ダイエット中に余計な物を食べてはいけないのは、誰もが知っていることですよね。それなのに寝る前に「おなかがすいてどうしよう」となった経験はありませんか?

ダイエットにとって夜食は敵だと思う人が多いですが、実はそうではありません。
夜食は食べること自体がNGなのではなく、何を食べるのかが大切です。ダイエットを順調に続けていくためにも、夜食に食べてもいい食材を知ってください。

今回は夜食の重要性とリスクを解説した後、おすすめの食材やレシピを紹介します。
最後までお付き合いいただければ、正しい夜食の取り方がわかります。夜食の悩みが解消されれば、ダイエットの成功が近づきます。

この記事でわかること
・夜食は血糖値が上がりにくく、低カロリー、タンパク質が摂れるものがおすすめ
・具体的にはオートミールや玄米、鶏むね肉、プロテインなど

夜食は食べてもいい!夜食の重要性

夜に食べるのがNGだと考える人は多いですが、食べる内容さえ選べば食べた方がいい場合もあります。夜食はダメ! と決めて、ストレスになる方が良くないですよね、必要な時に最適な形で夜食をとるために、夜食が重要だとされる理由と適切なタイミングを紹介していきます。

夜食が重要だとされる理由

夜食が重要だとされるのは、睡眠の質を上げられるからです。極度の空腹が続くと眠れないとの声は多いですよね。おなかがすいて眠れずに朝を迎えるくらいなら、消化のいい物を食べた方がいいです。

また、夕飯を食べても時間が早かったり、内容が少なかったりして夜中にお腹が空いている状態で眠ると、朝まで栄養がない状態となります。

夜お腹が空いてしまったときに夜食を取らず、水分や栄養素が枯渇した状態で朝を迎えるよりは、寝る30分前に適量のタンパク質を夜食として摂ると良い効果がたくさんあります。
参照:プロテイン摂取のタイミングは「寝る前と朝」が効果的な理由

空腹状態で眠ると、朝ご飯の食べ過ぎにもつながりますよね。そのため、食事量や体内の栄養状態などを考えると、夜食は重要な役割をしていると言えます。

夜食の適切なタイミングを紹介

夜食は寝る2時間前までに終わらせるのが理想です。しかし寝る直前におなかが減ってしまった場合は、消化のいいものや糖質脂質が低い物を選んでください。特に寝る30分前のタンパク質は、身体に良い効果があるので、2時間を切ってから何かを食べるなら、タンパク質がおすすめです。

糖質と脂質の多い食べ物は、寝る前に取ってしまうと太ってしまいます。また消化が悪くなってしまうと、睡眠の質を低下させてしまいます。最適なタイミングは人によっても違うので、さまざまなパターンを試してみてくださいね。

夜食のリスクを解説

夜食の最大のリスクは、やはりカロリーオーバーになってしまう事です。寝る直前に食事を取ると、内臓に負担がかかります。本来なら、睡眠にエネルギーを使うタイミングなのに、消化にエネルギーを使わなければならなくなることで、睡眠の質が低下します。

また夜食が習慣化してしまうと、消化活動にエネルギーを使ってしまい、睡眠中の代謝が低下して体内時計が狂うのです。夜食を食べなければ寝られない場合は、やはりそのほかの食事のカロリーをきちんと計算して、食べ過ぎにならないようにする必要があります。

寝る前の塩分摂取や、水分の過剰摂取は翌朝のむくみにもつながります。夜食のリスクを知った上で、デメリットとならない夜食をとりましょう。

ダイエット向きの夜食の選び方3選

ダイエット中に夜食を食べるのであれば、太りにくい食事を選びましょう。近年の研究では、ダイエットに重要なのは「血糖値コントロール」だと言われています。ダイエットを成功させるために知っていてほしい、血糖値、カロリー、タンパク質の3つを詳しく解説していきます。

血糖値が上がりにくいもの

夜食を食べるなら、血糖値の上がりにくいものを選びましょう。血糖値の急上昇は、インスリンの大量生成につながり肥満のリスクを高めます。本来インスリンは血糖を細胞に取り込む役割がありますが、同時に脂肪の蓄積を促進します。そのため、血糖値が上がりやすい食事をしてしまうと、ダイエットが成功しにくくなります。

血糖値を上げてしまう食事は、ジュース、白米、パン、シリアルなどの精製された食材です。夜食に食べるなら、オートミール、玄米、全粒粉などの「茶色い食材」を選んでくださいね。

カロリーが低いもの

夜食を食べるなら、カロリーが低い物を選びましょう。カロリーはただの熱量だという声もありますが、やはりカロリーを取り過ぎるとエネルギー過剰となり太ってしまいます。夜食の後は寝るだけなので、あまり糖質や脂質を取り過ぎないようにしましょう。

