冬に食べる機会の増える「お雑煮」ですが、お餅が入っているのでダイエット中は敬遠されがちです。

しかし、せっかくのお正月!お雑煮も食べたいですよね。

そこでお雑煮で太らずに済む方法や食べても良い量・頻度などダイエット中の人に役立つ情報を紹介します。

この記事でわかること
・お雑煮はお椀1杯140kcalで炭水化物の割合が高い
・「栄養の偏り」「血糖値の急上昇」「食べ過ぎの誘発」が原因で太りやすい
・野菜やタンパク質が豊富な具材をたくさん入れてお餅を食べ過ぎないようにしよう

お雑煮とは

お雑煮は、煮たお餅や野菜(主に根菜や葉物)、鶏肉、魚介類を白味噌や醤油などで味付けし、一緒に煮込んで作る日本の伝統的なお正月料理の一つです。

一般的に、1月1日~3日に食べることが多いようですね。

始まりは平安時代といわれており、お祝いごとの際に食べられてきました。

現在では地域によって汁の味付けが異なり、関西地方は白味噌仕立て、近畿を除く西日本と関東ではすまし汁仕立てが主流となっているようです。

具材は地域ごとの産物を入れる傾向があります。

お雑煮のカロリー

では、気になるお雑煮のカロリーや成分を見ていきましょう。

練り物や鶏肉などの具材と餅を1つ入れたお雑煮のカロリーと成分です。

カロリー:お椀1杯 140kcal

成分含有量
タンパク質4.54g
脂質1.43g
炭水化物27.27g
ビタミンA25.21μg
ビタミンD0.15μg
ビタミンE0.15mg
ビタミンK20.12μg
ビタミンB10.06mg
ビタミンB20.06mg
ビタミンB60.07mg
ビタミンB120.35μg
ビタミンC4.05mg
葉酸16.46μg
ナトリウム375.98mg
カリウム181.91mg
カルシウム20.23mg
マグネシウム13.22mg
参照:カロリーSlism

炭水化物27.27gのうち糖質は26.64gとなっています。

入れる具材にもよりますが、タンパク質・脂質・炭水化物のうち炭水化物の割合が多くなりがちです。

なぜお雑煮は太りやすいのか?

お雑煮が太りやすいといわれる理由は「栄養の偏り」「血糖値の急上昇」「食べ過ぎの誘発」が関係しています。

①栄養の偏り

具材や成分表から見てもタンパク質・脂質・炭水化物のうち「炭水化物」の割合が多く、お雑煮だけではタンパク質やビタミンなどの栄養は欠けてしまいがちです。

栄養が枯渇すれば筋肉量が減少して代謝が下がったり、体の機能が正常に働かないなど不調につながります。

これらを防ぐために、栄養を補給しようと食欲が増して太りやすくなってしまいます。

②血糖値の急上昇

お雑煮のメインであるお餅から食べ始めると血糖値が急上昇します。

血糖値が急上昇すればインスリンの分泌量が増えます。インスリンは血中の脂肪を蓄える性質を持っているため、太りやすくなります。

③食べ過ぎの誘発

お餅は柔らかくて食べやすいこともあり、つい食べ過ぎてしまいがちです。

ご飯1膳160gが250kcalなのに対し、餅1個は112kcalです。

普段食べるごはんは1杯だけだけど、お餅になると3個いける!という人は食べ過ぎていると言えます。

お雑煮で太らない方法

お雑煮は糖質の多さや血糖値の急上昇などが原因で太りやすくなってしまいます。
それを防ぐためにはどんな工夫が必要でしょうか。

①具から食べる

鶏むね肉や白身魚など、低脂肪で高タンパク質な具材やきのこや野菜など食物繊維が豊富な食材を入れて、それらを先に食べるようにしましょう。

これらを先に食べることで血糖値の急上昇を防ぐことができます。

②1日の食事バランスを考慮して調整

消費者庁が作成した「栄養素等表示基準値(2015)」によれば、1日の炭水化物の目標摂取量を320gです。糖質制限中の方は制限する量にもよりますが、もっと少なくなります。

お雑煮1杯で27.27gですので1日の食事バランスから糖質量を調整する必要があります。

1日1~2個を目安とし、主食を食べない代わりにお雑煮を食べると良いでしょう。

③ゆっくり食べる

食事中に食べ物を噛むことや、ゆっくりとした食事のペースを保つことで、胃が満たされる感覚が早く得られます。

また、食事をゆっくりと摂ることで食べ物が徐々に体に吸収され、急激な血糖値の上昇を避けることができます。それによってインスリンの急激な分泌を抑えることができます。

基本的なお雑煮の作り方と具材の選び方

【材料:2人前】

  • にんじん:50g
  • だいこん:50g
  • しいたけ:50g
  • 鶏もも肉:150g
  • せり:50g
  • お餅:2つ
  • 水:800ml
  • 顆粒和風だし:10g
  • しょうゆ:お好みで
  • 味噌:お好みで

【手順】

  1. にんじん・だいこんは薄切り、しいたけは軸を切り落とし、鶏もも肉とお餅は一口大に切り、せりは3㎝幅に切っておきます。
  2. 鍋に水と顆粒和風だし・にんじん・だいこん・鶏もも肉を加えて中火にかけます。
  3. その間にお餅をトースターで焼き目がつくくらい焼きます。
  4. 2の具材が柔らかくなったら、しいたけを加えて煮込みます。
  5. しいたけや具材が煮えたら、しょうゆや味噌で味を調整します。
  6. 器にお餅・5の煮汁と具材をよそい、最後にせりをのせて完成です。

鱈を加えたり、かまぼこを入れたりとアレンジは地域やご家庭によってさまざまです。

ダイエット中の方に向けてどのようなアレンジができるのか紹介します。

ダイエットに適したお雑煮のアレンジ方法

先述している通り、ダイエットや糖質制限中は具材の選び方を工夫すると良いでしょう。

お餅でお腹いっぱいになるのではなく、具材を楽しむようにすれば満足しつつ糖質やカロリーも抑えることができますよ。

それでは、おすすめの具材とその理由を紹介します。

①しいたけ

低カロリーでありながら食物繊維が豊富で、満腹感をサポートしてくれます。

②にんじん

低糖質でありながらβカロテンや食物繊維が多く含まれ、健康的な代替食材です。

③だいこん

低カロリーかつ水分や食物繊維が豊富で、糖質が少ない優秀な食材です。

④ごぼう

低糖質かつ食物繊維が豊富で、血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。

⑤白菜

かつ水分や食物繊維が多く、ヘルシーな食材です。

⑥長ねぎ

風味がありながら糖質が比較的少ない低カロリーな食材です。

⑦鶏むね肉

低脂肪でたんぱく質が豊富で、満腹感を高めながらカロリーを抑えることができます。

⑧鱈

低脂肪かつ高たんぱく質であり、健康的なダイエット向けの魚介類です。

⑨かまぼこ

低脂肪でありながら、満足感を得られるため、軽いおかずとして適しています。

⑩こんにゃく

低カロリーであり、食物繊維が豊富でありながら、糖質が非常に少ない食材です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

お雑煮を食べないのではなく、具材を工夫すればカロリーや糖質量を気にし過ぎずに済みそうですね。

おすすめは

  1. しいたけ
  2. にんじん
  3. だいこん
  4. ごぼう
  5. 白菜
  6. 長ねぎ
  7. 鶏むね肉
  8. かまぼこ
  9. こんにゃく

ですよ。

せっかくのおめでたい時期なので、ダイエットや糖質制限も兼ねた方法でお雑煮を楽しんでみませんか?

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