「今回の検診でも中性脂肪に『*』がついていた…」
「そろそろ体型が気になる様になってきた」
年齢とともに健康診断で指摘されることが増える中性脂肪の値。
若い頃と違い、自然に変化してくる体型も気になるところです。
ヘルスケアの話題で取り上げられることの多い「中性脂肪」
気になる中性脂肪を下げるためには食事やストレスの緩和、睡眠不足の改善など様々な方法がありますが、特に食事のコントロールは欠かせません。
そんな方にお伝えしたいのが「ヨーグルトにも中性脂肪を下げる効果が期待できる」こと。
ヨーグルトがどのように中性脂肪に効果があるのか。
効果的なヨーグルトの摂取方法があるのか。
中性脂肪の値が気になりはじめた方は、ぜひ参考にしてください。
あなたの「中性脂肪」大丈夫ですか?
「中性脂肪」と聞いて、どんなイメージがあるでしょうか?
検診結果や様々な情報から「中性脂肪=悪いもの」という印象になっているかも知れません。
しかし本来、中性脂肪はエネルギーであり体に必要な要素です。
一般的に、中性脂肪を下げる方法については多くのアプローチがありますが、中性脂肪とは適正の範囲内に維持することが大切です。
以前は「高脂血症」と呼ばれていた疾患名も「脂質異常症」に変えられました。
中性脂肪は高すぎても低すぎても身体へ影響を及ぼすのです。
「脂肪値は高すぎても低すぎても良くない」ということをまずは知っておいてください。
それでも、脂質異常症の多数を占めるのは「中性脂肪値の上昇」によるものです。では、なぜ中性脂肪値は高くなるのでしょうか。
「ストレス」や「睡眠不足」などでも中性脂肪値は高くなる事がわかっています。
体の代謝が落ちたり、体温が下がったり、内蔵の働きが弱ることでも中性脂肪値は乱れてしまうのです。
とはいえ食事への配慮も重要です。
暴飲暴食や揚げ物に偏ったおつまみ、野菜不足、毎日の飲酒など、食べるものが原因になる中性脂肪値の乱れはとても多いのです。
中性脂肪が高いということは「食べ過ぎ」「飲み過ぎ」による栄養過多な状態といえます。
「脂肪分はあまり摂っていないのに…」と思う方もいるかも知れません。
実は、タンパク質や糖質も摂りすぎると脂肪に変換されるので注意が必要です。
たとえば、トレーニングや健康に良さそうだという理由からプロテインを飲むことを習慣にしている方。
脂肪分に気を配るのと同様に、タンパク質の摂りすぎが中性脂肪の上昇につながることを知っておいてください。
気をつけなければいけないのは、中性脂肪が高い時は「自分自身で気づけない」ということです。
体重や見た目の皮下脂肪などが増えた場合は、「身体が重くなった」「ズボンがきつくなった」というわかりやすい変化が見て取れます。
しかし、中性脂肪が高いだけの時には血液検査をして初めて気づくことが多いのです。
中性脂肪が高い状態が続いて、やがて何らかの症状を感じる。自分自身で調子が悪いと気づくのは「中性脂肪が高い状態が続き、疾患にかかった後」つまり、病気になってからなのです。
定期的に検診などで血液検査を受けている場合は、中性脂肪値が高くなると注意喚起されているはずです。
それでも、痛みや辛さを感じないために「見なかったこと」にしている場合も多いのです。
中性脂肪が高いと知った時点で何らかの対処をしてコントロールできていれば、疾患にいたることも防げたかも知れません。
中性脂肪値が高いからといってすぐに深刻な疾患にかかるというわけではありませんが、症状が出る前に対応しておいたほうが良いのは間違いありません。
ですから、中性脂肪値に「*」マークが付いた時は、中性脂肪を適正な範囲内に戻すような何らかの方法を試してほしいと思います。
余分な中性脂肪をできるだけ体に貯めないよう、健康診断の結果を「見なかったことにしない」ことで、未来の自分の健康を守ることができます。
あなたの中性脂肪値は、大丈夫でしょうか?
中性脂肪が高いとどうなる?
