ラーメンは多くの人に人気の食べ物ですが、ダイエット中には避けるべき食べ物と思われがちです。

しかし、実はラーメンを賢く選んで食べることで、ダイエット中でも楽しむことができるのです。

ラーメンのカロリーや糖質のほか、カロリーを減らす方法や食べても良い頻度などダイエット中の人に役立つ情報を紹介します。

この記事でわかること
・ラーメンは「糖質・脂質・塩分」が多くて「たんぱく質・ビタミンなど」は少ないから代謝が下がったり食欲が増進して太りやすい
・ダイエット中でもラーメンは食べていい!食べるなら「醤油ラーメン」「味噌ラーメン」がおすすめ

ダイエット中はラーメンを食べてはいけないのか?

結論、ダイエット中にラーメンを完全に絶つ必要はありません。ラーメンに限らず、食べてはいけないものはないです。

しかし、栄養バランスには注意が必要です。

カロリーだけを気にしていると健康を維持するのに必要な栄養のバランスが崩れがちです。

例えば、豚骨ラーメンやチャーシュー麵などは脂質が多くカロリーも高いので、その後の食事でたんぱく質や炭水化物・ビタミン・ミネラルを1日の摂取カロリーを超えない範囲内で摂取するのが難しくなります。

結果、栄養バランスを補おうと追加で食事してカロリーオーバーとなり、太った人がラーメンはダイエットの敵と認識して広まったのでしょう。

特にダイエット初心者は栄養やカロリーのバランスを考慮して調整することに慣れていないので、調整が難しい食材を避けてストレスが溜まり、リバウンドするケースも少なくありません。

この記事では、ダイエット向きのラーメンや頻度などを紹介しますのでぜひ最後までご覧ください。

なぜラーメンは太りやすいのか?

ラーメンが太りやすいといわれる理由は「栄養の偏り」「塩分過多」「糖質の多さ」「血糖値の急上昇」が関係しています。

①栄養が偏る

先述しているように、健康を維持するためには栄養バランスを考慮することが大切です。

しかし、ラーメンはどうしても「糖質・脂質」の摂取量が増え、タンパク質やビタミンなどの栄養は欠けてしまいがちです。

糖質はラーメンの麺、脂質はチャーシューやスープに多く含まれています。しかし、野菜やタンパク質は少なく、バランスが偏りがちです。

栄養バランスが崩れた状態が続くと筋肉量が減少して代謝が下がったり、栄養を補給しようと食欲が増して暴飲暴食を誘発して太りやすくなります。

②塩分過多

ラーメンの麺とスープには塩分が約6g含まれています。高血圧学会によると1日の推奨塩分量は約6gですので、ラーメン1杯を食べることで塩分過多になる可能性がぐっと上がります。

塩分過多の状態になると体は塩分を薄めようと水分を溜めこみます。それが要因で水太りになる可能性も上がります。水太りの場合は、しばらくすると水分が抜けて体重は元に戻っていきますが、見た目は太って見えますし水分とはいえ体重は増加します。

