで、油分が多くなるためにニキビや、できものができやすくなります。
対策として、脂質肌向けの基礎化粧品を使ったり、あぶらとり紙で肌の油分を吸収するなどをするだけでも、効果があります。
肌状態をアプリで確認する
最近では、化粧品会社などが開発した肌の状態を簡単に確認できるアプリがあるので、そういったものも使用して自身の肌状態を確認するとよいでしょう。
肌状態についてアドバイスをしてくれるアプリもあり、基礎化粧品を選ぶ際にも使えるので便利です。
専門家に診てもらう
肌状態を知るために、皮膚科医といった専門家に詳しく診てもらうのもスキンケアのポイントです。
自分の肌を知る機会にもなり、肌状態の改善や向上になります。
食べ過ぎた後の肌荒れを改善する方法
食べすぎたことで肌荒れが起きると、後悔することも多いでしょう。
しかし、食べ過ぎた後でも肌荒れを改善することはできますので、改善の方法を見ていきましょう。
運動をして汗を流す
運動をして代謝をあげることにより、カロリー消費を促すため、食べ過ぎで摂りすぎた過多状態の栄養を正常値に戻すことができます。
また、汗をかくことには、余分な油分などを、外に排出する効果があります。
注意点として、一気に運動をしようとせずに、気持ちの良い汗をかく程度に、毎日続けることです。
睡眠を十分に取る
睡眠を取ることは、肌の生成に重要なホルモンの分泌を促し、健やかな肌作りの鍵です。
7〜8時間の睡眠を取ることが、理想とされています。
また、睡眠の質の良さも肌には重要で、寝る前にはアロマオイルやお香といったリラックス効果のあるグッズを使用するなど、リラックスできる状態を作ると、良い睡眠につながります。
湯船に浸かった入浴をする
肌荒れの改善には、保湿・体内の循環促進・代謝アップが効果的ですが、湯船に浸かって入浴することで全て解決することができます。
注意としては、お湯の温度が高すぎると入浴後の乾燥につながってしまうため、40℃くらいに設定し、30分程度を目安に入浴をしましょう。
入浴後は、保湿効果の高いボディクリームやオイルを塗りながらマッサージをすることで、肌のケアと代謝を上げる効果があるので、あわせて行ってみると改善効果がより期待できるでしょう。
食事・味覚のリセットする
食べすぎた後は、数日食事を消化がよく、胃腸に優しいものに変えて、味覚のリセットをしましょう。
味付けの濃いもの、揚げ物、菓子を食べ続けると、満足感がなくなり、食べ過ぎが習慣になりやすいです。
食事はあっさりとした、茹でたものや蒸したものを選ぶようにすると、味覚が緩やかにリセットされていきます。
食べすぎたあとの炭水化物はおかゆ、うどんといった消化の良いものを選択していくと、便秘や下痢を改善し、肌荒れも落ち着いていきます。
また、冷たい食事ではなく、身体を温める食事を摂ることで、代謝もアップするため意識して選択するとよいでしょう。
まとめ
今回は、食べ過ぎと肌荒れの関係性をご紹介してきました。
食べるということは心身を整えてくれる、人間に欠かせないとても大切なことですが、食べ過ぎといった過剰な食生活は健康に、悪影響を及ぼすことになるため要注意です。
しかし、対策や改善法を覚えておくことで、食事も楽しめますし、肌荒れを防ぎ健やかに美しく過ごすことはできます。
この記事を参考に食生活を見直し、きれいな肌を目指しましょう。