「一ヶ月でマイナス2kg!」など、一ヶ月単位でダイエットの目標を掲げる人は多いはず。

しかし、一ヶ月という期間は思っている以上に短いので、気付けば体重が微動だにしないまま期間が過ぎていた……なんてことも少なくありません。

では、一ヶ月間で最大限のダイエット効果を発揮するには、どのような点に気をつければよいのでしょうか?

そこで今回は、一ヶ月間でダイエットを成功させるコツや、おすすめの運動方法&レシピをご紹介します。一ヶ月間で落とす体重の目安についても解説しているので、これから『一ヶ月ダイエット』にチャレンジする人はぜひ参考にしてください!

体に負担が少ない!一ヶ月間の減量目安

一ヶ月間の減量は、体重の5%以内が理想とされています。例えば体重60kgの人なら、一ヶ月で3kgの減量を目標にするとよいということですね。

この目安を超えて体重が減ると、リバウンドの可能性が高まってしまいます。これは、私たちの体に備わっている「ホメオスタシス」という機能が働くため。短期間で一気に体重が減ると体が本能的に危機を察知し、「これ以上痩せたらまずい!」と、ためこみモードに切り替わってしまうんです。

とくにリバウンドのリスクを高めるのが、過度な食事制限。摂取カロリーが大幅に減ると基礎代謝が低下し、太りやすく、痩せにくい状態になってしまいます。

実際に、短期間で一気に減量しても、その後も体重をキープできる人はそう多くありません。

一ヶ月ダイエットの計画の立て方

一ヶ月という短い期間でダイエットを成功させるには、綿密な計画が欠かせません!

ただ闇雲に頑張るよりも、あらかじめ計画を立てておけば「ペースがつかみやすい」「モチベーションが維持しやすい」などさまざまなメリットをえられます。

必要なカロリーを計算する

 先ほどもお伝えしたとおり、急激な減量はリバウンドのもと。ダイエットの成果を無駄にしないためには、自分に合うダイエット計画を立てることが大切です。

例えば体重60kgの人が「一ヶ月で-3kg」という目標を掲げたとします。

脂肪1kgを落とすために必要なカロリーは、7200kcalです。つまり、体重を3kg減らすためには、「摂取カロリー」-「消費カロリー」=21600kcalになればよいということになりますね。

ダイエットを開始するとまず体の水分が抜けていくので、実際にはもう少し早いペースで-3kgを達成できるかもしれません。しかし、それはあくまでも数値が減っただけに過ぎないので、余分な脂肪をしっかり落とすためには「脂肪がどれくらい減ったか」を意識することが大切です。

一日あたりの目標に落とし込む

一ヶ月で21600kcalということは、一日720kcalずつカロリーを消費していけばよいことになります。

しかし、ここで「じゃあ、摂取カロリーを720kcal減らそう」と考えるのはNG!摂取カロリーが大幅に減ると体が危機を察知し、痩せにくい状態になってしまいます。食事内容を見直すことは大切ですが、消費カロリーを増やすことも同じくらい大切です。

ここで、消費カロリーの考え方について解説しましょう!

消費カロリーには、「基礎代謝」「身体活動に伴うエネルギー消費」「食べ物を消化・吸収するためのエネルギー消費」の3種類があります。

このうち、消費カロリーの大部分を占めるのが「基礎代謝」。生命維持のために消費されるカロリーのことで、一日中寝転がっていても自然に消費されていきます。

基礎代謝には個人差がありますが、厚生労働省のデータによると、年代・性別ごとの平均値は以下のとおりです。

【女性】

年齢基礎代謝量(kcal/日)
18~29歳1,110
30~49歳1,150
50~69歳1,100
70歳以上1,020

【男性】

年齢基礎代謝量(kcal/日)
18~29歳1,520
30~49歳1,530
50~69歳1,400
70歳以上1,290

※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書より

また、基礎代謝はおおむね以下の式で計算できるとされています。

男性:13.397×体重kg+4.799×身長cm−5.677×年齢+88.362
女性:9.247×体重kg+3.098×身長cm−4.33×年齢+447.593

例えば、身長155cm、体重60kgの30歳女性の場合、基礎代謝は約1,352kcalと計算できるわけです。なお、基礎代謝は筋肉量や体質、身体活動レベルによっても変動するので、実際にはもう少し個人差があります。

通勤・通学や、家事・仕事でもカロリーは消費されます。これらの消費カロリーを計算に入れれば、「積極的な運動」以外で自然に消費されるカロリーはさらに多くなるでしょう。

仮に、基礎代謝+日常生活で消費されるカロリーの合計値が1,650kcalの場合、一日の摂取カロリーを1300kcalまでに抑えるには、+αの運動で消費すべきカロリーは以下のように計算できます。

720kcal-(1300kcal(摂取カロリー)-1,650kcal(消費カロリー)) = 370kcal

つまり、一日の摂取カロリーを1300kcalに抑えたうえで、一日370kcalを運動で消費すれば目標達成です。

一ヶ月でダイエット!成功させる3つのコツ

一ヶ月で最大限のダイエット効果をえるためには、以下の3つのコツを抑えることが大切です!

