中鎖脂肪酸とは
中鎖脂肪酸って、そもそも何?
脂質に含まれる「脂肪酸」が中くらいの長さだから、「中鎖脂肪酸」って呼ばれてるっス!
一般的な食用油に含まれるのは長鎖脂肪酸で、脂肪酸を構成している炭素分子の数が14以上です。中鎖脂肪酸(MCT)は炭素数が6~12で、ちょっと短めの油です。中鎖脂肪酸はココナッツオイルやヤシ油に多く含まれますが、その含有率はあまり高くありません。そのため、人工的に精製した100%中鎖脂肪酸の製品が市販されています。
中鎖脂肪酸のダイエット効果とは
中鎖脂肪酸はダイエットにいいの?
普通の油よりも素早くエネルギーとして燃えるんで、体脂肪になりにくいっス!
中鎖脂肪酸は、普通の油(長鎖脂肪酸)よりも消化しやすく、吸収しやすい油です。体内で通常の吸収経路よりも近道して使われるため、素早くエネルギーとして燃えてくれます。また、体脂肪の原因となる中性脂肪の値が高くなりにくい、食事誘発性耐熱産生(食べるだけで消費できるカロリー)が普通の油より少し高いという特徴もあり、ダイエットに良い効果を期待できます。
中鎖脂肪酸でどのくらい体脂肪が減る?
中鎖脂肪酸のダイエット効果ってどのくらいあるの?
普通の油から置き換えて使うと、体重が1kg弱減るって聞いたっス!
食事から摂取する長鎖脂肪酸をMCTに置き換えたところ(少なくとも5gを4週間)、置き換えなかった人と比較して、平均で体重は0.69kg、体脂肪は0.89kg、腹囲は1.78 cm減ったという研究があります(Nassib B Bueno et al. Review J Am Coll Nutr 2015;34(2):175-83)。中鎖脂肪酸を摂るだけで体重が大きく減るとは考えない方がいいでしょう。
中鎖脂肪酸はどのような人におすすめ?
中鎖脂肪酸はどんな人におすすめ?
ダイエットで運動を頑張っている人が好きっス!一緒に燃えたいっス!!
中鎖脂肪酸の良いところは、すぐにエネルギーとして燃えてくれることです。逆に、食べた後にぜんぜん動かずにいると、普通の油と同じように体脂肪になってしまいます。ですから、ダイエットで運動を頑張っている人におすすめです。普段、調理などに使っている油を中鎖脂肪酸に代えるだけで、運動によるダイエット効果を高めることができます。
中鎖脂肪酸の摂り方
中鎖脂肪酸はどのように摂ればいいの?
いつもの油(長鎖脂肪酸)と置き換えて使ってほしいっス!
運動で燃えやすいといっても、中鎖脂肪酸はあくまで脂質ですから、1g当たり約8.6kcalという高いカロリーがあります(普通の脂質は1g当たり約9kcal)。サプリメントのように、いつもの食事にプラスして使ってしまうと、カロリーオーバーになりかねません。大事なのは「いつもの油と置き換えて使うこと」です。いま家にあるサラダ油(生食用の油)が切れたら、次は中鎖脂肪酸を多く含む油を買うという形がいいでしょう。つまり、いつもの油を中鎖脂肪酸に変えるだけで、無意識のうちに少しダイエット効果が得られる、ということでもあります。
中鎖脂肪酸の使用上の注意
中鎖脂肪酸を摂るときに注意することってある?
加熱せずに生で使ってほしいっス!
中鎖脂肪酸は基本的に「生で使う油」です。加熱すると煙が出たり泡立ったりしてしまいますので注意してください。また、1日100gを超えるような多量を摂取すると腹痛や下痢が起こることがあります。糖尿病のある人ではケトン体の急上昇により体調を崩す恐れがあるので、おすすめできません。