「食事を制限してダイエットをしているけど、体重が減らない。」
「痩せるために運動をしようと思うが、なにをやっていいかわからない」
このような方はけっこう多いのではないでしょうか?
そのようなあなたには、有酸素運動がおすすめ。
特にダンスは、体全体を使うので、カロリーが消費できます。
そこで今回は、有酸素運動であるダンスのメリットや自宅で簡単にできるYouTube動画を紹介します。
ダンスが痩せる理由とは?
早く痩せたいと思っている人が、ダンスの効果を知りたくなるのは当然のこと。
ここでは、ダンスが痩せる理由について取り上げます。
消費されるカロリーが高いため
ダンスは、消費カロリーの高めな運動です。
それは、「メッツ」という単位で表すとよくわかります。メッツとは、生活や運動などで使われる消費エネルギーの強度を示した基準のこと。
オフィスワークなどで常に座り続けている状態の強度は1メッツです。普通に歩いているときは、3メッツほど。
バレエやジャズ、タップなどのダンスは、4.8メッツです。早足の歩行で4.0メッツ、バドミントンなど全身を使う運動が4.5メッツなので、ダンスのメッツ強度は高めといえます。
エアロビクスなどのダンスにいたっては、6.5メッツほど。エアロバイクが5.5メッツで、6.0メッツあるバスケットボールやウエイトトレーニングと比較しても高い数値です。エアロビクスより激しいK-popダンスなどの場合、消費カロリーはもっと高いと予想されます。
メッツから消費カロリーを割り出す方法は、下記のとおりです。
メッツ×運動時間×体重(kg)×1.05=消費エネルギー(kcal)
例えば、62キロの人が普通に1時間歩いた場合、
3メッツ×1時間×62kg×1.05=195kcal
同じく62キロの人が強度の高いエアロビクスを1時間行なった場合、
6.5メッツ×1時間×62kg×1.05=423kcal
普通の歩行に比べて、約2倍の消費カロリーとなることがわかります。
ダンスは有酸素運動だけでなく無酸素運動も同時にできるため
ダンスは長時間続けて行なうことで効果をえられる「有酸素運動」と、短い時間で強い力を加えることにより筋トレ効果をえられる「無酸素運動」が同時にできるスポーツです。
体を連続して動かすダンスの動きは、有酸素運動になります。ダンスの「ターン」「ステップ」「ジャンプ」などの動きは、瞬発的な筋肉である速筋を鍛えられるため、無酸素運動になります。
また、有酸素運動でアドレナリンが分泌し、「脂肪燃焼リパーゼ」と呼ばれるホルモンが血液中に多くつくられたり、無酸素運動で脂肪燃焼効果をえられる「成長ホルモン」が分泌されるようになったりするのも特徴です。
成長ホルモンが多く分泌されることで、筋肉の代謝がよくなるので、太りにくい体質に。
これらのことから、ダンスは痩せる運動だといえますね。
痩せる以外にも!ダンスのメリット
ここからは、ダンスのメリットについて紹介します。
ストレス発散になる
ダンスは痩せる効果を期待できるだけでなく、ストレス発散にもなります。
例えば、仕事などでストレスを感じたときに体を動かすと、すべてから解放されたような気分になることはないでしょうか?
運動量の多いダンスでは、特にそのような気分を感じることができます。
思いっきり発散するのでストレスが吹き飛び、今抱えている悩みがちっぽけなものに思えるようになりますよ。
「幸せホルモン」が活性化し、自己肯定感をえられて前向きになる
ダンスを行なうことで、自己肯定感もえられます。
ダンス運動で、脳内ホルモン「ドーパミン」がたくさん分泌されるためです。
脳内でドーパミンが増えると幸せな気持ちになるので、なにをするにも意欲的になります。
例えば仕事でも前向きな気分で取り組むようになるため集中力が高まり、仕事の成果も出やすくなるというわけです。
また、ダンスの一定のリズム運動は、セロトニン増加にもつながります。
セロトニンとは、「平常心を保つ」「頭の回転を早くする」「精神を安定させる」などの効果が見込まれる脳を活性化する物質です。
慢性的にストレスを抱えている状態だとセロトニンが不足し、イライラやうつ症状、不眠などになってしまいます。
そんなときにダンス運動をすれば、セロトニンの働きが活発になるので、イライラなどの症状も解消されていきます。
ダンスをすることは、「幸せホルモン」を活性化させることにつながるんですね。
コアマッスルを鍛えられる
ストレス発散や自己肯定感だけではありません。
ダンスで体に力を入れたり抜いたりして、骨盤周りの筋肉「腹横筋」や心臓と肝臓の間にある筋肉「横隔膜」、骨盤の底にある筋肉「骨盤底筋群」や背骨にある小さな筋肉「多裂筋」からなるコアマッスルを鍛えることができるのです。
それぞれの筋肉を鍛えることでえられる効果は下記のとおりです。
鍛える 筋肉 | 得られる効果 |
腹横筋 | 便秘の解消・胃下垂の予防に。お腹周りがほっそりしてくびれをつくることが可能。 |
横隔膜 | 深い呼吸ができるようになり、体に酸素が行き渡る。姿勢改善、ぽっこりお腹やお尻、太もものたるみを解消。 |