1.食事×運動でダイエット効果を高める

短期間で目標体重を達成したいなら、「食事制限のみ」「運動のみ」のダイエットはあまりおすすめできません。

健康的に痩せるためには、食事と運動習慣、両方のアプローチが必要。食事内容を見直しつつ、まずはできるところから運動習慣を身につけましょう。

2.基礎代謝をアップする

先ほどご説明したとおり、消費カロリーの大部分は「基礎代謝」が占めています。以下のような方法で基礎代謝にアプローチし、ダイエットを効率的に進めましょう。

体を温める

体を温めると胃腸の働きが促され、基礎代謝の向上が期待できます。

とくに冬場は、湯たんぽや電気ブランケットなどのあったかグッズを活用し、体を冷やさないように注意しましょう。ポカポカ効果が期待できる食べ物を積極的に摂取し、体を内側から温めるのもおすすめです。

こまめな水分補給

こまめに水分補給すると血行が促進され、基礎代謝の向上が期待できます。

夏場はもちろん、乾燥しがちな季節も積極的に水分を摂取しましょう。ただし、キンキンに冷えたドリンクは体を冷やしてしまうため、できるだけ温かい飲み物や常温の飲み物を選ぶのがおすすめです。

トレーニング

基礎代謝は、筋肉量と密接な関わりがあると考えられています。適度なトレーニングで筋肉量を増やせば、基礎代謝の向上も期待できるでしょう。

体を引き締める効果も期待できるので、有酸素運動と合わせて取り入れたいですね。

3.睡眠時間をしっかり取る

睡眠中に分泌される成長ホルモンは代謝に大きく関わっており、ダイエットの強い味方!睡眠不足の状態が続くと、この成長ホルモンの分泌量が低下し、太りやすく痩せにくい状態に……。また、成長ホルモンは美容にうれしい働きも期待できるため、美しく痩せたい人は睡眠時間をしっかり確保しましょう。

必要な睡眠時間は人によって異なりますが、一日7時間以上は睡眠時間を確保したいところ。睡眠時間だけでなく、睡眠の質にも注目しましょう。

一ヶ月ダイエットにおすすめ運動と消費カロリー一覧

早く痩せたいからといって、食事量を極端に減らすのはリバウンドのもと。

健康的に痩せるためには、摂取カロリーを抑えるだけでなく、運動による消費カロリーを増やすことが大切です!そこで、ここからは一ヶ月ダイエットにおすすめの運動と、それぞれの消費カロリーをご紹介します。

※糖尿病や高血圧、循環器系の疾患など、持病をお持ちの人は必ず医師と相談のうえで行ないましょう。

ウォーキング

ウォーキングは特別な道具が必要なく、思い立ったらすぐに始められます。体への負担が少ないため、運動が苦手な人もチャレンジしやすい種目です。

歩くことでリフレッシュ効果も期待でき、仕事や勉強の気分転換にもなります。緑道や並木道などを歩いてみたり、いつもよりひと駅前で降りて歩いてみたり、日常生活のなかに無理なく取り入れてみましょう。

1時間ウォーキングした場合の消費カロリーは、以下のとおり。

歩く速さ50kg60kg70kg80kg
普通(時速4km)約160kcal約190kcal約220kcal約250kcal
やや速い(時速5.6km)約230kcal約270kcal約320kcal約320kcal
とても速い(時速6.4km)約260kcal約320kcal約370kcal約420kcal

運動に不慣れな人は、まずは普通のペースで歩くところから始めましょう。いきなりハイペースで歩くと、脚全体や膝に負担がかかる恐れがあります。

また、ウォーキングは正しいフォームを意識することも大切です。姿勢を正し、腕を大きくく振りながら、歩幅を大きめに保ちましょう

ジョギング

会話ができるくらいのゆったりとしたペースで走ることを、ジョギングといいます。「ウォーキングは物足りないけど、走るのは少し苦手」という人にもおすすめです。

ウォーキングよりも強度が高いため、同じ時間でより多くのカロリーを消費できます。

ただし、ウォーキングと比べると体への負担が大きいので無理は禁物。走り慣れていない人は、いきなり長時間走ろうとはせず、1回10分程度から始めてだんだんと時間を伸ばしていくとよいでしょう。

また、体への負担を軽減するため、専用のウェアやシューズを着用して行なうことも大切です。準備を欠かさず行ないましょう。

1時間ジョギングした場合の消費カロリーは、以下のとおり。

走る速さ50kg60kg70kg80kg
普通約370kcal約440kcal約520kcal約590kcal
やや遅い(時速6.4km)約320kcal約380kcal約440kcal約500kcal

