「食べ過ぎてしまって、お腹が破裂寸前のときに楽になる対処法を知りたい」
「つい食べ過ぎてしまう原因は何?」
などと、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
仕事でミスをしてしまった、コロナ禍の制限が解除された後の友人との久しぶりの食事などでは、つい食べ過ぎてしまいますよね。
しかし食べ過ぎが習慣化すると、胃もたれしたり脂肪が蓄積されたりするだけでなく、消化器官に負担がかかって肥満など健康を害する恐れがあります。
この記事では食べ過ぎてお腹が苦しいときの対処法や食べ過ぎてしまう原因について解説しています。
食べ過ぎずに健康的な食生活を送る方法が分かる内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
・食べ過ぎの原因は「栄養不足」「朝食や昼食を食べない」「よく噛まない」「ストレス」「睡眠不足」など
・食べ過ぎたら「お腹周りの締め付けをなくす」「横にならない」「軽い運動」「ハーブティー」「消化促進のツボ押し」が良い
食べ過ぎて苦しいときの対処法5選
食べ過ぎでお腹パンパン、気持ち悪い感覚があって吐くかもしれない状態のときに試したい対処法を、5つ紹介します。
- お腹周りの締め付けをなくす
- 横にならずに安静にする
- 軽く身体を動かす
- ハーブティーを飲む
- 消化を促進するツボを押す
それぞれどのように対処するのか、詳しく見ていきましょう。
①お腹周りの締め付けをなくす
食事を食べ過ぎた直後は、お腹周りを締め付けないように注意が必要です。
タイトなスカートやパンツは、お腹周りを圧迫します。満腹時に腹部を圧迫すると消化器官が正常に働けず、消化不良になる可能性があります。
お腹周りを締め付けから解放する方法は、以下のとおりです。
- ベルトを緩める
- スカートやパンツのホックを外す
- スカートやパンツのファスナーを開ける
- 自宅にいる場合はゆったりした服に着替える
つい食べ過ぎてしまった場合は、お腹周りが楽になるようにして消化されるのを待ちましょう。
②横にならずに安静にする
食事を食べ過ぎてしまって起き上がっているのが辛い場合でも、すぐ横にならないようにしましょう。
食べ物を摂取すると、すぐに胃や腸が消化を始めます。胃腸が消化活動をしているときに横になると、内臓が圧迫されて消化の妨げになります。
また寝てしまうと食べた物の消化が進まないだけでなく、睡眠中も胃腸が働き続けるため翌日まで調子の悪さが残りかねません。
食べ過ぎてしまった直後は、なるべく背筋を伸ばした状態で、ソファの背もたれに身体を預けるような体勢を保つと、消化が進みやすいです。
③軽く身体を動かす
食事から時間が経過してお腹が落ち着いてきた頃に軽く身体を動かせば、胃が刺激されてさらに消化を促進できます。
経過時間ごとにおすすめの運動を、表にまとめました。
経過時間 | 運動 |
30分 | ・スローペースでの散歩・腹部のマッサージ |
1~2時間 | ・軽いストレッチ ・ウォーキング |
頭がお腹よりも低い位置になるストレッチは、腹部を圧迫してしまい胃酸逆流の原因になるため避けましょう。
胃腸での消化スピードには個人差があるため、お腹の状態を見ながら無理なく軽めに身体を動かすのがおすすめです。
④ハーブティーを飲む
食べ過ぎてしまった後に温かいハーブティーを飲むのも、お腹のつらさを和らげる効果があります。
消化を助ける効果が期待できるハーブティーは、以下の2つです。
ハーブティー | 効果 |
ペパーミントティー | ・胃の不快感を和らげる ・鼻を抜ける爽やかな香りにリラックス効果がある |
カモミールティー | ・消化不良や胃もたれの症状を和らげる ・香りや味わいにリラックス効果がある |