中性脂肪が高いと生活習慣病のリスクが高くなります。
主な生活習慣病には、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などがあり、メタボリックシンドロームの検診で気づくことができます。
メタボリックシンドロームとは、内臓肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさることにより、心臓病や脳卒中などになりやすい病態を指します。
生活習慣病につながるリスクのある状態ですね。
中性脂肪が高い値になる原因は「身体の中で使い切れない脂肪分が余った状態が続き、血中に溢れること」ことです。
食事で摂取した脂肪分は分解されてエネルギーとなり使用されますが、使い切れない脂肪分は血液中に漏れ出てしまいます。漏れ出た脂肪分は血液の流れに乗って身体の様々な部位に運ばれ、たどり着いた先に蓄積します。
脂肪分は血液にのって運ばれるため、脂肪により血液はドロドロになります。
また、脂肪が蓄積される部位により「内臓脂肪」や「皮下脂肪」と呼ばれる状態になるのです。
脂肪の蓄積が積み重なると、やがて肥満状態となり「見える化」します。
見た目に現れることで、やっと体調に気を配り、食事に注意しはじめます。
しかし、中性脂肪が高いというだけでは目に見えません。
日常生活にも支障はありません。
つまり多くの方にとって、中性脂肪が高いという状態だけでは治療するほど困る状態ではないということです。
それゆえ、中性脂肪が高くても対策をせずに放置してしまう方が多いのです。
ただし、先述したように中性脂肪が高い状態が続くと、やがて疾患につながることがあります。
今は大丈夫でも、疾患によっては急な症状となって現れることもあるのです。
中性脂肪が高い状態から動脈硬化になり、命の危険が伴う心筋梗塞や肝硬変、膵炎にいたることも少なくありません。
加えて、この先年齢を重ねる毎に代謝も低下しますので、血管も脆くなり、よりリスクは高まるでしょう。「今大丈夫だからずっと大丈夫」というわけではありません。
重篤な疾患を避けるためにも、中性脂肪は適切な状態にコントロールしておくよう努めておくことが大切です。
中性脂肪とヨーグルトの関係
ここまで、中性脂肪値を適正に保つことが大切だとお伝えしました。
中性脂肪値を適正に保つためには、
- 食事内容の見直す
- ストレスを溜めない生活をおくる
- 睡眠をしっかりとる
ことが大切です。
中には、生活の多くの部分を変える必要がある方もおられるかも知れません。
生活習慣を変えることはとても大変です。
特に食事に関しては、人によっては子供のころから慣れ親しんだ味や習慣を変えるのは難しいでしょう。これは、中性脂肪値の上昇には、これまでの生活で積み重ねてきた習慣が大きく関わっているとも言えるのです。
しかし、食事を変えるのは難しくても、食事の時にヨーグルトを摂るのであれば、比較的手軽に出来るのではないでしょうか。
ヨーグルトには中性脂肪を下げる効果が期待できます。
これは、ヨーグルトに含まれる成分が「中性脂肪の生成を抑えたり身体に溜まりにくくしてくれる」からなのです。
もともとヨーグルトに含まれる「乳酸菌」や機能性ヨーグルトに含まれる成分には、脂肪の蓄積を抑えるもの・代謝を促進させるものがあります。ヨーグルトを摂ることでこれらの成分を手軽に摂取できれば、日常的に中性脂肪への対策ができます。
ただし、ヨーグルトの食べ過ぎには注意してください。
ヨーグルトは乳製品なので、ある程度の脂肪分が含まれています。
加えて、食べやすさや飲みやすさのために糖分が含まれていることがほとんどですから、せっかく中性脂肪対策のためにヨーグルトを摂りはじめても摂りすぎてしまうと逆効果になってしまいます。
中性脂肪を下げるためにヨーグルトを摂るのであれば、食べ過ぎないこと。
摂取量に気をつけて習慣的にヨーグルトを摂ることで、ヨーグルトの効果で中性脂肪を下げることが期待できます。
ヨーグルトで「中性脂肪」対策をはじめよう
中性脂肪とヨーグルトの関係についてお伝えしましたが、中には「中性脂肪を下げるためにヨーグルトを食べる」ことが、ピンとこない方もいるかも知れません。
ヨーグルトには脂肪分が多いのになぜ?と思う方もいるでしょう。
確かにヨーグルトには脂肪分が多く含まれますが、一方では中性脂肪に効果的な成分もあります。
多くのヨーグルトに含まれる「乳酸菌」や、機能性ヨーグルトなどに含まれる「難消化性デキストリン」「ガセリ菌」などは、中性脂肪を下げる効果が期待できると言われているのです。
乳酸菌の働き
乳酸菌は腸内で働き、栄養素の消化吸収を補助したり、腸内環境を整えて代謝を促進させたりといった効果があります。
また、腸内細菌のバランスをとり腸内の環境を整える役割も担います。中性脂肪に効果が期待できるのは、主に代謝を促進するという働きです。
難消化性デキストリン
難消化性デキストリンとは食物繊維の一種です。
難消化性デキストリンは、食事から摂取した糖質や脂質の吸収を遅らせる効果があります。
腸内フローラの中でも特に善玉菌のエサとなることで増殖を促して腸内環境を整える役割を担います。中性脂肪を下げるために期待できるのは、糖質や脂質の吸収を遅らせる働きです。
ガセリ菌
ガセリ菌とは、腸内に生息する善玉菌の一種です。腸内環境を整える役割の一つとして脂肪の代謝を促進する働きがあります。脂肪を分解してエネルギーに変えることで脂肪の過剰な吸収を防ぎ、中性脂肪の上昇を抑える働きにつながります。
では、ヨーグルトをどのように食べれば中性脂肪に効果的なのでしょうか。
いつ食べるのが良いのか?