むくみの解消にはこちらもおすすめです。

③糖質の多さ

ラーメンの糖質量は白米と比較すると多く含まれています。
白米は、お茶碗1杯(100g)で35.6gなのに対して

  • 醤油ラーメン…63.7g
  • 味噌ラーメン…65.9g
  • 豚骨ラーメン…61.9g

と、倍近い糖質が含まれています。
摂りすぎた糖質は中性脂肪となり、肥満につながります。

④血糖値の急上昇

ラーメンはすすって食べることや麺がのびきって不味くならないうちに食べようとすることから早食いになりがちです。

早食いは「食べ物の消化・吸収を早める」「一度にたくさんの糖が入ってくる」ことで、血糖値を急上昇させます。

さらに、ラーメンは炭水化物中心の食事であることも相まって血糖値を急上昇させやすい食べ物です。

血糖値が急上昇するとインスリンの分泌量が増えます。インスリンには血中の糖分を脂肪に変えて蓄える性質があるので太りやすくなります。

糖や脂肪の吸収を抑える機能性表示食品

ラーメンは糖と脂質でいっぱいですが、我慢ばかりでは楽しめませんよね。
解決する方法の1つとして、食べても吸収しないようにすればいいのです。

ファンケルのカロリミットは糖や脂肪の吸収を抑える機能性表示食品なので、屋台メニューを食べる前に飲んでおくと翌日以降の影響を軽減できるのでおすすめです。

1日にとっていいカロリー・糖質・脂質

1日の摂取カロリー・糖質・脂質摂取量の目安は、個人の年齢、性別、活動レベルによって異なります。

また、糖質や脂質制限中の方はバランスが変わってきます。

今回は一般的な基準としてご紹介します。

1日に必要なカロリー量

厚生労働省によると、「座り仕事が中心ではあるものの、散歩や階段の上り下りなどをする程度の活動量」の人は

  • 女性 約2,000~2,200kcal
  • 男性 約2,300~2,700kcal

が1日の推定エネルギー必要量となります。

1日に必要な糖質量

消費者庁が作成した「栄養素等表示基準値(2015)」では、1日の炭水化物の目標摂取量を320gとしています。

炭水化物は糖質と食物繊維を含むもので、糖質は穀類やイモ類、砂糖、果物などにも含まれています。炭水化物の量だけで判断すれば良いというわけではないので注意が必要です。

1日に必要な糖質量は「(身長(m)×身長(m)×22)×活動量(kcal)×0.6÷4」で出すことができます。

活動量の数値は下記を目安にしましょう。

25~30:ほとんど座りっぱなし
30~35:通勤など立つ時間があり、軽い運動はする
35~ :立っている時間が長い、運動する

身長165cmで座りっぱなしの人は約225gです。

1日に必要な脂質量

厚生労働省によると、成人の場合1日に必要な脂質量は40~60g程度が目安です。

お肉や魚などに含まれる油や調理の際に使用する油なども含んだ総重量を指していますのでお肉の部位や魚の種類、調理油の量などに注意して摂りすぎないように調整しましょう。

太りやすいラーメンとは?

まずはそれぞれ1人前のカロリーを見てみましょう。

料理名一人前の量(g)カロリー(kcal)
塩ラーメン748427
醤油ラーメン757.5432
鶏白湯ラーメン600438
豚骨ラーメン598455
野菜タンメン704.1507
味噌ラーメン794.5541
つけ麺577.6595
参照:カロリーSlism

カロリーを見るとつけ麺や味噌ラーメンは避けるべきだと思うでしょう。

しかし、カロリーの多い順に太りやすいかというと少し違います。

実は、豚骨ラーメンや塩ラーメンの方が太りやすく、醤油ラーメンや味噌ラーメンの方が太りにくいと考えられています。

太りやすいラーメンとその理由

豚骨ラーメンが太りやすい理由

  • スープに脂質が多いため
  • 細麺が使用されがちで、消化吸収が早く血糖値が上がりやすいため

塩ラーメンが太りやすい理由

  • 塩分過多になりやすいため
  • 糖質の割合が高いため

つけ麺が太りやすい理由

  • つけ麺は見栄えを考慮して通常のラーメンより麺の量が多いお店が多いため
  • 糖質の量が多いため

ここからわかるように「麺(糖質)が多い」「スープに脂質が多い」ことが太りやすくさせることがわかります。

醤油ラーメンと味噌ラーメンが太りにくい理由

醤油ラーメンと味噌ラーメンが太りにくいといわれるのは以下の通りです。

  • 醤油の主成分の大豆に含まれる「サポニン」に肥満防止・血流改善の効果があるため
  • 脂質が少ないため

もちろんトッピングや量によって変動はあります。

野菜タンメンは野菜が多く、先に麺ではなく野菜を食べることで血糖値の急上昇を抑制してくれます。
しかし、中にはあんかけになっていたり、豚バラ肉が使われていたり、たっぷりの油で炒めているものも多いため、カロリーは上がりやすいです。

