仕事中や休憩中、ほっと一息つきたいときや朝、目覚ましのコーヒーを飲まれる方も多くいるかと思いますが、今回はそんなコーヒーに関する健康効果について解説していきます。

また、コーヒーをおすすめの飲むタイミングなど併せてご紹介していくので、ぜひ最後まで読んでください。

コーヒーの主な成分

コーヒーにはさまざまな成分が含まれており、主に以下の成分が含まれています。

カフェイン

カフェインはコーヒーに含まれる最もよく知られた成分です。刺激作用があり、中枢神経系を活性化させます。カフェインは覚醒感や集中力の向上を促し、眠気を抑制する効果があります。

クロロゲン酸

クロロゲン酸は抗酸化物質の一種であり、コーヒー豆に豊富に含まれています。一部の研究では、クロロゲン酸が血糖値の上昇を抑制し、抗炎症作用や抗酸化作用を持つことが示唆されています。

トリガロリド

トリガロリドはコーヒー豆に特有のポリフェノールの一種で、苦みをもたらす成分です。この成分は抗酸化作用や抗菌作用を持っているとされています。

コーヒーの健康効果

コーヒーに含まれる成分は健康にいい効果がたくさんあります。

集中力アップ・眠気覚まし

カフェインが中枢神経系に作用することにより、注意力や集中力を高める効果があります。適度なコーヒーの摂取は、眠気や疲労感を軽減し、注意欠如を改善することができます。

認知機能への効果

コーヒーに含まれるカフェインは、認知機能の向上にも寄与します。研究によれば、カフェインは情報処理や記憶力の向上、反応時間の短縮に関与することが示されています。これにより、思考力や学習能力の向上が期待できます。

ダイエット効果

コーヒーに含まれるカフェインは、中枢神経系への刺激作用を持ちます。この刺激により、心拍数や血圧が一時的に上昇し、体内のエネルギー消費が促進されます。さらに、カフェインは脂肪酸を遊離させ、体内の脂肪をエネルギー源として利用しやすくします。

また、カフェインは脂肪酸代謝を促進するメカニズムにも関与しています。カフェインは脂肪細胞内の酵素の活性を増加させ、脂肪酸の分解を促します。この結果、脂肪が分解されやすくなり、脂肪酸がエネルギーとして利用されやすくなります。

アンチエイジング

コーヒーに含まれるクロロゲン酸には、強力な抗酸化作用があり、アンチエイジングに効果を発揮します。そのため、肌のたるみや、シミ・シワの予防に役立ちます。

動脈硬化や心臓病の予防

動脈硬化はLDL(悪玉コレステロール)の酸化が原因で起こるのですが、クロロゲン酸などのポリフェノールは、この悪玉コレステロールが酸化するのを防ぎ、動脈硬化や心血管病を予防する効果が期待できるといわれています。

糖尿病の予防

コーヒーに含まれるポリフェノールの一種であるクロロゲン酸には、強い抗酸化作用があり、このクロロゲン酸が炎症や酸化ストレスを抑える作用をし、糖尿病の予防に関係しているのではないかといわれています。

ちなみに、国立国際医療研究センターが行った研究によると、男女とも、コーヒーを毎日3~4杯飲む場合、糖尿病を発症するリスクが低下するという傾向が見られました。

二日酔いの頭痛緩和

二日酔いの原因は分解されずに体内に残留したアルコールが、アセトアルデヒドに変化して、血管を拡張することとされており、これが頭痛を引き起こします。

コーヒーに含まれるカフェインには血管を収縮させる効果があるため、二日酔いの頭痛を解消できる可能性があるのです。

1日あたりの摂取量と飲むタイミング

コーヒーを過剰に飲んでしまうと、体に良くない場合もあります。また、飲むタイミングによっては効果を高める場合や損なう場合もありますので、ぜひ参考にしてみください。

1日あたりの摂取量

一般的には、1日に摂取するコーヒーの量を300〜400mg(約2〜3杯)以下に抑えることが推奨されています。個人差や体質によって感受性が異なるため、自身の体調や耐性に合わせて適切な摂取量を見極めましょう。

