あなたが痩せない原因は「間違い」「我慢」「失敗」の3つのうちどれ?
ううぅ…好きなあの子に告白するためにダイエットしてるのに、ぜんぜん痩せないよお……(泣)
……動機はともかく、努力が報われないのは同情するわ。
教頭先生
どうして痩せないんですか?何か原因があるんでしょうか…
では、このチェックリストで、痩せない理由を確認してみましょう!
教頭先生
痩せない原因②ダイエットは成功したけど…我慢のとき!の人へのアドバイス
痩せない原因③ダイエット失敗(リバウンド)した人へのアドバイス
①ダイエット方法を間違えている:ダイエットの原則を破っていたら、痩せないのは当然!
せっかくダイエットを始めたのに、体重が減っていない、もしくは増えてしまったという人は、残念ながら「ダイエット方法を間違えている」と言わざるを得ませんね…。
具体的に食事や運動をどのように改善すればいいのかをアドバイスする前に、ここで改めて、ダイエットの原則を確認してみましょう。なぜなら、ダイエット方法を間違えている人はこの原則をしっかり理解できていないかもしれないからです。
エネルギー(カロリー)の消費量よりも摂取量を少なくすれば、体重は必ず減る!
ダイエットの原則とは、ごく当たり前なことです。でも、痩せたいならそれを常に意識するのが大事なので、改めて説明します。下の図を見てください。
水槽の中に溜まっているのが体内の物質(水や脂肪など⇒体重)です。その水槽に水を注いでいる上水道は「食事によるエネルギー(カロリー)摂取」を、水を排出する下水道が「基礎代謝や運動などによるエネルギー(カロリー)消費」をあらわしています。
要はエネルギー摂取量が消費量よりも多ければ体重が増えるという、ごく当たり前なことを示している図ですが、まさにこれがダイエットの極意です。この法則を無視してダイエットが成功することはあり得ませんので、この機会にしっかり頭に叩き込んでください。
では、これからは具体的にエネルギー摂取量を減らし、消費量を増やすための方法をアドバイスしていきますね。
エネルギー摂取量を減らすには「食事のカロリーを少なくする」しかない
エネルギー摂取量を減らすには「食事のカロリーを少なくすること」、この一択しかありません。とってもシンプルです。
しかし、カロリーが多い食事ほど美味しく感じるのが人間の習性。ほとんどの人は野菜より肉、芋よりスイーツの方が好きですよね。効率的にカロリーが摂れる脂質と糖質は、人間の味覚に訴えかけ「超おいしい」「もっと欲しい」と思わせるのです。
食事によるダイエットとは、この誘惑にいかに勝つかという勝負です。人間の原始的な欲求vs理性の対決とも言えます。今のところあなたはこの勝負に負けているようですので、その戦いに勝つためのヒントをいくつか列挙しておきますね。参考にしてください。
◆なるべくカロリーの低いもので満腹感を得られるようにする作戦
・かさがあってカロリーが低い食品(野菜、きのこ、海藻、こんにゃくなど、食物繊維が豊富なもの)を食事の最初に食べるようにする
・ゆっくり、よく噛んで食べる(少しの量でも満腹を感じやすい)
・なるべく小さなお皿に盛る(多く食べているように錯覚させる)
◆食事制限のストレスを緩和する作戦
・数日に1回はご褒美(好きな食べ物、スイーツ)を食べてもよい
・ご褒美を食べた後の数日間は、いつもより食事に気を付ける
エネルギー消費量を増やすには「筋トレしてから有酸素運動する」のがオススメ!
エネルギー消費量を増やすのにオススメなのが「筋トレをしてから有酸素運動をすること」です。これを週に2日以上のペースで続けられるとバッチリです!
どうしてこれが良いのか、簡単に解説しておきます。エネルギー消費を大まかに分類すると「基礎代謝による消費」と「身体活動・運動による消費」に分けられます。
基礎代謝とは、寝ているだけで消費されるエネルギーのことです。いわば「生きているだけで消費されるカロリー」と言えます。基礎代謝量は年齢や身長、体重によって変わりますが、標準的な体型の30歳なら、男性は1530kcal、女性は1160 kcalくらいを1日で消費しています。
あなたの基礎代謝量はこちらで計算できます
この基礎代謝量は筋肉量を増やすことでアップさせることができます。なので、ダイエットするなら筋トレをしましょう!身体の中でも筋肉量が多いふとももの部分から鍛えられるスクワットがオススメです。
◆スクワットで筋肉量を増やし、基礎代謝量をアップする作戦
1.背筋を伸ばして立ち、肩幅に足を広げる
2.膝を曲げ、身体を落とす(膝がつま先よりも前に出ないよう注意!)
