豚汁は、日本の伝統的な料理で、年中人気の料理です。

そんな豚汁ですが、美味しいだけでなく、ダイエットや健康にも多くのメリットがあります。

この記事では、豚汁のダイエット・健康効果やダイエット中の人が食べる際の注意点も紹介します。

この記事でわかること
・豚汁だけでたんぱく質やビタミン・ミネラル・食物繊維など栄養がたくさん摂れて健康的
・代謝UP、便秘解消、暴飲暴食の予防などダイエットにも良い

豚汁の栄養価

早速、豚汁一人前(176g)あたりの栄養成分の一覧を見てみましょう。

エネルギー117kcal
栄養成分含有量
たんぱく質5.7g
脂質8.66g
炭水化物5.17g
ビタミンA1.72μg
ビタミンD0.07μg
ビタミンE0.4mg
ビタミンK6.69μg
ビタミンB10.12mg
ビタミンB20.05mg
ビタミンB60.09mg
ビタミンC0.09mg
カリウム262.35mg
カルシウム50.64mg
マグネシウム32.3mg
リン85.99mg
0.99mg
亜鉛0.63mg
参照:カロリーSlism

となっています。

豚汁の健康効果

まずは豚汁に入れる材料から紹介しましょう。

  1. 豚バラ肉
  2. 木綿豆腐
  3. 里芋
  4. 大根
  5. にんじん
  6. ごぼう
  7. こんにゃく
  8. 長ねぎ
  9. 油揚げ
  10. 味噌

これらが一般的な豚汁の具材です。
これらの具材にはさまざまな健康効果があります。
食材毎に代表的な栄養や効果を紹介します。

豚バラ肉

豚バラ肉はたんぱく質・ビタミンB1が豊富で、筋肉・皮膚・臓器・髪などさまざまな体組織の健康を維持したり、疲労回復や脳神経系や皮膚の粘膜の健康を維持してくれます。

木綿豆腐

木綿豆腐は食物繊維・大豆イソフラボンが豊富で、便秘解消や糖質の吸収をゆるやかにして血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールの吸収を抑制したり、更年期障害の緩和や骨粗しょう症の予防に役立ちます。

里芋

里芋はカリウムが豊富で、むくみの改善・予防を助けます。
塩分の摂りすぎが気になる人にも役立ちます。

大根

大根はビタミンCが豊富で、病気へ抵抗する力を高めたり、日焼けを防いだり抗酸化作用などで老化を防止したり、歯や軟骨などを正常に保つ働きがあります。

にんじん

にんじんはビタミンAが豊富で、皮膚のバリア機能を向上させたり、コラーゲンの生成を促進したり、抗酸化作用が期待できます。
肌のターンオーバーを正常化してくれるので、くすみやニキビなどの肌トラブル対策にもうってつけです。

ごぼう

ごぼうは食物繊維・ビタミンB群が豊富で、便秘解消や血糖値の降下作用や腎機能を高める効果も期待できます。

こんにゃく

こんにゃくは食物繊維が豊富で、腸内環境が整うと便秘や下痢の改善にも効果があるので、腸活を行っている人は特におすすめの食材です。

腸活の効果はこちらで詳しく解説します

長ねぎ

長ねぎは硫化アリルというねぎの白い部分に含まれる成分を含んでおり、血液をサラサラにしてくれる効果や殺菌・抗酸化作用があるため、風邪をひいたときに引っ張りだこです。

油揚げ

油揚げはたんぱく質・大豆イソフラボン・カルシウムを含み、更年期障害に悩む人や筋肉や骨・歯・筋肉機能の健康を保つのに役立ちます。

味噌

味噌はたんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維・大豆イソフラボンなど栄養が豊富です。それゆえ、味噌は医者いらずといわれています。

ダイエット中や腸活など健康を意識している人は、調味料や味噌汁にするなど積極的に取り入れたい食材です。

豚汁がダイエットに効果的な理由

①代謝が上がる

豚汁の温かさによって体温が上がり、代謝が上がることでエネルギー消費も活発になります。

厚生労働省によると、 体温を1℃上げれば基礎代謝量は約12%上がるといわれています。

代謝を良くするには水分補給も必要なので、温かい豚汁はうってつけです。

②便秘解消に役立つ

先にも紹介したように、豚汁に使われる食材はたんぱく質や食物繊維を含んでいるものが多いため腸内環境を整えるのに適しています。

腸内環境が整うと便秘が解消されてその分減量するだけでなく、代謝が活発になるのでダイエット中は腸内環境を整えることも大切です。

③暴飲暴食を防ぐ

ダイエット中は食事制限による栄養の偏りや生活習慣の変化などでストレスが溜りやすくなります。
ストレスが溜まると、脳からドーパミンが分泌されて食欲が増大してしまいます。

