ヨーグルトがダイエットに良いと聞いたふとし君。フルーツと砂糖をいっぱいかけたスペシャルヨーグルトを美味しそうに食べています。そこへ教頭先生がやってきました。
先生!ヨーグルトパフェふとしスペシャルです!各種ソースがかかってて見た目よし、フルーツもてんこ盛りで健康的です!
…心意気は認めるわ。でもそんなにたくさん食べたら、糖分も多いし……まるでヨーグルトダイエットがわかってないわ。今すぐ指導が必要なようね!
教頭先生
え〜!!またこのパターンですか〜〜!
さあ授業をはじめるわよ!
教頭先生
ヨーグルトのダイエット効果とは?
一般的に整腸効果を期待して食べられるヨーグルトですが、ヨーグルトに含まれる乳酸菌には脂肪を減らすのを助けたり、ダイエット効果がある種類があるんです。これから詳しく説明していきますね。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌が脂肪を減らしてくれる
脂肪を減らす効果が確認されている乳酸菌は、ガセリSP株、ビフィズス菌BifiX、乳酸菌CP1563株があります。それぞれの作用について解説します。
★ガセリSP株
ガセリSP株は、脂質に働きかけて、脂肪酸への分解と吸収を抑制することがわかっています。また、高脂肪食を摂ると腸に炎症が起き、内臓脂肪の蓄積が進んでしまうのですが、ガセリSP株は腸管を守る働きをすることで、内臓脂肪の蓄積を防いでくれると言われています。
★ビフィズス菌BifiX
ビフィズス菌BifiXは腸内で「短鎖脂肪酸」(特に酢酸)をたくさん作り出してくれます。これが脂肪細胞の肥大化を抑え、内臓脂肪や皮下脂肪が増えることを抑制します。また、脂肪の蓄積を抑えるホルモン「GLP-1」の産生を増加してくれます。
酢酸と言えばお酢の主成分でもあります。酢酸自体に内臓脂肪を減らす効果があることはこちらの記事でも解説しているので、ぜひチェックしてください。
★乳酸菌CP1563株
乳酸菌CP1563株由来の10-ヒドロキシオクタデカン酸(10-HOA)は、体内の脂質代謝を活発にすることが期待されている成分です。実際に摂取することで、体脂肪・内臓脂肪の低減に役立つことが報告されています。
ただし、この成分(10-HOA)が入っているのは飲料が多いのですが、痩せる効果が見込める乳酸菌系の食べ物のひとつとしてご紹介しました。
ヨーグルトが腸内環境を改善して、下っ腹ポッコリを解消
先ほど脂肪を減らす持ったヨーグルト(乳酸菌)について紹介しましたが、もちろんヨーグルトの「腸内環境改善」と「便秘改善」も見逃せませんよね。
最近、下腹がポッコリしてきた、お通じが気になるなどの問題を抱えている方にこそ、毎日食べていただきたいのがヨーグルトなんです。下腹ポッコリを改善できれば、タイトめなボトムスだって履けるかもしれませんよ。
詳しくはこの記事(下っ腹ポッコリをダイエットで解消)をご覧ください。
ダイエットにヨーグルトをうまく取り入れる方法
ヨーグルトのダイエット効果の次は、食生活にうまく摂り入れる方法をご紹介します。
体脂肪を減らす効果が示されているヨーグルトを選ぶ
1つ目は、上記で解説した体脂肪を減らすとうたわれている菌を含むヨーグルトを選ぶのがおすすめです。一般的なヨーグルトよりもちょっとお高めかもしれませんが、痩せる機能がプラスで得られることが研究で示されているので、ヨーグルトダイエットしたい人にはオススメです。
ちなみに、同じヨーグルトでも痩せるためのメカニズムが違うので、製品の表示にある使い方を守りましょう。
- ガセリSP株………食事とともに摂る
- ビフィズス菌BifiX……食べる時間は特に指定なし
なお、いくら痩せると言っても食べ過ぎで理想の体になる魔法の薬ではありません。やはり製品の表示にある目安量を守るようにしましょう。
自分の体質に合ったヨーグルトを選ぶ
ガセリSP株、ビフィズス菌BifiXのように特別なヨーグルトではなくても、ある程度のダイエット効果は見込めます。例えば別のビフィズス菌でも、体脂肪の蓄積を抑える効果がある酢酸を大量に産生することが分かっていますし、乳酸菌を取り入れることで腸内環境が改善し、便通が改善してポッコリお腹が少しスッキリするかもしれません。
大事なのは、自分が食べて続けやすいヨーグルトと出会うことです。それぞれ、ヨーグルトに入っている菌は少しずつ種類が違いますので、あなたの持っている腸内細菌との相性もあるかもしれません。
同じヨーグルトを2週間くらい続けてみてお腹の調子がいいならそのヨーグルトを、そうでなければ別のメーカーのものを…という感じで試してみてください。
ダイエット中にヨーグルトを食べるときの注意点
