普段お茶は何を飲まれていますか?緑茶、烏龍茶、麦茶などいろいろとありますが、今回は緑茶に関する肌や体、心に与える効果について、紹介していきます!

緑茶に含まれる栄養成分

緑茶には以下のような栄養成分が含まれています。

カテキン

カテキンはポリフェノールの一種で、別名「タンニン」とも呼ばれ、主に緑茶の苦味・渋味成分です。抗酸化作用、ダイエット効果、免疫システムのサポートなどの働きがあります。

テアニン

アミノ酸の一種で、うまみ成分です。リラックス効果や注意力や集中力の向上、心理的ストレスの軽減、血圧や心拍数の調節をする働きがあります。

ビタミンC

緑茶100ml中に4~5mg(煎茶の場合)のビタミンCを含んでいます。

ビタミンCは「細胞と細胞をつなぐコラーゲンを作る」「肌のきめを整えたり、ニキビの予防する」「しみやそばかすなどの原因となるメラニン色素を薄くする」などの働きもあるので肌にいい影響のある成分です。

カフェイン

緑茶100ml中に20mg(煎茶の場合)のカフェインを含んでいます。

カフェインは、脳を目覚めさせ疲労を回復させる働きがあります。利尿作用もあり、体の中の不要なものを外へ出すことで、体全体のむくみなども取る働きがあります。

また、カフェインには体脂肪の燃焼を促進させる効果があり、ダイエットに効果的だといわれています。

緑茶の健康・ダイエット効果

緑茶を飲むことで美容、健康、ダイエットなどに効果があるといわれています。では、その内容をみていきましょう。

美肌効果

<抗酸化作用>

緑茶に含まれるカテキンやビタミンCは酸化ストレスから肌を守る効果(抗酸化作用)があります。これにより、肌の老化やしみ・しわの形成を防ぎ、若々しい肌を保つことが期待されます。

<紫外線防止効果>

緑茶に含まれるカテキンは、紫外線による肌へのダメージを軽減する効果があり、日焼けやしみの予防に役立ちます。

ただし、緑茶単体では完全な紫外線防止効果を持たないため、日焼け止めとの併用がおすすめです。

<抗炎症作用>

緑茶のカテキンは抗炎症作用もあり、肌トラブルや炎症性の皮膚病の緩和に寄与することが報告されています。肌の赤みやかゆみを抑える効果があり、肌のトーンを均一に保つ助けとなります。

ダイエット効果

<代謝促進効果>

緑茶に含まれるカフェインとカテキンの組み合わせは、新陳代謝を促進し、エネルギー消費を増やす効果があり、これにより、脂肪燃焼が促されます。

<脂肪酸酸化促進効果>

緑茶のカテキンは、脂肪酸酸化(体内の脂肪を分解し、エネルギーとして利用する)を促進する作用があります。これによって、脂肪の分解と燃焼が促進され、脂肪の蓄積を抑制する効果があります。

<血糖値の安定化>

緑茶に含まれるポリフェノールは、血糖値の上昇を抑制する作用があります。これにより、血糖値の急激な上昇や血糖値の乱高下を防ぎ、食後の満腹感を持続させます。また、血糖値が安定化することで、糖尿病や心血管疾患のリスクを抑えることができます。

メンタルヘルス

<リラックス効果>

緑茶に含まれるテアニンは、脳内のγ-アミノ酪酸(GABA)の放出を促進し、リラックス効果をもたらします。また、テアニンはセロトニンやドーパミンの放出を調節する働きもあり、リラックスやストレス緩和に役立つとされています。

<集中力と注意力の向上>

カフェインとテアニンの組み合わせは、集中力と注意力を高める効果があります。カフェインは覚醒作用をもたらし、テアニンはカフェインの刺激的な効果を穏やかにし、集中力をサポートします。

<睡眠の質の改善>

緑茶に含まれるテアニンは、リラックスやストレス緩和効果を持つため安定した睡眠を促進することが知られています。

その他健康効果

<コレステロールの改善>

 緑茶に含まれるカテキンの一つであるエピガロカテキンガレート(EGCG)は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化を抑制する効果があります。LDLコレステロールの酸化は、動脈硬化の進行や血管へのダメージを引き起こす原因となるため、緑茶の摂取によってコレステロールの改善が期待されます。