「会話ができるくらいの速さ」を普通とすると、やや遅い時速6.4kmのペースでも、1時間走れば多くのカロリーを消費できます。

ランニング

一般的に、分速134m以上で走ることをランニングといいます。

ジョギングよりもさらに多くのカロリーを消費できますが、運動強度が高いため、運動に不慣れな人、体力に自信のない人がいきなりチャレンジするのはおすすめできません。

まずはゆっくり走るジョギングから始めて、だんだんとスピードアップしていくとよいでしょう。ジョギングと同様、専用のウェアやシューズで行なうことや、準備運動を欠かさないことも大切です。正しいフォームを意識すると運動効率が高まり、体への負荷も軽減できます。

1時間ランニングした場合の消費カロリーは、以下のとおり。

走る速さ50kg60kg70kg80kg
普通(時速8km)約440kcal約520kcal約610kcal約700kcal
やや速い(時速9.7km)約520kcal約620kcal約720kcal約820kcal
とても速い(時速12.1km)約600kcal約730kcal約850kcal約970kcal

サイクリング

サイクリングの1時間あたりの消費カロリーは、以下のとおり。

自転車をこぐ速さ50kg60kg70kg80kg
普通(時速15km)約300kcal約370kcal約430kcal約490kcal
やや速い(時速18km)約360kcal約430kcal約500kcal約570kcal
とても速い(時速22km)約420kcal約500kcal約590kcal約670kcal

水泳

水泳は水の抵抗を受けるため、高いダイエット効果が期待できるとされています。水中は浮力が働くため体への負担が少なく、運動に不慣れな人におすすめです。とくに、足腰への負担が気になるという人にはぴったり。

泳ぐのが苦手な人は、まずは水中ウォーキングから始めるのも手段のひとつです。

代表的な種目と、水中ウォーキングの1時間あたりの消費カロリーは以下のとおり。

種目50kg60kg70kg80kg
クロール約300kcal約370kcal約430kcal約490kcal
平泳ぎ約540kcal約330kcal約390kcal約450kcal
背泳ぎ約250kcal約300kcal約350kcal約400kcal
バタフライ約730kcal約870kcal約1,010kcal約1,160kcal
水中ウォーキング約130kcal約160kcal約180kcal約210kcal

自治体の施設であれば格安で利用できる場合も多いので、まずはお近くの市民プールを探しましょう。

一ヶ月ダイエットにおすすめ!おいしい低カロリーレシピ

消費カロリーと摂取カロリーのバランスを保つには、カロリー計算が欠かせません!

「あと一品食べたいけど、カロリーオーバーが気になる……」

そんなときは低カロリーレシピを味方につけて、一ヶ月ダイエットをおいしく乗り切りましょう!

ポカポカきのこスープ

カロリー:81kcal(1人分)

【材料(2人分)】

  • えりんぎ 1本
  • しめじ 3分の1パック
  • まいたけ 3分の1パック
  • 桜えび 適量
  • ごま油 大さじ
  • しょうがチューブ 2cm
  • 水 400ml
  • 酒 大さじ1
  • 白すりごま 小さじ2
  • 濃口醤油 大さじ2分の1
  • 塩コショウ 少々

【作り方】

  1. えりんぎは食べやすい大きさに切り、まいたけとしめじ(石づきを落とす)をほぐします。鍋にごま油を入れ、しょうがチューブを加えて火を点けます(弱火)。
  2. きのこ類をすべて入れ、しんなりするまで炒めます。
  3. 鍋に水と酒を加えて、ひと煮立ちさせます。
  4. 白すりごまと濃口醤油を加えて、塩コショウで味を整えます。
  5. 器に盛って、桜えびを散らしたら完成です。

混ぜて冷やすだけ!簡単ミルクプリン

カロリー:37kcal(1人分)

【材料(5人分)】

  • 低脂肪乳 350mL
  • 粉ゼラチン 5g
  • パルスイート 大さじ1と2分の1
  • 水 大さじ2
  • バニラエッセンス 数滴

【作り方】

  1. 小さめの鍋で牛乳を温め、パルスイートを溶かします。
  2. バニラエッセンスを数滴(2~3滴)垂らします。
  3. 耐熱皿に粉ゼラチンと水大さじ2を加えて、レンジで30秒ほど温めます。
  4. 牛乳に3のゼラチンを混ぜます。
  5. 器に入れて、固まるまで冷蔵庫で冷やせば完成です。

まとめ

一ヶ月という短い期間でダイエットを成功させるには、運動と食事制限の両方を行なうことが大切。また、減量目標から必要な消費カロリーを計算して、それを一ヶ月間、一週間、一日と落とし込んでいきましょう。

ただし、あまりに短期間で体重が落ちると、かえってリバウンドしやすくなってしまいます。今回ご紹介した減量目安を参考に、無理のないペースでダイエットに取り組んでくださいね。

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