ヨーグルトを摂るのは「食前がいい」といわれています。
これは、ヨーグルトを食事前に摂ることで、食事による血糖値の急激な上昇を抑制し、食後の中性脂肪の上昇を防ぐことができるからです。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内環境を整えるだけでなく、糖質の吸収を緩やかにする働きもあります。このため、食前にヨーグルトを食べることで、食事による血糖値の急激な上昇を緩和することが可能です。
血糖値の急上昇は、インスリンの分泌を促し、それが余分なエネルギーを脂肪として蓄えるための中性脂肪の生成につながるため、その上昇を抑えることで中性脂肪の上昇を抑制することも期待できます。
また、食前にヨーグルトを食べることで、少しの満腹感を得ることができ、食事の量を自然と控えめにすることが可能になります。これもまた、食事によるエネルギー摂取量を抑え、中性脂肪の生成を抑制するのに役立ちます。
適切な摂取量は?
中性脂肪を下げる目的でヨーグルトを摂る場合、一日の摂取目安量は100〜200グラム程度です。
多すぎると脂肪分の過剰摂取になって逆効果になりますから、注意してください。
また、飲むヨーグルトの場合は、100ml程度が目安になります。
飲むヨーグルトは飲みやすさのために糖分が高いことが多く、その他のヨーグルトよりも飲む量に注意が必要です。
知っておきたいヨーグルトの選び方
中性脂肪を下げる目的でヨーグルトを摂る場合は「ヨーグルトを選ぶ」ことも大切です。
ヨーグルトのなかでも、中性脂肪に効果が期待できる「乳酸菌」や「難消化性デキストリン」「ガセリ菌」が含まれているものから選べば安心です。
低脂肪や低糖のヨーグルトですと更に良いかも知れません。
ただし、毎日続けてヨーグルトを取り続ける場合には効果だけでなく「続けられる味」も大切です。
その点、飲むヨーグルトは飲みやすく続けやすいかも知れません。
一言で「ヨーグルト」といっても、様々な種類があります。
自分の好みや効果を併せて考慮しながら、あまり無理せずに続けられるもの、且つ効果も期待できるものを選べると良いですね。
ヨーグルトと生活習慣で中性脂肪を下げる
中性脂肪を下げるためにはヨーグルトを摂ることもおすすめですが、ヨーグルトだけに頼り切りにならないようにしましょう。
ヨーグルトには中性脂肪を低下する効果が期待できますが、ヨーグルトだけに頼って食事や飲酒を改善しなければ、ヨーグルト単体の効果だけでは改善できることに限界があるためです。
中性脂肪値をより効果的に確実に適正値に近づけるためには、やはり少しでも運動や生活習慣の見直しも取り入れることが大切です。
「生活リズムを整える」「夜更かしをしない」「暴飲暴食をしない」「飲酒習慣の見直し」など、自分に出来そうなことから行うと良いかも知れません。
これまでの習慣を変えることは難しいかも知れません。
時間がかかることもありますが、少しずつでも改善していけると良いですね。
健康維持には運動も大事
健康維持には運動も大切です。
運動習慣がなかった方にとっては運動そのものがハードルが高いと感じられるかも知れません。
そんな方は難しく考えずに「歩く」「階段を使う」「ストレッチをする」など、出来ることからはじめてみましょう。
たとえば、外出し太陽の光を浴びた場合はビタミンの生成につながります。
ヨーグルトに含まれるビタミンDは日光を浴びると生成されるため、運動だと構えずに、外に出て散歩をし太陽の光に当たるだけでも中性脂肪の改善の一助となるのです。
また、運動することで身体がエネルギーを使います。
身体がエネルギーを必要とするとき、まず使われるのは糖質ですが、運動を30分以上続けると糖質だけでは足りなくなり、脂肪もエネルギーとして使われるようになります。つまり、運動をすることで身体は中性脂肪をエネルギーとして使い、その結果、血液中の中性脂肪の値が下がるのです。
さらに、運動は筋肉をつけるのにも役立ちます。
筋肉が増えると身体のエネルギー消費量が増え、同じ食事をしてもエネルギーとして使われるため、脂肪としてたまりにくくなるのです。
しかし、運動をして中性脂肪を下げるには毎日のように運動を続けることが大切です。
一度や二度の運動で中性脂肪がすぐに下がるわけではありませんので、自分が続けられるものを選び、無理をせず楽しみながら続けることが健康的なカラダづくりにつながります。
ヨーグルトで中性脂肪対策!健康的な毎日のために
ヨーグルトには中性脂肪を下げる効果が期待できます。
中性脂肪は健康診断やメタボリックシンドロームの検診で明らかになりますので、早めに何らかの対処をしておくことが後々までの健康につながります。
また、中性脂肪を適切にコントロールするための生活習慣は、健康的な身体づくりができる毎日を送ることにもなります。
運動や食事制限なども意識しながら、自分自身が無理なく続けられるような方法を選び、日常に取り入れる。少しづつの改善が未来の自分の健康につながりますので、ぜひ今日から始めてみてください。
中性脂肪の値が気になる皆さん。
今すぐ手軽に取り入れられる「ヨーグルト習慣」をはじめてみませんか?