ダイエット中にヨーグルトを摂るときは、「甘味の付けすぎ」に気を付けましょう。食べやすさのために、無糖ヨーグルトにグラニュー糖の袋が付いているものや、元々とても甘く味付けされているものがあります。また、一見ヘルシーに思えるフルーツも糖分を含みますので、ヨーグルトに混ぜるときはほどほどにしておきましょう。いくらヨーグルトがダイエットに良い食べ物だといっても、それで糖質を摂り過ぎてしまったら意味がありません。
また、当たり前のことですが、ヨーグルトは乳製品です。牛乳でお腹が壊れやすい体質(乳糖不耐症)の人などでも、ヨーグルトなら食べられることが多いですが、無理に摂らないようにしましょう。ヨーグルト以外でも乳酸菌を取り入れる方法は他にもあります。
ヨーグルトと組み合わせたい食材
せっかくヨーグルトを摂るなら、腸内で元気に酢酸などを作り出してほしいですよね。そこで「シンバイオティクス」にも取り組んでみてください。
シンバイオティクスとは、ヨーグルトから有用な菌を摂ったのだから、彼らのエサとなるもの(食物繊維、オリゴ糖など)も一緒に食べることで腸内での相乗効果を促進しようというこころみです。
代表的なシンバイオティクスになる食材を紹介します。食物繊維には水溶性と難消化性(不溶性)がありますが、乳酸菌のエサになりやすい(発酵しやすい)のは水溶性食物繊維です(不溶性食物繊維は便秘の改善効果が期待できます)。水溶性食物繊維はその種類によって腸内での発酵の度合いが変わってきます。
- <水溶性食物繊維>
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- 高発酵性:PHGG(グアーガム)、ペクチン(グレープフルーツ、りんご)、イヌリン(にんにくやニラ、玉ねぎ)
- 中発酵性:難消化性デキストリン(ごぼう、切り干し大根、きのこ類、海藻類)
- 低発酵性:セルロース(穀物、豆類)、アガロース(寒天)
これらの成分は一般的な食品からも摂れますし、その成分を精製したサプリメントなどの状態で売られていることもあります。見かけたらぜひ買ってみて、ヨーグルトを食べるときに少し混ぜてみるなどすると、シンバイオティクスをより進めることができますよ。
おすすめのヨーグルトレシピ
最後に、それぞれ1つずつ、簡単なレシピを紹介します。乳酸菌のダイエット効果が失われてしまわないように、ヨーグルトに火を入れないで調理しましょう。
★朝食におすすめのヨーグルトレシピ
- 抹茶オレヨーグルト
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- 材料:ヨーグルト、抹茶オレ(粉末タイプでも可)、お好みでバナナやグラノーラなどのトッピング
- 作り方:ヨーグルトの上に抹茶オレをかけて混ぜ、お好みのトッピングをして完成!
★昼ごはんにおすすめヨーグルトレシピ
- 水切りヨーグルトのクリームディップ
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- 普通の無糖ヨーグルトをコーヒーフィルターで濾して、冷蔵庫で半日〜1日待つ
- 無糖ヨーグルトが水切りされてクリームチーズほどの硬さになる
- クラッカーなどに水切りヨーグルトを載せる
- 野菜や生ハムを載せてもOK!
★夜ご飯におすすめヨーグルトレシピ
- ヨーグルトソースのポークソテー
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- 豚肉は塩、コショウで下味を付け、フライパンでソテーする
- ヨーグルト(大さじ1)にオリーブオイル(小さじ1)、レモン汁(小さじ1)、塩(小さじ1/2)、にんにく(1かけ、すりおろし)を加えて混ぜる⇒ヨーグルトソース
- 肉にヨーグルトソースをかけて完成!
★夜食におすすめヨーグルトレシピ
- ヨーグルトアイス
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- ヨーグルト100gに牛乳を大さじ1、砂糖を大さじ1入れてよく混ぜる
- 冷凍庫に入れて、少し凍ったら混ぜてほぐす
今日からスペシャルヨーグルトは封印か〜。
量が少しなら問題ないわよ!ただし糖分の摂りすぎには注意ね
教頭先生
はい!あと自分に合うヨーグルトを探すのも楽しそうって思いました!
それは健康にとてもいいことです!お気に入りが見つかるといいわね!
教頭先生
まとめ:ヨーグルトのダイエット効果をうまく活用しよう
以上、ダイエットに役立てられるヨーグルトの食べ方をご紹介しました。ダイエット用にヨーグルトを選ぶなら、痩せる効果が実証されている特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品(ガセリSP株、ビフィズス菌BifiX、乳酸菌CP1563株由来の10-HOA)のヨーグルト類がおすすめです。自分の体質に合ったヨーグルトは、下記の方法で探してみてください。