3.なるべく地面と太ももが平行になるまで下げ、そのまま数秒キープ(背中が丸まらないように注意!)
4.ゆっくりと身体を上げていく(膝を伸ばしきらない程度に)
5.上記を10回(できれば30回)繰り返す
しかも、筋トレをすると、筋肉量を増やすために「成長ホルモン」が分泌されます。この成長ホルモンは脂肪を燃やしやすくしてくれる有難い存在でもあります。ですから、筋トレをした後はぜひ有酸素運動をして、体脂肪を燃やしましょう。
有酸素運動とは、ジョギングやマラソン、各種スポーツなど、息が少し上がるくらいの運動を長く続けることです(瞬間的に力を使うような運動、例えばバーベル上げや短距離走などは有酸素運動ではありません)。どうせ有酸素運動をするなら、先に筋トレをして成長ホルモンを出してからやると効果的というわけです。
痩せても健康的な身体をつくるために、タンパク質はしっかり摂ろう!
ここまでエネルギーの摂取量を減らし(食事制限)、消費量を増やす(筋トレ→有酸素運動)という「ダイエットの原則」を見直してきました。これを守って生活をしていれば、体重は必ず減ってきます。
ただし、ここで気を付けたいのが「なぜ痩せたのか」という問題です。体脂肪が減って痩せているならダイエット成功ですが、筋肉量が減って痩せたのであれば、体重は軽くなっているかもしれませんが、健康的に痩せたとは言えません。
食事制限と運動をして筋肉量を減らさないためには、タンパク質を意識して摂ることが大事です。特に筋トレの効果を高めるには、筋肉づくりの材料となるタンパク質をしっかり補充しておきましょう。1日に必要なたんぱく質を示します。
◆1日に摂りたいタンパク質の推奨量(g/日)
・18~64歳の男性:65g
・18~64歳の女性:50g
タンパク質は肉や魚、大豆などに多く含まれます。肉の種類によって含まれているたんぱく質の量が変わりますので注意が必要です。食事からだけだと不足してしまう場合は、サプリメントのプロテイン(=タンパク質)を使ってもいいでしょう。
※詳しくはこちらの記事(ダイエット中でも不足はNG!栄養素「タンパク質」が必要な理由やバランスの良い摂取方法を教えます!)をご覧ください。
これまでのダイエットは、ちゃんと原則に当てはまっていたかしら?
教頭先生
あまり考えずに適当にダイエットした気になってました…
では、これから改めて正しいダイエットに取り組んでいきましょうね!
教頭先生
はい!がんばります!
②ダイエットは成功したけど…体重が横ばいになる「停滞期」を乗り越えよう!
ダイエットを始めてから短期間で体重が数kg減ったけれど、最近は体重が横ばいでこれ以上なかなか痩せていかない…ということは、残念ながらよくあります。
下の図は、体重が76.6kgで1日に2662kcalのエネルギーを摂取&消費していた人が、ダイエットを始めて毎日100kcal減らした場合の体重の変化のグラフです。
計算上は、1日100kcalカットを1年続けると5kcalほど体重が減るはずなのですが、実際には2kgくらい減ったところで止まってしまい、それ以上は減りません。
どうしてこんなことになるのかというと、体重の減少に合わせてエネルギー消費量(基礎代謝量など)が減ってしまうことと、100kcalカットをきちんと続けられる人はあまりいないからです。多くの場合は、ダイエットを始めてしばらくすると、それ以上体重が減らなくなるという状況になります。いわゆる「停滞期」ってやつです。
最初はダイエットが成功していたはずなのに、だんだん体重が減らなくなってきたなら、この停滞期に到達したと考えられます。
停滞期に達したら、新たにダイエットの目標を設定しなおそう!
この停滞期に達したとき、諦めてダイエットを止めてしまうとリバウンドしてしまい、これまでの努力が水の泡です。以前のように減量しなくなったときは「しばらくは我慢のときだな」と捉え、これまでのダイエットの振り返りと今後の新たなダイエット計画を練る期間としてください。
そもそも、身体は頭で考えた通りには動いちゃくれません。特に生存に直結するようなことについては、頭の言うことなんてほぼ聞いちゃくれないです。例えば、本気で心臓を止めたいと思っても、本当に心臓が止まることはないですよね。体重についても、頭でどんなに痩せたいと願っても、身体は「そんなに痩せたら死んじゃうかもしれない」と、少し体重が減ったところで維持しようとするのです。ありがた迷惑ですけども、私たちの身体ってそういうものです。
だから、停滞期を乗り越えてもっと痩せるためには、身体をいったん安心させてあげることが大事です。しばらく同じような食生活や運動を続けて、体重をキープしておくことで、「この体重でも問題なく生きられる」ことを教えてあげましょう。
そのうえで、以前よりももう少しカロリーを減らした計画を立てれば、停滞期を越えてさらなる減量を達成することができます。
例えば、1日100kcal減らしていたなら、それを200kcalにするなどです。それまでの数カ月間で100kcal減らした生活に慣れてきているので、さらに100kcal減らすことは、それほど苦痛ではなくなってきているはずです。
このように、ジワジワと痩せていくのが本当のダイエットなのです。
僕はまだ停滞期にも到達してない…(照)
いずれ到達したときは、このことを思い出してね!