ダイエットであれば「醤油ラーメン」「味噌ラーメン」がおすすめです。
お店や商品、レシピによって異なるので成分表などで確認してください。

ダイエット中にラーメンを食べてもいい頻度

ラーメンを食べる頻度は、ダイエットの進捗や個人の年齢、性別、活動レベルに合わせて調整すべきですが、目安は週1~2回がおすすめです。

この頻度であれば前後の食事で摂取カロリーの調整や栄養バランスを考慮しやすくなり、無理をすることによるストレスの増加も防ぎやすいでしょう。

これまで解説したように栄養の偏りやカロリーを調整するためにも高頻度で食べるのは控えたほうがよいです。

ラーメン以外の食事でも野菜やタンパク質を摂取し、適度な運動を取り入れることで体重の増加抑制に役立ちます。

ラーメンを我慢してストレスを溜めるよりも頻度を調整しながらラーメンを楽しむ方がダイエットを継続しやすいです。自身のダイエット目標に応じて、頻度を調整しましょう。

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ラーメンで太らないようにする方法

①スープは飲み干さない

スープには油と塩分がたっぷりです。それらを飲み干してむくみやカロリーオーバーを誘発するのではなく、麺に絡ませる程度に控えましょう。

ちなみに、ナトリウム(塩分)の排出をするにはカリウムという成分が必要です。下記の食材を食べて摂り過ぎてしまった塩分を調整しましょう。

カリウムを多く含む食材
きゅうり、長芋、ほうれん草、アボカド、バナナ、乾燥わかめなど

②具材から先に食べる

トッピングを先に食べることで血糖値の急上昇による脂肪の蓄積を予防しましょう。
麺を先に食べ始めるとインスリンの分泌量が増えて血糖値が急上昇・急降下することで脂肪を蓄えてしまいます。
トッピングの野菜や卵などを食べてから麺を堪能してください!

③麺を少なめにする

ラーメン屋では麺の量を調整できるお店が多いです。
麺の量を減らせば糖質や塩分量を減らすことができるので総じてカロリーも減らせます。

④サイドメニューを追加しない

餃子や炒飯、ミニどんぶりなどラーメン屋には必ずサイドメニューがありますよね。
そういった人気メニューの大半は脂質や糖質でいっぱいです。
当然替え玉や麺の増量も糖質なので控えましょう。

⑤ランチで食べる

食べるのであれば活動量が多い時間帯である昼がおすすめです。
反対に、夜は活動量が減るので脂肪を蓄えやすく、体重増加につながります。
ランチでラーメンを食べた日の夕食は調整して体重増加を予防しましょう。

⑥よく噛む

よく噛むメリットは、

  • 時間をかけて食べることで満腹中枢が働き、食べ過ぎを防いでくれる
  • ホルモン分泌が活発化し、食欲の抑制やうす味や適量で満足できるようになる
  • 顎や口周りの筋肉が動かされ、反射神経や記憶力・集中力・判断力などがよくなる
  • 食べ物が細かく分解されるため、胃腸の負担を軽減する

満腹中枢が働き始めるのは食べ始めから20分後といわれていますので、20分以上は食事に時間をかけるよう意識しましょう。

お酒の〆にラーメンが食べたくなるのはなぜ?

お酒を飲んだ後、アルコールを分解する際にエネルギーとしてブドウ糖が使われます。
それにより血糖値が減少して脳が炭水化物を求める信号を発するのです。

また、アルコールを摂取すると利尿作用によって尿とともにナトリウムも排出されてしまいます。それを補おうと「しょっぱいもの」つまり塩分が欲しくなるのです。

このように炭水化物と塩分を求めている状態でラーメンを食べるとおいしく感じるというわけです。

まとめ

いかがだったでしょうか。
ラーメンは「糖質・脂質」が多くて「たんぱく質・ビタミンなど」の栄養は少ないので、代謝が下がったり食欲が増進して太りやすい食べ物であることは確かです。

裏を返せば、1日の摂取カロリー内かつたんぱく質・ビタミンなどの栄養を補えていれば体重の増加を防げる可能性が上がります。

ラーメンで摂れなかった栄養を補うのに下記の食材がおすすめですよ!

  • たんぱく質:低脂質・高たんぱくな「鶏むね肉」「鶏ささみ」を食べる
  • ビタミンやミネラル:「ブロッコリー」「にんじん」「ほうれん草」「ピーマン」など野菜たっぷりの具だくさんサラダを食べる

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また、塩分過多によるむくみを防ぐためにはきゅうり、長芋、ほうれん草、アボカド、バナナ、わかめなどを食べましょう。