満腹状態のときに水分を摂取するとさらにお腹が膨らむため、消化促進の作用がある飲み物がおすすめです。
⑤消化を促進するツボを押す
食べ過ぎで苦しいときの対処法として、消化を促進するツボを押すのもおすすめです。消化を助けるツボを紹介します。
ツボ①中脘(ちゅうかん)
場所:おへそとみぞおちの真ん中あたり
効果:内臓の働きを促進する
ツボ②大陵(だいりょう)
場所:手首付け根の横じわの真ん中あたり
効果:消化器官の不調を和らげる
ツボ③内関(ないかん)
場所:手首付け根の横じわの真ん中から、指3本分ひじの内側に寄ったあたり
効果:胃のむかつきを和らげる
ツボは「押すと痛いけど気持ち良い場所」にある、と言われています。
3秒かけて押し、3秒かけて戻すイメージで、5回ほど繰り返しましょう。
食べ過ぎないための対処方法
つい食べ過ぎてしまわないようにする方法は、以下の3つです。
- 食生活を見直す
- よく噛んで食べる
- ストレスを溜めない
どのようにすれば食べ過ぎを防止できるのか、それぞれの詳細を説明します。
①食生活を見直す
食生活が乱れていると食べ過ぎの原因になるため、1日3食を決まった時間に食べる習慣に改善が必要です。
最初の食事から次の食事までの時間が長いと、空腹感を満たすために食べ過ぎてしまう可能性があります。満腹感は食事を開始してから20分前後で感じ始めますので、お腹がいっぱいになるまで食べないようにしましょう。
1日の活動量と年齢に応じて必要なエネルギー量が変わるため、適切なカロリーの摂取量を意識してバランスをとることも大切です。
食事と食事の間隔を短くして1回の食事量を減らせば、食べ過ぎを防止できます。
②よく噛んで食べる
しっかりよく噛みながら食べれば、食べ過ぎを防止できます。よく咀嚼(そしゃく)することで、満腹中枢が刺激されるため少量でも満腹感を得られるのが、食べ過ぎ防止になる理由です。
咀嚼回数は1口あたり30回以上が理想、と言われています。あまり噛まずに食べ物を飲み込むと、胃や腸での消化・吸収に時間がかかるため、消化不良や胃もたれの原因になります。
食事のスピードが早く、あまり噛まずに食べ物を飲み込んでいる方は、噛む回数を増やすだけで食べ過ぎを防止できるでしょう。
③ストレスを溜めない
ストレスが溜まらないようにするのも、食べ過ぎを防止する方法の1つです。脳がストレスを感じると食欲を促進するホルモンが増えるのが、食べ過ぎになる理由です。
ストレスを感じない人はおらず、職場や家庭などの環境によってはストレスを溜めないこと自体が難しい可能性もあります。たくさん食べる方法でストレスを解消しようとすると、肥満やメタボリックシンドロームなどの健康被害が起きかねません。
どうしてもストレスが溜まりやすい環境の場合は、食べる以外の方法でストレスを発散する方法を探すことをおすすめします。
食べ過ぎになる原因5選
食事を食べ過ぎる原因は、人によって異なります。考えられる食べ過ぎの原因は、以下の5つです。
- バランス良く栄養を摂取できていない
- 朝食や昼食を食べない
- よく噛まずに急いで食べている
- ストレスが溜まっている
- 睡眠不足が続いている
なぜ食べ過ぎてしまうのか、理由を1つ1つ確認していきましょう。
①バランス良く栄養を摂取できていない
食事のバランスが悪いと不足する栄養素が出てきて、これを補うために食べ過ぎになります。バランスが悪く、改善が必要な食事例は以下のとおりです。
- 糖質を摂りすぎまたは制限しすぎている
- タンパク質が不足している
- 食物繊維が不足している
- 脂質を摂取しすぎている
外食や中食(なかしょく)が中心の食生活の場合、上記のバランスが悪い食事例に該当します。
中食(なかしょく)とは、スーパーやコンビニで購入した惣菜や弁当を自宅で食べることです。
食べ過ぎ防止のためには、毎回ではなくても自炊を取り入れて、バランスの良い食事を心がけることをおすすめします。
