いまや秋の風物詩ともいえるボジョレーヌーヴォー。普段はワインをあまり飲まないという方でも、その話題性からちょっと飲んでみた、という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ボジョレーヌーヴォーの基本情報から、赤ワインの美容・健康への効果、美味しい飲み方などをご紹介します。せっかく飲むならより楽しく美味しく飲めるよう、ボジョレーのことをよく知って、解禁日を心待ちにしましょう!

ボジョレーヌーヴォーの時期と意味

ブドウ畑

「ボジョレー解禁!」というニュースをよく耳にしますが、ボジョレーヌーヴォーの解禁日ってご存じですか?

実は毎年11月の第3木曜日と決まっているんです。なので今年の解禁日は11月16日。日付変更線の関係で、日本では本場のフランスよりも早く飲むことができます!

そもそもボジョレーヌーヴォーの名前の意味をご存じですか?「ボジョレー」とはフランスの南部に位置する地区の名前で、「ヌーヴォー」は「新しい」という意味。ですから、ボジョレーヌーヴォーはその名の通り、フランスのボジョレー地区でその年に収穫された新しい葡萄で作られた、新酒のワインということです。

口当たりが軽くて渋みも少ないため、普段赤ワインを飲まない方でも飲みやすいワインですが、今年はロシアによるウクライナ侵攻の影響や円安も重なり、メーカーによっては昨年と比べて1.3~2.2倍の値上げが発表されました。少しお値段が高いようであれば、ハーフボトルで今年の味を軽く楽しむのも良いですね!

ボジョレーヌーヴォーのキャッチコピーの歴史

ボジョレーヌーヴォーの解禁日が近づくと毎年話題になるのがそのキャッチコピー。実は日本で目にするボジョレーヌーヴォーのキャッチコピーには2種類あります。

一つはフランスのボジョレーワイン委員会による品質評価をもとに、フランス食品振興会が発表しているもの、もう一つは日本の販売業者や個人が発表しているものです。後者については作成者が定かではなく、複数ある年もあるため、ここでは過去10年のボジョレーワイン委員会公式キャッチコピーをご紹介します!

キャッチコピー
2001ここ10年で最高
2002色付きが良く、しっかりとしたボディ
2003並外れて素晴らしい年
2004生産者の実力が表れる年
200559年や64年、76年のように偉大な年の一つ
2006とてもうまくいった年
2007果実味が豊かでエレガント
2008フルーツ、フルーツ、フルーツ
2009数量は少なく、完璧な品質。桁外れに素晴らしい年
2010果実味豊かで、滑らかでバランスの取れた
20113年連続で、偉大な品質となった
2012心地よく、偉大な繊細さと複雑味のある香りを持ち合わせた
2013繊細でしっかりとした骨格美しく複雑なアロマ
2014エレガントで味わい深く、美しく複雑なアロマ
2015記憶に残る素晴らしい出来栄え
2016エレガントで、魅惑的なワイン
2017豊満で朗らか、絹のようにしなやか。しかもフレッシュで輝かしい
20182017年、2015年、2009年と並び、数珠のヴィンテージとして歴史に刻まれるでしょう
2019有望だが、生産者のテクニックが重要な年
2020非常にバランスが取れた爽やかさのある仕上がり
2021挑戦の末たどり着いた、納得のヌーヴォー
2022太陽に恵まれたヴィンテージ 果実味とストラクチュアの完璧なバランス

どの年も独特の表現で特徴があっておもしろいですよね。

ちなみに今年(2023年)のキャッチコピーは「11月16日発表」です。

赤ワインの健康と美容にいいところ

ボジョレーヌーヴォーを含む赤ワインには、美味しいだけでなく、健康やダイエット、美容に嬉しい効果も期待できます!その最大の理由であるポリフェノールの働きと、ダイエットや美容への良い影響についてご紹介します。

ポリフェノール

赤ワインが健康や美容に良いといわれる最大の理由は、ポリフェノールが豊富に含まれているから。赤ワインの原材料であるブドウには、果肉だけでなく果皮や種子にも様々な種類のポリフェノールが含まれています。赤ワインはこれらを全て一緒にタンクに入れ発酵させて作られるため、非常に多くのポリフェノールを含んでいるのです。

ポリフェノールは抗酸化作用が強く、老化や生活習慣病の原因のひとつとされている活性酸素を除去する働きがあります。その他にも、血糖値やコレステロールの上昇を抑えたり、メラニンの生成を抑制するなど、様々な健康効果や美容効果が報告されています。