<血栓予防効果>

 緑茶に含まれるカテキンには、血液の凝固を抑制し、血栓の形成を防ぐ効果があるとされています。血栓は心血管系の疾患(心筋梗塞や脳卒中など)の主な原因の一つとされており、緑茶の摂取によって血栓の予防が期待されます。

『効果を高める!』緑茶の飲み方

冷たい緑茶を飲むと、温かい緑茶とは違った味わいなのに気づきますよね。それもそのはず、いれる温度により抽出される成分が異なっているんです。

そして、この成分の違いにより得られる健康効果も変化してきます。それでは、細かくみてみましょう。

美容に気を付けたい方

緑茶には紫外線による肌のダメージを防いでくれるカテキンが多く含まれます。そのため、紫外線のダメージを軽減させたい方は飲むことをおすすめします。外出が多い日はこまめに飲んで紫外線対策をしましょう!

また、緑茶にはビタミンCが多く含まれます。ビタミンCは熱に弱い性質があるので、より美肌効果を期待するのであれば、水出し緑茶がおすすめです。

ダイエットしたい方

緑茶に含まれるカテキンには脂肪燃焼効果もあるので、運動の1〜2時間前に飲むことがおすすめです。また食前に飲むことで食後血糖値の上昇を抑える効果もあるので、食事前に飲むのもいいでしょう。

高温(80〜90℃)で抽出されたお茶はカテキンの1種であるエピガロカテキンガレート(EGCG)や脂肪燃焼効果の作用のあるカフェインが多く含まれるため、ダイエットしたい方におすすめです。

リラックスしたい方

水出しのお茶には、うまみ成分であるテアニンや、比較的穏やかな苦味を感じさせるエピガロカテキン(EGC)が多く含まれます。一方、苦みや渋みの主成分であるエピガロカテキンガレート(EGCG)やカフェインはあまり抽出されないため、リラックスしたいときには水出し緑茶がおすすめです。

仕事や勉強を集中して行いたい方

前述の通り、高温で抽出された緑茶は水出し緑茶よりもカフェインが集中されるため、仕事や勉強をがんばりたい方には高温で抽出されたお茶がおすすめです。

免疫力の対策をしたい方

前述の通り水出し緑茶にはエピガロカテキン(EGC)が多く含まれます。EGCは、免疫力を高める作用があり、免疫力の対策をしたい方は高温で抽出されたお茶がおすすめです。

緑茶の1日あたりの摂取量や注意点

一般的な目安としては3〜4杯程度が推奨されています。
※カフェインやタンニンの摂りすぎは、睡眠障害や胃の不快感を引き起こす場合があります

また、カフェインの摂りすぎは肌のくすみやしみ乾燥の原因にもなります。
適量を摂取するのは問題ないですが、過剰に摂取してしまうと肌に悪影響を与えてしまうので、摂りすぎには注意しましょう。

飲む際の注意事項

緑茶にはカフェインが含まれているので、妊婦の方や授乳中の方は控えまめにしましょう。また、緑茶に含まれるタンニンは鉄の吸収を阻害する働きがあるので、貧血気味の方などは飲みすぎに注意してください。

緑茶に含まれるカテキンやカフェインは、一部の薬物と相互作用する可能性があります。特に抗凝固薬(ワルファリンなど)や抗鬱薬、抗不整脈薬などの薬物を使用している場合は、医師に相談し、緑茶の摂取に関する適切なアドバイスを受けることが重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

緑茶にはさまざまな健康効果があることがわかりましたね。
普段何気なく飲んでいる緑茶も求める効果に合わせて飲むタイミングを変えれば、より効果を高めるので、ぜひ試してみてください。

ただ、体にいいからといって飲みすぎてしまうと逆にお腹の調子が悪くなってしまう場合もあるので、飲みすぎには注意しましょう。

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