②朝食や昼食を食べない
朝食を食べる習慣がなく、仕事が忙しくて昼食はコンビニのおにぎりのみのような食生活では、夕食を食べ過ぎてしまいます。
朝と昼にしっかり食事をしていないと、エネルギーが不足しているため帰宅する頃には身体がフラフラです。その日に食べた物を思い出して、栄養が足りないと焦り「パワーがつくものを食べなければ」という義務感から、夕食を食べ過ぎてしまいます。
昼食の時間を多少長くとっても業務に大きな支障は出ません。なるべく空腹の時間が長くならないように、昼食でしっかり食事するようにしましょう。
③よく噛まずに急いで食べている
食べ物をあまり噛まずに飲み込むような食事が、食べ過ぎの原因になります。
脳が満腹と感じるのは、食べ始めてから20分前後経過した頃からです。ゆっくりとよく噛んで食べていれば、食事中に満腹感を得られるので、摂取量をセーブできます。
反対に食べるスピードが早いと、十分な量を摂取したと気が付かずに食べ続けてしまうことが、食べ過ぎになる理由です。
自分は食事のスピードが早いと自覚がある方は特に、よく噛んでゆっくり食べる方法で食べ過ぎにならないように試してみることをおすすめします。
④ストレスが溜まっている
ストレスが溜まるのも、食べ過ぎの原因になります。ストレスがかかると食欲を感じさせるホルモンの分泌が促進されて、お腹は満腹と感じているのに無理をして食べるといった過食に繋がりかねません。
人間関係や仕事以外にも、信号待ちや通勤中の満員電車などストレスを感じる場面はあちこちにあります。
ストレスを感じるものを遠ざけることが難しい場合は、運動や没頭できる趣味など、食事以外でストレスを発散する方法を見つけて食べ過ぎを防止しましょう。
⑤睡眠不足が続いている
睡眠不足も食べ過ぎを引き起こす原因の1つです。
睡眠時間が少ない人は食欲を促進するホルモンの分泌量が多く、反対に食欲を抑えるホルモンの分泌量が少ないことが研究で明らかになっています。
参照:厚生労働省 睡眠と生活習慣病との深い関係
少ない睡眠時間だと身体が活動時間に見合ったエネルギーを欲することが、食事量が増える理由です。
慢性的に睡眠不足だった人が、最低6時間以上の睡眠をとる生活に変えたところ、間食が減ったという事実もあります。
夜更かしをしてしまう方は特に、睡眠時間を長くとって生活サイクルを一定にすれば食べ過ぎを防止できるでしょう。
食べ過ぎを防ぐために!毎日食べたい食べ物5選
食事のバランスが悪いと栄養が不足して補おうと食べ過ぎてしまう可能性があることをお伝えしましたね。
そこで健康的な食生活にするために、積極的に摂取したい食品を5つ紹介します。
- 青魚
- 野菜や果物
- 玄米や雑穀米
- ナッツ類
- オリーブオイル
それぞれなぜ健康に良いのか、理由を詳しく説明します。
①青魚
青魚は良質なタンパク質や脂質が含まれています。体内で生成できない必須アミノ酸が青魚に含まれているため、2日に1回は摂取したい食品です。
青魚に含まれている脂質は、コレステロールの増加や血圧の上昇を抑えて、脂肪を体内に蓄積しにくくする効果が期待できます。
生臭さが気になる場合は、以下の方法を試してみてください。
- 軽く塩をふり、時間をおく
- キッチンペーパーで水分を拭き取る
この下処理後に調理をすれば、生臭さが取れて食べやすくなるでしょう。
②野菜や果物
健康的な食生活のために、摂取したい野菜や果物をまとめました。
野菜/果物 | 栄養素 |
セロリ | ・成分の7割以上が水分・食物繊維が豊富 |
葉野菜(レタスなど) | ・成分の5割が水分・残り5割もほぼ食物繊維 |
グレープフルーツ | ・成分の9割が水分・食物繊維やビタミンも含む |
紹介した食材は成分のほとんどが水分と食物繊維で構成されているため、低カロリーで満腹感を得やすいです。