ダイエット

赤ワインに含まれるポリフェノールの一種であるカテキンには、脂肪の分解を促進する働きがあることが報告されています。また、赤ワインはビールや日本酒などほかの醸造酒と比べて糖質が少ないため、糖質制限をしている方でも適量であれば飲んでもOK!ダイエット中でも少しはお酒も飲みたい、という方には、ポリフェノールが豊富で糖質も抑えられている赤ワインがおすすめですよ。

美容

赤ワインには美容成分として知られるレスベラトロール(ポリフェノールの一種)も含まれており、肌細胞の酸化を防いでシワやたるみを予防する効果や、メラニンの生成を抑えてシミを予防する効果などが期待できます。また、赤ワインにはビタミンやミネラルも含まれているため、肌の調子を整えるのに役立ちます。

赤ワインを使用した簡単レシピ

おうちでワインを飲むと、余ってしまうことってよくありますよね。そんなときは、料理に活用するのがおすすめです!特にお肉料理やフルーツとの相性が良いので、下記のレシピもぜひ参考にしてみてください。

赤ワインに漬け込んで煮込むだけ!やわらかビーフシチュー

ビーフシチュー

【材料】

  • 牛肉(シチュー用) 400g
  • 玉ねぎ 1個
  • にんじん 1本
  • じゃがいも 3個
  • ブロッコリー 80g
  • 赤ワイン 400mL
  • デミグラスソース 1缶
  • ケチャップ 大さじ2
  • ウスターソース 大さじ1
  • バター 15g
  • 水 100~200mL

【作り方】

  1. 一口大に切った牛肉と赤ワインをジップロックに入れて漬け込む。
  2. 玉ねぎはくし切り、にんじんとじゃがいもは一口大に切る。ブロッコリーは下茹でしておく。
  3. フライパンにバターを溶かし、1の牛肉を表面に焼き色がつくまで焼いて鍋に移す。
  4. 3のフライパンで玉ねぎとにんじんを炒め、玉ねぎがしんなりしたら鍋に移す。
  5. 牛肉を漬けた赤ワインと水を鍋に加えて火にかけ、沸騰したらアクをとり、蓋をして弱火で1時間ほど煮込む。
  6. じゃがいも、デミグラスソース、ケチャップ、ウスターソースを加えてさらに20~30分ほど煮込む。
  7. お皿に盛ってブロッコリーを添えたら完成です。

アップルパイにも!りんごのコンポート

りんごのコンポート

【材料】

  • りんご 2個
  • 赤ワイン 200mL
  • 水 200mL
  • 砂糖 50g
  • レモン 1/2個
  • シナモンスティック 1本

【作り方】

  1. りんごは皮をむいて芯をとり、8等分のくし切りにする。レモンは輪切りにする。
  2. 鍋に赤ワインと水、砂糖を入れて火にかけ、砂糖が溶けたらりんご、レモン、シナモンスティックを入れ、落し蓋をして弱火で15~20分ほど煮る。
  3. りんごが柔らくなったら火からおろし、粗熱をとって冷蔵庫で冷やしたら完成です。

赤ワインを美味しく飲む方法

赤ワイン2

普段は苦手であまり赤ワインを飲まないけれど、「せっかくならボジョレーヌーヴォーを楽しんでみたい」という方も多いのではないでしょうか。赤ワインがあまり得意じゃない方には、ジュースや炭酸で割って飲む「ワインカクテル」がおすすめ!

赤ワインのカクテルで代表的なものはこの3つです。

  • キティ(赤ワイン+ジンジャーエール)
  • カリモーチョ(赤ワイン+コーラ)
  • 赤ワインミモザ(赤ワイン+オレンジジュース)

どれも手軽に作れて飲みやすいので、赤ワインが得意じゃない方もぜひ試してみてください♪

また、ボジョレーヌーヴォーを含む赤ワインのアルコール度数は12%前後が一般的とされています。ビールやチューハイに比べるとアルコール度数が高めなので、普段ワインをあまり飲まない方は、お水を一緒に飲んだり、食事を楽しみながらゆっくり飲むなど、飲み過ぎないように注意をしましょう。アルコール度数が7~8%と低めの赤ワインもあるので、初めはアルコール度数の低いものを選ぶのもおすすめです。

まとめ

美容や健康にもよく、そのまま飲んでも料理に入れても美味しい赤ワイン。その中でもボジョレーヌーヴォーは、1年の中でこの時期だけの特別なもの。ワイン好きの方もそうでない方も、今年はぜひボジョレーヌーヴォーを楽しんでみてください♪