おすすめの飲む時間帯

カフェインとストレスホルモンの関係がわかっており、ストレスホルモンが多い時間帯のコーヒーはあまり効果がなく、むしろストレスホルモンが少ない時間帯にコーヒーの効果はが高まります。

ストレスホルモンの分泌が少ない時間帯は朝の9時〜11時のため、この時間帯にコーヒーを飲むといいでしょう。

ちなみにストレスホルモンは午後12時~午後1時・午後5時半~6時半の時間帯に分泌が多いため、その間の午後2〜4時であれば飲んでも問題ありません。

脂肪燃焼効果を狙う場合

カフェインの効果の4時間ほど持続し、8時間ほどで体内から半減されるといわれています。 そのため、脂肪燃焼効果を狙って飲むのであれば「運動前」と「食事前」に飲むといいでしょう。

なお、ミルクや砂糖は入れず、ブラックで飲むようにしてください(豆乳はOK!)。

また、食後のコーヒーは、ポリフェノールの中に含まれるクロロゲン酸が働くまでに時間がかかってしまうため、しっかりと脂肪燃焼効果を狙うなら食後ではなく、食前にコーヒーを飲むといいでしょう。

おすすめしない飲む時間帯

朝、起きた直後のコーヒーはやめましょう。

起床後、人間の体は「水分不足」の状態にあります。就寝中に大体コップ一杯分の汗をかくといわれており、6時間以上は水分補給をしていないため、起床直後は水分が不足している状態です。

また、コーヒーには利尿効果があり、これがさらに水分を排出してしまいます。さらに、起きたばかりの人間の体は体内の臓器がうまく働いておらず、胃に強い刺激を与えるコーヒーは胃にとっても良くないため朝一は控えましょう。

カフェインには覚醒作用があるため、夜のコーヒーもやめましょう。

ちなみに「夜にコーヒー飲んでも眠れる」という方もいますが、体は眠っていても、脳は眠っていないので注意してください。 これは、脳が休まることがなく記憶の整理などが行われない状態となり、浅い眠りとなるため、夜に飲むのは控えましょう。

おすすめ!機能性コーヒー

ここでは市販されているおすすめのコーヒーをご紹介します。

腸活ができるコーヒー

コーヒーマンノオリゴ糖を含む「機能性表示食品」で、ビフィズス菌を増やして、腸内環境を良好に保つ効果があります。

コーヒー豆マンノオリゴ糖は、コーヒーを抽出したあとの豆から精製された成分で、胃や小腸で消化されずに大腸まで届く「難消化性オリゴ糖」の一種です。この成分はコーヒー豆のカスから作られるので、一般的に飲まれているコーヒーにはほとんど含まれていません。

おすすめ記事
トクホ成分・コーヒー豆マンノオリゴ糖。便通改善や内臓脂肪を減らす効果も期待!(成分図鑑⑦)

中性脂肪が高めの方におすすめのコーヒー

コーヒー由来クロロゲン酸類を含む「機能性表示食品」で、食後の血中中性脂肪が高めの方の食後の血中中性脂肪の上昇を緩やかにする機能があります。

クロロゲン酸類はコーヒー豆に多く含まれる成分で、ポリフェノールの一種です。コーヒーの褐色や香りのもとになっており、コーヒーポリフェノールとも呼ばれています。

おすすめ記事
脂肪燃焼を促進!クロロゲン酸類(成分図鑑⑥)

まとめ

いかがでしたでしょうか?
普段何気なく飲んでいるコーヒーにも様々な効果があることがわかりましたね。

<コーヒーの健康効果まとめ>

  • 集中力アップ・眠気覚まし
  • 認知機能への効果
  • ダイエット効果
  • アンチエイジング
  • 動脈硬化や心臓病の予防
  • 糖尿病の予防
  • 二日酔いの頭痛緩和

普段何気なくコーヒーも意識したら健康に良い場合があるので、ぜひ飲む時間を意識しながら参考にしてみてくださいね。