主食を取る場合は。オートミール玄米などの血糖値をあげないものがおすすめです。豆腐やヨーグルトなどと合わせて食べるとカロリーを抑えた夜食を作れます。

タンパク質が摂れるもの

夜食で最も取ってほしいのがタンパク質です。睡眠時間を7~8時間と仮定すると、朝起きた時には、タンパク質が枯渇しています。体内からタンパク質をなくさないためにも、夜食でタンパク質を取るのがおすすめです。

タンパク質は鶏むね肉プロテインを使って、余計な脂質を取らないようにしてください。タンパク質を取ってから寝ると、翌朝の食べ過ぎを防げます。

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手軽に手に入る夜食におすすめの食材を紹介

スーパーで手軽に手に入る食材の中から、夜食におすすめのものを紹介します。
今回紹介する栄養素は100gあたりで計算しています。ぜひ夜食を作る際の参考にしてください。

タンパク質を摂る食材

食材Kcal (カロリー)糖質 (g)脂質 (g)タンパク質 (g)
鶏むね肉約105約0.1約1.9約23.3
豆腐約73約1,5約4.9約7.0
サーモン約1760約12.5約19.5
カニカマ約89約9.2約0.5約12.1
参照:食品データベース

タンパク質が豊富な食材を選ぶ際には、糖質と脂質が少ないものを選びましょう。100g当たりで考えると、お肉でコスパがいいのは鶏のむね肉です。もも肉や牛肉などは、どうしても脂質が多くなってしまうため、おすすめできません。

糖質さえ避けていれば、脂質は問題ないとの声もありますが、脂質をとってもいいかは体質によるところが大きいので、避ける方が無難です。なおカニカマは塩分が含まれているので、食べ過ぎには注意してください。

低糖質で満腹感が出る食材

食材Kcal糖質 (g)脂質 (g)タンパク質 (g)
オートミール約350約69.1約5.7約13.7
チアシード約446約34.5約33.9約19.4
玄米ごはん約152約35.6約1.0約2.8
ヨーグルト約56約4.9約3.0約3.6
参照:食品データベース

これはあくまでも一般的な数値です。実際にダイエット中の夜食に使う場合は、パッケージに書かれている「1回あたりの量」を必ず確認してください。
白米や食パンのような「白い炭水化物」と比べると、どれも低GI食材なので太りにくいです。

しかし、ダイエット向きの食材でも食べ過ぎるとよくないのは同じです。必ず適量内に収めましょう。

そしてご飯を食べる際は、できれば冷たい状態で食べると「レジスタントスターチ」が豊富にあるため、太りにくいとされています。

低カロリーなおやつ

食材Kcal糖質 (g)脂質 (g)タンパク質 (g)
グレープフルーツ約40約9.6約0.1約0.9
プロテイン約400約0約5約80
こんにゃくゼリー約65約16.4約0.10
参照:食品データベース

空腹状態は解消したいけれど、カロリーはとりたくない人におすすめなのが、プロテインやグレープフルーツ、こんにゃくゼリーです。プロテインは脂質を低く作っている商品が多いので、太る心配はほぼありません。

プロテインを寝る前に飲む場合は、ホエイよりカゼインがおすすめです。カゼインプロテインはゆっくりと吸収されるため、長く体内にタンパク質の成分を残しておけます。1回あたり何グラム取ればいいのかは、選ぶアイテムによって変わるので必ずパッケージを確認してください。

夜食を自分で作る場合のおすすめレシピ

市販品ではなく、夜食を自分で作る場合のレシピを3つご紹介します。どのレシピも血糖値を上げにくく、しっかりとタンパク質が取れるレシピです。ダイエット中の夜食に最適なメニューなので、ぜひ試してみてください。

鶏むね肉とオートミールのリゾット

【材料:1人前】

  • オートミール : 20g
  • 水 : 約33ml 
  • (A)豆乳 : 約100ml 
  • (A)コンソメ : 小さじ2/3
  • (A)白だし : 小さじ2/3
  • 冷凍ブロッコリー : 約100g
  • 鶏むね肉 : 約100g
  • 粗びきこしょう : 少々 

【作り方】

  1. オートミールと水を混ぜてラップをし、レンジで1分加熱します。
  2. 1に調味料を入れて、ブロッコリーと鶏むね肉を加えます。
  3. 再度ラップをして電子レンジで4分加熱します。
  4. 好みでチーズやこしょうをかければ完成です。

オートミールは好みのものを使ってOKです。オートミールをふやかすレシピなので、粗めのものを使うと、ご飯のような食感で食べられます。オートミール独特の風味はどうしてもあるので、苦手な場合はコンソメや粗挽きこしょうなどを少し増やすのがおすすめです。

