健康診断の度に気になる「中性脂肪」
年齢を重ねるにつれて気になっている方も多いのではないでしょうか。

中性脂肪の値には「ストレス」も関係しています。
なぜ中性脂肪とストレスが関係しているのか。
現在、検診の結果が気になっている方やお腹周りが気になるあなたはぜひ最後までお読みください。

正しく知ろう「中性脂肪」

「中性脂肪」という言葉は知っていても「中性脂肪とは何か?」についてはぼんやりとしているかも知れません。中性脂肪を適正に保つために、まずは正しく知っておきましょう。

中性脂肪とは何か

中性脂肪とは、血液中に存在する脂肪の一種です。

エネルギー源として利用され、正常な範囲であれば身体にとって必要な栄養素として機能するのです。多くの場合、中性脂肪が高く健康を害すケースが多いため、中性脂肪値が低すぎる場合の健康被害については知られていません。中性脂肪が低い場合は体温調節が上手くできない、疲れやすいなどの自覚症状がありますので、大切なのは「適正な範囲に保つこと」です。

何が問題?中性脂肪値が高いとき

中性脂肪値が高いと次のような健康問題が起こる可能性があります。

  • 冠動脈疾患や脳卒中のリスクが上がる
  • 高血圧や糖尿病などの発症リスクが上がる
  • 肥満やメタボリックシンドロームのリスクが上がる

中性脂肪が高い状態は「生活習慣病」の大きな原因の一つなのです。

中性脂肪値が高くなる原因とは?

中性脂肪値が高くなる原因には、食生活の乱れ、運動不足、遺伝的要因、アルコールの摂取過剰、ストレスなどがあります。

食事の摂取カロリーや日常的に運動習慣をもつ、お酒を飲みすぎない、ストレス発散方法を取り入れることは、中性脂肪値のコントロールにおいて、大切なのです。

食生活の乱れ

食生活の乱れが中性脂肪値の上昇につながることはよく知られています。

高脂肪の食品や糖分の多い食品を過剰に摂取すると、体内に脂肪が蓄積され中性脂肪値が上昇します。バランスの良い食事を心がけ、野菜や果物を取り入れるように意識しましょう。

運動不足

運動不足も中性脂肪値の上昇につながる要因の一つです。

運動が不足すると脂肪が燃焼されずに体内に蓄積され、中性脂肪値が上昇します。ウォーキングなど適度な運動を行い、脂肪を燃焼させるようにしましょう。

ちなみに、中性脂肪の改善に効果的な歩数の目安は「1日7,500歩」と言われています。

参照:中性脂肪.jp 中性脂肪の数値が気になる方のための情報サイト

遺伝的要因

遺伝的要因によっても、中性脂肪値が上昇することがあります。

親や祖父母、兄弟姉妹に高中性脂肪血症が多く見られる場合は、自分自身も中性脂肪の分解や合成異常が起こる可能性が高くなります。

親族に生活習慣病の方がいる場合は、健康診断などの機会に医師や保健師などに相談しておくと良いでしょう。

アルコールの摂取過剰

アルコールの過剰摂取は中性脂肪値の上昇につながります。これはアルコールが肝臓で代謝される際に脂肪として蓄積されるためです。

とくに日常的に飲酒習慣のある方は、アルコールの摂取量を減らし控えめな飲酒を心がけるようにしましょう。

ストレス

ストレスも中性脂肪値の上昇につながることがあります。

ストレスが続くとストレスホルモンが分泌され、脂肪の代謝が乱れるためです。自分なりのストレス発散法を取り入れて、日ごろからストレスを溜めない生活を心がけましょう。

ストレスが中性脂肪値に与える影響

ストレスは中性脂肪の値にどのように影響を与えるのでしょうか。
ストレスと中性脂肪値の関係や、ストレスが中性脂肪値を上昇させる仕組みなどを知っておきましょう。

ストレスと中性脂肪値の関係

ストレスは、身体的、心理的、または感情的な圧力によって引き起こされる反応です。中性脂肪は食事から摂取されたエネルギーが余剰となった場合に肝臓で作られ、脂肪細胞に蓄えられます。

中性脂肪値が高くなることで、心臓病、脳卒中、糖尿病などの健康上の問題を引き起こす要因となるのです。

ストレスによる中性脂肪値の上昇メカニズム

ストレスは交感神経系を刺激し、ストレスホルモンであるアドレナリンやノルアドレナリンの分泌を促します。このため、肝臓で中性脂肪の合成が増加し血中の中性脂肪値が上昇することが知られています。

さらに、ストレスによって食欲が増加することがあり、過剰な食事によって中性脂肪値が上昇する可能性があります。

ストレスを軽減する方法

現代社会において誰もが経験すると言われる「ストレス」
ストレスを感じたときは、適切な対処することが方法が必要です。ここでは、ストレスを軽減するためのいくつかの方法について詳しく説明します。

運動やスポーツをする

運動は身体的に健康を維持するだけでなく、ストレスを軽減するためにも非常に効果的です。運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を減らし、気分をリフレッシュさせるホルモンの分泌を促進します。

また、運動によって身体的に適度に疲れることで、ストレスから解放されます。ジョギングやサイクリング、ウォーキングなど続けやすい運動から始め、習慣化することが効果的です。

瞑想やヨガを取り入れる

瞑想(めいそう)やヨガは、ストレスを軽減するために非常に効果的な方法です。

瞑想は、心を静めて内面に向かい、心身のリラックスを促進するための練習です。ヨガは、身体的な動きと呼吸を組み合わせて行うもので、身体の緊張を緩め、ストレスを軽減する効果があります。

瞑想やヨガは自宅でも簡単に行うことができ、リラックスするための有効な手段といえます。

十分な睡眠をとる

十分な睡眠をとることは、ストレスを軽減するために非常に重要です。

睡眠は身体や心をリフレッシュさせ、ストレスから回復するための必要不可欠な要素です。

十分な睡眠をとるためには、規則正しい生活リズムを作り、就寝前にはスマートフォンやパソコンなどの電子機器から離れ、リラックスする時間を作ることが重要です。

コミュニケーションを大切にする

ストレスを軽減するためには、コミュニケーションを大切にすることが重要です。

ストレスを感じたときに話し相手がいることで、気持ちを共有しストレスを軽減できます。友人や家族とのコミュニケーションを大切にし、相手の気持ちにも配慮することが重要です。

このように、様々なストレスを軽減するための方法があります。

運動やスポーツをすることで身体をリフレッシュさせ、瞑想やヨガで心を静めることができます。また、心身をリラックスさせ十分な睡眠をとることで、身体を回復させることができます。

まとめ

中性脂肪の値はストレスと関係しています。

ストレスが中性脂肪値に与える影響は大きいため、適切なストレス発散法を実行することで中性脂肪のコントロールにも有効なのです。

適度な運動や瞑想など、自分の日常生活に合った方法からはじめ、ストレスと上手に向き合って心身の健康を維持することが健康的な体づくりにもつながるのです。

健康診断の結果が気になり始めたかたも、現在「中性脂肪が高い」と指摘されている方も、ぜひご自身のストレスと向き合うことからはじめてみましょう。

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