秋の味覚のうちの1つ、栗!ほのかに甘くておいしい食材ですよね。栗ご飯や茹で栗、甘露煮などおいしい料理もたくさんあります。

じつは栗はとても栄養豊富で、健康にもいい食材なんです。今回はそんな栗の魅力について、解説していきます。

この記事でわかること
・栗を食べ過ぎると糖質の摂りすぎで太る原因に!
・「便秘改善」「高血圧の予防」「むくみ解消」「美肌」「免疫力UP」「老化防止」「がん予防」「貧血予防」などに役立つ
・1日5粒までならダイエットにも健康にもおすすめ!

栗の栄養

健康にいい食材といっても、どんな栄養が多く含まれているのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

茹で栗(加食部)の100gあたりの栄養成分です。

エネルギー152kcal
タンパク質3.5g
脂質0.6g
炭水化物36.7g
カリウム460mg
マグネシウム45mg
リン72mg
マンガン1.07mg
ビタミンB10.17mg
ビタミンB20.08mg
ナイアシン1.0mg
ビタミンB60.26mg
葉酸76μg
ビタミンC26mg
食物繊維総量6.6g
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

*100gあたり

栗の健康効果

上記表で示した通り、栗はとても栄養が豊富です。
ここでは栗の健康効果を詳しく見ていきましょう。

1.腸内環境を改善・便秘改善

栗は100gあたり6.6gの食物繊維が含まれています。そのため、腸内環境を整え、便秘改善の効果があります。

2.高血圧の予防・むくみ解消

栗には100gあたり460mgのカリウムを含まれています。カリウムは体内の老廃物や塩分を体外に排出する働きがあり、高血圧の予防やむくみの解消に効果的です。

3.美肌効果・免疫力UP

栗には100gあたり26mgのビタミンCが含まれています。ビタミンCは肌の弾力を保つ効果や免疫力を高める効果などがあります。

4.老化防止・がん予防

栗の渋皮にはポリフェノールの1種のタンニンが含まれており、強い抗酸化作用があるのが特徴です。そのため、動脈硬化予防や老化防止、がん予防に効果的だといわれています。

5.貧血予防

栗には葉酸が含まれています。葉酸は赤血球を作る働きがあり、貧血予防に効果的です。
特に葉酸は、妊娠中に不足しやすい栄養素なので、積極的に摂ることをおすすめします。

このように栗を食べることで得られる健康のメリットがたくさんありますね。

栗と甘栗の糖質量

健康にいいのはわかったけど、ダイエット的にどうなの?って思った方もいますよね。

では、ここで質問です。栗と甘栗の違いってご存知ですか?
同じじゃないのって思っていた方!実は違うんです!栗と甘栗の違いを糖質量と併せて詳しく解説していきます!

栗と甘栗の違い

栗と甘栗の違いは品種です。スーパーなどで見かける和栗は日本で原産で、甘栗は中国が原産です。
また、和栗は殻や渋皮が剝きにくい特徴がありますが、甘栗の殻は剥きやすいという特徴もあります。

栄養価の違い

さらに栄養価にも違いがあります。

栗(茹で)甘栗
カロリー152kcal207kcal
タンパク質3.5g4.9g
脂質0.6g0.9g
炭水化物36.7g48.5g
カリウム460mg560mg
葉酸76μg100μg
ビタミンC26mg2mg
食物繊維6.6mg8.5mg
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

*100gあたり

上記の表より、栗(茹で)のほうがカロリーが低めで、ビタミンCが多いです。対して、甘栗のほうはカロリーが高めですが、カリウムや葉酸、食物繊維が多く含まれています。

糖質量の違い

栗には栄養が豊富に含まれていることがわかりましたが、気になるのが糖質量!詳しく見ていきましょう。

栗(茹で)甘栗
カロリー152kcal207kcal
糖質32.8g40.6g

*100gあたり

上記の表より、甘栗のほうが糖質量が高いのがわかります。
しかし、和栗も甘栗も糖質量が高めなので、食べ過ぎには注意したほうがよさそうです。

栗をダイエットに取り入れよう

糖質が多めの栗ですが、それ以上にダイエットに取り入れるメリットがあります。詳しく見ていきましょう。

栄養豊富◎

上述した通り、栗はとても栄養豊富なため、ダイエット中に不足しがちな栄養素を十分に摂る手助けができます。

腹モチ最高!

栗は食物繊維を豊富に含むため、食べた際に満腹感を持続させる効果があります。ダイエット中はカロリー制限を行うことが一般的ですが、栄養価の高い栗を摂取することで、食事の量を減らしても満足感を得ることができます。これにより、過食を抑制し、ダイエットの手助けをすることができます。

茹で栗なら1日5粒程度で!