食物繊維は低カロリーで満腹感を得やすいので、食べ過ぎやカロリーのとりすぎに伴う糖質・脂質のとりすぎを防ぎます。
その結果、肥満や脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・高血圧などの生活習慣病を予防・改善するのに役立つため、毎食取り入れたい栄養素です。
調理しなくても食べられる物ばかりですので、次回スーパーに行くタイミングから食事に取り入れることをおすすめします。
③玄米や雑穀米
主食である米やパンは身体を動かすための重要なエネルギー源のため、食事には必ず取り入れたい食品です。
白米や小麦粉よりも、食物繊維やビタミンなどを多く含む玄米や雑穀米が主食におすすめです。
食物繊維を多く含む食品は、消化に時間がかかります。よく噛んで食べれば少量でも満腹感が得られて腹持ちも良く、食べ過ぎの防止に繋がるでしょう。
④ナッツ類
ナッツには良質な脂質が含まれているため、美容や健康に良い食材と言われています。特にアーモンドやくるみ、落花生、ごまの摂取がおすすめです。
ただし、ナッツはカロリーが高い食材のため、摂取しすぎにならないように注意が必要です。
果物や野菜のほかに肉、魚、チーズ、ナッツを組み合わせるパワーサラダや、小腹が空いたときの間食に向いています。
⑤オリーブオイル
炒め物やドレッシングには、オリーブオイルを使いましょう。
オリーブオイルには悪玉コレステロール値を上昇させない働きをするオレイン酸が多く含まれています。適量を継続して摂取すると、動脈硬化の予防に繋がると言われています。
健康的な食生活のためには、油の種類にもこだわって良質な脂質を摂取することが大切です。
食べ過ぎてしまったときのNGな対応
食べ過ぎてしまった後の対処法で、逆効果になってしまうのは以下の2つです。
- 横になる
- 刺激が強いものを飲む
お腹が満腹で苦しいときは起きているのが辛いと感じますが、横になると内臓が圧迫されて胃酸の逆流や、消化が進まない原因になります。横にならずに背筋を伸ばした状態で、楽な体勢を探しましょう。
満腹状態のときに喉が渇いた場合、味が濃いものや酸味などの刺激が強いものを飲むと、胃が刺激されます。消化促進効果があるハーブティーを飲むのが、おすすめです。
食べ過ぎた次の日に食べたいリセット飯
食べ過ぎた次の日は低カロリーかつ胃や腸にやさしく、栄養の摂れるものを食べるようにしましょう。
おすすめの献立は以下の通りです。
朝食
玄米ご飯、具だくさん豚汁(豚バラ肉・豆腐・大根・にんじん・ごぼう)、卵焼き
昼食
しらすと明太子のオートミールリゾット、コンソメスープ(キャベツ・にんじん・玉ねぎ)、ブロッコリーとツナのサラダ
夕食
雑穀米、アジの開き、なめこの味噌汁、カラフルサラダ(さつまいも・れんこん・ごぼう・水菜・レタス)
この献立は脂質がとても少なめです。コンソメスープやサラダのドレッシングにオリーブオイルを追加して脂質の量を増やして栄養バランスを調整するのも良いですね。
食べ過ぎてしまった次の日は脂質や糖質を摂りすぎないためにも和食がおすすめです。
また、外食するよりも自炊して栄養バランスや脂質・糖質量を調整することをおすすめします。
まとめ l 食べ過ぎの対処法
ここまで食べ過ぎてしまったときの対処法や、つい食べ過ぎてしまう原因について解説してきました。食べ過ぎてお腹が苦しい場合は、以下の方法を試してみてください。
- お腹周りの締め付けをなくす
- 横にならずに安静にする
- 軽く身体を動かす
- ハーブティーを飲む
- 消化を促進するツボを押す
食事を食べ過ぎる原因や少量で満腹になる方法が分かれば、食べ過ぎて健康を害する心配がなくなります。
食べ過ぎによる健康への影響が心配な方は、本記事を参考にして健康的な食生活に改善してみてはいかがでしょうか。