教頭先生
でも、どうせダイエットするならドンと体重を減らして、痩せたいなぁ…
そう考える人が多いわね。でも、そういう人はリバウンドしやすいのよ
教頭先生
③ダイエット失敗(リバウンド)した原因は、ダイエットを頑張りすぎたからかも?
ダイエットして体重が減ったのに、いつの間にか元に戻ってしまった(もしくは以前よりも太ってしまった)という場合は、ダイエット失敗です。いわゆる「リバウンド」ってヤツです……。
体重がリバウンドする主な理由はいくつかあります。
①停滞期に達し、なかなか痩せないのでダイエットを諦めてしまった
②体重が少し減ったことに安心して気が緩み、食べ過ぎたり運動量が減ったりした
③短期間で大きく痩せることを狙って、無理のある厳しいダイエットをしてしまった
①と②については、これまでの解説を読んでいただければ、なぜリバウンドしてしまったのか分かると思います。
ここでは③について詳しく解説していきます。
無理のある厳しいダイエットでリバウンドする理由は、身体が「省エネモード」になるから
実は、短期間で良ければダイエットを成功させることは難しくありません。厳しい糖質制限や断食などを実行すれば、1か月間で10kgというレベルで痩せることが可能です。そのことを利用したダイエットは世の中にあふれかえっていますので、見つけることはたやすいでしょう。
ただし、急激な減量は身体をビックリさせてしまいます。頭では分かっていても、身体はダイエット中であることを理解できないからです。「どうして急に飢餓状態になったのだろう、このままでは死んでしまう…!」と危険を感じ、できるだけ燃費のよい省エネモードになります。
こうなると、ちょっとご褒美(スイーツなど)を食べただけで、身体は大喜びです。今後のためにできる限り、脂質や糖質を体脂肪に変換して溜めておこうとします。なにしろ、次はいつ食べられるか分かりませんから、なるべく大事にエネルギー源を貯蓄しようとするのです。
また、身体が省エネモードになった場合は、疲れやすい、だるい、頭が回らない、やる気が起きないといった状況になりやすくなります。飢餓状態でアクティブに動かれると、ただでさえ少ない体内の貯蓄エネルギーが減りやすくなるので、なるべくじっとしてもらうように調整されるのです。運動しよう、なんて気分にはなりにくいでしょう。このこともダイエットにとってはマイナスになります。
まとめると、急に厳しいダイエットをすると、食べたものが脂肪として身体に付きやすくなり、運動する気力も起きにくくなります。短期間では確かに減量の成果が大きく得られるのですが、その後はとても維持しにくい状況になります。
しかも、身体が一度怖い思いをしていますので、「元通りの体重よりももっと増やしておこう、その方が安心だ」と考えてしまいます。リバウンドしたときに以前よりも体重が増えやすいのは、こういう理由です。
つまり、リバウンドするような厳しいダイエットは、かえって太りやすい身体を作るだけで、長期的に見れば失敗する可能性が高い方法なのです。
ダイエットでリバウンドしないための方法
ダイエットでリバウンドしないようにするためには、身体がビックリしないようにジワジワと体重を落としていくことです。また、停滞期に達して痩せない時期が来ても、そのままの生活を1か月ほど維持して、身体が慣れてきてきたら、ちょっとだけ強いダイエット(カロリー制限、運動など)にしていきましょう。階段を1階分降りたら、踊り場で少し休んで、また下の階に降りていくイメージで、ゆっくりと段階的に減らしていくことが重要です。
ダイエットって、短期間で終わるものじゃないんだね…
そうね。生活習慣化して、ダイエットだと意識せずに自然とできるようになった時点で終わりと言えるかもね
教頭先生
僕にできるかな。。。
厳しく辛いダイエットをしようとするから不安なのよ。続けられるレベルでいいの!
教頭先生
じゃあ、まずは1か月に1kg痩せることを目指します!
痩せない原因に応じたダイエットの見直し方法のまとめ
参考までに、痩せない原因別のアドバイスをざっくりまとめておくわね!
教頭先生