栗は糖質量が高めなので、食べ過ぎには注意が必要です。
もしおやつで茹で栗を食べるのであれば、1日あたり100g(5粒)程度がいいでしょう。

栗にはいろいろな食べ方がありますが、砂糖を多く使用している甘露煮やモンブランなどはカロリー・糖質量が高めなので、ダイエット中は可能な限り控えましょう。

栗を使った糖質制限レシピ

栗を使ったレシピは、糖質制限中でも美味しく楽しむことができる優れた方法です。栗の自然な甘みと栄養価を最大限に引き出すレシピをいくつかご紹介しましょう。

栗ご飯

【材料(2人前)】

  • 米:360ml(2合)
  • 栗:約150g(生のものを使う場合は殻をむいて下茹でする)
  • だし:600ml
  • 醤油:大さじ2
  • みりん:大さじ2
  • 塩:少々
  • ごま油:小さじ1
  • 青ねぎ:適量(みじん切り、飾り用)

【調理手順】

  1. 栗は殻をむいて下茹でするか、市販のむき栗を使用します。
  2. 米を研いで水を切り、だしを入れて水加減を調整します。醤油、みりんも加えます。
  3. 栗を加えて火にかけ、煮立ったら中火にして15〜20分程度炊きます。途中で混ぜずに、蓋をしてじっくり蒸し炊きます。
  4. 炊き上がったら塩を加えて混ぜ、蓋をして余熱でしばらく蒸らします。
  5. ごま油をまわしかけ、青ねぎを散らして完成です。

栗の風味がふんわりと広がる栗ごはんは、秋の味覚を楽しむ一品です。シンプルながらも栗の優しい甘さがご飯とよく合い、ごちそう感のあるごはんに仕上がります。

栗のロースト野菜サラダ

【材料(2人前)】

  • 栗:約150g(生のものを使う場合は殻をむいて下茹でする)
  • 人参:1本
  • ズッキーニ:1本
  • ピーマン:2個
  • レッドオニオン:1個
  • オリーブオイル:大さじ2
  • 塩:少々
  • 黒こしょう:少々
  • レタスまたはルッコラ:適量
  • ドレッシング(お好みで)

【調理手順】

  1. オーブンを180℃に予熱します。
  2. 栗は殻をむいて下茹でし、食べやすい大きさに切ります。人参とズッキーニは薄切りに、ピーマンは縦に切って種を取り除き、レッドオニオンは薄切りにします。
  3. ボウルに切った野菜を入れ、オリーブオイル、塩、黒こしょうを加えてよく混ぜます。
  4. オーブンシートを敷いた天板に、調味した野菜を並べます。
  5. 予熱したオーブンで約20〜25分間、野菜がやわらかくなるまで焼きます。途中で一度混ぜると均一に焼けます。
  6. レタスまたはルッコラを洗って食べやすい大きさにちぎります。
  7. 焼き上がった野菜を少し冷まし、レタスまたはルッコラと混ぜ合わせます。
  8. 器に盛り付け、お好みでドレッシングをかけて完成です。

野菜の甘みと栗の風味が絶妙に組み合わさったロースト野菜サラダは、ヘルシーながらも食べ応えがあります。お好みでチーズやナッツをトッピングしても美味しさが広がります。

栗のスムージー

【材料(2人前)】

  • 栗のむき身:約200g(生のものを使う場合は殻をむいて下茹でする)
  • バナナ:2本(凍らせておくと冷たくてクリーミーなスムージーになります)
  • 牛乳(または豆乳、アーモンドミルクなど):約300ml
  • ヨーグルト:大さじ2
  • はちみつ:大さじ1
  • シナモン:少々(お好みで)

【調理手順】

  1. 栗は事前にむき、茹でて柔らかくしておきます。
  2. バナナは皮をむいて切り、凍らせておきます。
  3. ミキサーやフードプロセッサーに、栗のむき身と凍らせたバナナ、牛乳、ヨーグルトを入れます。
  4. はちみつを加えて、シナモンもお好みで入れます。
  5. キサーでなめらかになるまで混ぜます。必要に応じて牛乳を足して調整します。
  6. グラスに注いで完成です。

栗のほんのりとした甘さとバナナのクリーミーさが絶妙にマッチする、秋らしいスムージーです。お好みでシナモンをトッピングすることで、さらに風味豊かな味わいになります。

まとめ

栗の魅力は伝わりましたか?

おいしいだけじゃなく、健康にもよく、ダイエットに役立つなんて最高の食材ですね。

ぜひ、秋の味覚の栗を楽しみながら取り入れてみてはいかがでしょうか?

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