しかし、豚汁に使われる食材に含まれる「たんぱく質や食物繊維」は、満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防いでくれます。
食事で満足感を得ていれば、ストレスによる間食も減らすことができますよ。

忙しくて作れない方はこちらがおすすめです

基本の豚汁レシピ

【材料:2人前】

  • 豚バラ肉…100g
  • 大根…75g
  • にんじん…40g
  • ごぼう…30g
  • 木綿豆腐…150g
  • こんにゃく…30g
  • 白ねぎ…お好みの量
  • 水…1と1/2カップ(300cc)
  • 粉末出汁…小さじ2/3
  • 味噌…大さじ1
  • サラダ油…小さじ1

※里芋や油揚げなど材料はお好みで調整してください。

【調理手順】

  1. こんにゃくは細切りにして、塩でもんで3~5分置いてから中火で3分ほど茹でます(あく抜き)
  2. 豚肉は3cm幅に、木綿豆腐は一口大の角切りに、ねぎは細切り、大根とにんじんは4mm幅のいちょう切り、ごぼうはささがきにして水に約5分さらしておきます。
  3. 鍋にサラダ油を入れて、豚バラ肉を炒めます。色が変わったら1の大根・にんじん・ごぼうを加えて炒めます。
  4. 全体的に火が通ってからこんにゃくと木綿豆腐を加えて軽く炒めます。
  5. 水・粉末出汁を加えて、あくを取ります。
  6. 沸騰する少し手前で火を止めて、味噌を溶きます。
  7. 器に盛り、お好みで白ねぎをのせたら完成です。

味噌は火を止めてから混ぜると、香りが残ってより美味しくなります。

ぜひ試してみてください!

ダイエット中の取り入れ方・注意点などよくある質問

豚汁のカロリーや糖質は高いですか?

入れる具材や摂取量によって変動しますが、けんちん汁(166kcal:糖質8.7g)やミネストローネ(122kcal:糖質6.9g)、わかめと豆腐の味噌汁(45kcal:糖質2.5g)と比べると、豚汁は117kcal:糖質3.74gとカロリーや糖質は低い傾向にあります。

具材の調整や食べ過ぎないようにするなど工夫が必要です。

1日に豚汁を食べても良い目安量は?

目安量はほかの食事のカロリー数や活動量によって変化します。

厚生労働省によると、「座り仕事が中心ではあるものの、散歩や階段の上り下りなどをする程度の活動量」の人は

  • 女性 約2,000~2,200kcal
  • 男性 約2,300~2,700kcal

が1日の推定エネルギー必要量といっているので、1回の食事で650~750kcal以内に抑えつつ、栄養バランスが摂れるように調整する必要があります。

豚汁は1杯117kcalとカロリーは高くないので毎食つまり3杯飲んでも良いでしょう。

ただし、一緒に食べる食事が高カロリーな場合は控えてくださいね。

1日にとっていいカロリー・糖質・脂質量はこちらの記事で詳しく解説しています

ダイエット中は豚汁は食べない方がいい?

ダイエット中であっても豚汁を食べても良いです。
心配な方は以下のような工夫をすると安心です。

  1. 豚バラ肉の摂取量を減らすか肉の種類を脂身の少ないものに変える
  2. 里芋などのイモ類は摂取量を減らす
  3. 調理時に油を入れすぎない
  4. 食材を大きくカットして噛む回数を増やす

摂取カロリーを減らしすぎると筋肉も減ってしまい、リバウンドしやすいので減らしすぎには注意してください。

豚汁は何日くらいもつ?

冷蔵であれば2〜3日、冷凍は約2週間は保ちます。

しかし、夏場は腐りやすいので冷蔵なら1〜2日を目安に早めに食べましょう。

豚汁の塩分量は?

一人前176gあたりの食塩相当量は1.41gです。

1日あたりの塩分摂取目標量は、成人男性であれば7.5g未満、成人女性であれば6.5g未満です。 

まとめ

いかがだったでしょうか。
豚汁は栄養がたっぷりで、健康やダイエットにも多くの効果があります。

また、豚汁は汁ごと食べる料理なので食材の栄養素を効率的に摂取できます。
カロリーも117kcalと高すぎないため、健康やダイエットを意識している人には積極的に取り入れていただきたいメニューです。

寒い時期は身体が冷えて代謝が落ちたり、免疫力も低下しやすいので豚汁を食べて対策してみるのも良いでしょう。