どんなアレンジにも対応できるレシピなので、好みのアレンジを見つけてください。温めをやりすぎるとおもちのような粘り気が強くなってしまいます。そのため、好みの硬さがある人は、加熱時間を調節してください。

このレシピの栄養価
カロリー…257kcal
たんぱく質…35.2g
脂質…6.4g
炭水化物…23.3g

卵としらすのおかゆ

【材料:1人前】

  • ごはん : 80g
  • 水 : 160ml 
  • 白だし : 少々
  • 溶き卵 : 1個分 
  • しらす:20g
  • ねぎ:少々
  • 塩:ひとつまみ

【作り方】

  1. 鍋にご飯とお水を入れてご飯をほぐします。
  2. 沸騰したら味付けをした後、弱火にして10分程度煮込みます。※食感が固めが好きなら時間を短くしてもOK
  3. 好みの堅さになったら、煮立たせます。
  4. 火を止めて溶き卵を入れ蒸らします。
  5. 器に盛り付け、ねぎとしらすを入れて完成です。

おかゆの蒸らし時間は、卵をどの程度固まらせたいかで決まります。半熟が好きなら短め、しっかりと固まらせたい場合は長めに取りましょう。おかゆのレシピはトッピングを変えれば、さまざまな味を楽しめます。

アレンジをする際には、しらすを鮭や鯛に変えたりカニカマを使ったりするのもおすすめです。冷蔵庫の中にある食材をうまく使って、おなかに優しいおかゆを作りましょう。またしらすに塩分が含まれているので、お塩を加える際には、少量ずつ味を確かめながら入れていってください。

このレシピの栄養価
カロリー…242kcal
たんぱく質…14.1g
脂質…7.7g
炭水化物…30.2g

アボカドと海苔のざるそば

【材料:1人前】

  • そばつゆ:適量(一般的な目安は100~150ml程度)
  • ゆでたそば:約100g(乾麺の場合、約50g)
  • アボカド:半個程度(成熟したものを使用)
  • 海苔:2枚程度
  • お好みでネギやごまなどのトッピング

【作り方】

  1. そばつゆを用意します。
  2. 規定の時間茹でたそばを冷水ですすぎ、器に盛ります。
  3. アボカドを切ってスライスし、海苔を刻みます。
  4. そばの上に3をトッピングし完成です。

ダイエット中のざるそばは、10割そばがおすすめです。10割そばは全てそば粉で作られたそばで、小麦粉を使っていないためそばの中でも低GI食品(血糖値を上げにくい)で、タンパク質量も多くなっています。そばの風味が強すぎる場合は、二八そばでも太りにくいです。

一般的なそばは小麦粉がメインとなるため、そばが持っているタンパク質の多さや、血糖値の上がりにくさの恩恵が受けにくくなります。アボカドやのりなどの美容やダイエットにいい食材を合わせると、より効果的です。

このレシピの栄養価
カロリー…245kcal
たんぱく質…8.1g
脂質…9.5g
炭水化物…34.8g

ヨーグルトパフェ

【材料:1人前】

  • 低脂肪のギリシャヨーグルト:1個
  • ベリー類(ブルーベリー、ラズベリー、ストロベリーなど):適量
  • グラノーラ(低糖質のもの):お好みの量
  • 蜂蜜またはメープルシロップ(オプションなのでなくてもOK)

【作り方】

  1. ヨーグルトを器に入れます。
  2. ベリー類をのせます。
  3. グラノーラをふりかけ、蜂蜜やメープルシロップを少量加えます。(なくてもOK)
  4. 軽く混ぜて完成です。

火を使わずに作れるお手軽レシピです。糖質が気になる人は、低糖質のグラノーラを使って、甘味類を使わなければOKです。近年話題になっている、短鎖脂肪酸を多く発生させるには、食物繊維を混ぜて食べるのがおすすめです。

このレシピの栄養価
カロリー…137kcal
たんぱく質…6.5g
脂質…1.6g
炭水化物…27g

まとめ|夜食を正しく食べてダイエットを成功させよう

夜食は正しく食べるとダイエットの味方です。血糖値コントロール、翌朝の食欲コントロール、睡眠の質など、食べる内容をきちんと考えればプラスになります。

おなかが減っているときは、ついつい食べたいものをたくさん食べてしまいがちですよね。夜食は食べすぎると太ってしまいますので、量と中身には気をつけましょう。

タンパク質や食物繊維を取れるメニューを中心に考えてみてください。夜食をうまく使えば血糖値の急上昇を防げるため、ダイエット成功に近づけますよ。

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