骨盤底筋群 | 便秘がちのお腹に力が入りやすくなり、便が出る。尿もれや頻尿を防ぐ効果も。 |
多裂筋 | 姿勢がよくなることによる腰痛の改善、ぽっこりお腹やお尻のたるみにも効果。 |
あるある?3つのデメリット
有酸素運動になるダンスのデメリットについても取り上げます。
挫折しがち
ダンスを行なうならば、YouTubeなどの動画やダンススクールなどで学ぶことになると思います。
YouTubeなどの動画を見ながら自分でダンスを行なう場合、やったりやらなかったりとなって結局、辞めてしまいがち。
スクールに通う場合は、周りの動きについて行けずに挫折する可能性もあります。
通うとなると月謝があるため、お財布事情との兼ね合いも必要になりますね。
とはいえ、いずれにせよ「痩せる」という強い意志を持って、継続することが大事です。
辞めるとリバウンドする
挫折してダンスを辞めてしまうとたちまちリバウンドするのもデメリットです。
ダンスを行なっている間は、脂肪が燃焼され筋肉も付きやすくなっていますが、辞めてしまうと筋力が落ちて脂肪がたまりやすくなるからです。
せっかくダンスを始めたのに辞めてしまうと元通りの太りやすい体質に戻ってしまうので、注意が必要です。
運動に慣れていないと怪我をする可能性がある
初心者が慣れないダンスのステップやターン、ジャンプなどの練習をするときは、注意が必要です。
慣れない動きで足を捻挫する可能性があるからです。
運動前の準備不足で、肉離れやアキレス腱が切れる可能性もあるので、ストレッチは入念に行なうようにしましょう。
おすすめの有酸素運動ダンス5種
それでは、有酸素運動ダンスの種類を具体的に5つ紹介します。
①K-popダンス
韓国のアイドルグループの楽曲に合わせて踊るダンスです。
スピード感のある曲からバラードまで幅広い楽曲に合わせて踊れます。
腰周りを意識して動かすダンスが多いため、お腹周りの脂肪が気になる人におすすめ。
例えば、A pinkの「Mr.chu」やTWICEの「TT」、少女時代の「Gee」などのダンスが、初心者にも踊りやすいといわれています。
②エアロビクス
音楽に合わせて、体に酸素を取り込みながら継続して行なうダンスです。
もともとは、NASAの宇宙飛行士の訓練プログラムの一環として取り入れられました。
30分〜1時間エアロビクスで消費するカロリーは、約250〜350kcal。
ランニングやジャンプなどの動きをリズミカルに行なう有酸素運動は、脂肪燃焼効果や血圧を下げる効果、持久力アップや心肺機能を高める効果などが期待できます。
有名ジムにも、エアロビクススタジオが多く存在します。
③ジャズダンス
クラッシックバレエの動きをもとにつくられたダンスです。
K-popダンスのように激しい動きばかりではありませんが、続けていくうちに筋肉が付くので太りにくい体質になれます。
しなやかな美しい動きを養うことで、猫背が改善されて、肩こりの予防に◎
運動しているという感覚がなく、楽しく音楽に合わせて踊れるので、初心者でも安心ですね。
全国に多くのジャズダンススタジオがあります。
④ベリーダンス
民族衣装を着て行なう、アラブ発祥のダンスです。
骨盤を立ててお腹を緩める動作を行なうことで、体の奥にある筋肉「インナーマッスル」が鍛えられ、ウエスト周りが細くなる効果を期待できます。
また、血流の流れがよくなることで気の流れも整うので、ストレスから来るメンタル不調も改善可能です。
⑤フラダンス
ハワイ発祥の伝統的なダンスです。
姿勢を低くしながらユラユラと腰を動かす動きが、お腹まわり・太もも・お尻を引き締めてくれます。
手を上げて多彩な表現をするので、気になる二の腕の引き締め効果も。ゆったりした動きや音楽に癒やされ、ストレス解消やリラックス効果をえることもできます。
女性におすすめの自宅でできるYouTubeダンス動画を5つ紹介
自宅で手軽にできるYouTubeダンス動画を5つ紹介します。
動画を見ながらの楽しいダンスです。
①飛ばない脂肪燃焼ダンス
竹脇まりなさんのチャンネル登録者数350万人の人気動画です。
「一緒に頑張りましょう!」のかけ声とともに、準備運動から楽しく踊っていきます。
ボクシングの動きや歩く・体を曲げる動作など、全身を動かしてエネルギー消費量の高い運動を約12分行ないます。マンションでも飛ばないでできるのがポイント。
竹脇さん自身もキツそうにやっているので、一緒に頑張ろうという気になれますよ。
かなりエネルギー消費量が高いダンスです!終わったあとの達成感もあっておすすめ。
その他、スキマスイッチの『全力少年』に合わせてダンスする動画もありますよ。
②ハンドクラップダンス
韓国のユーチューバー、ジョシィとバミィ二による手をたたきながらのダンスです。
チャンネル登録者数約65万人。
手をたたきながら踊ったり、手を左右に上げて体をひねったり、手を足につけたりする動作を約3分行ないます。
踊る2人は楽しそうにダンスをしていますが、実際にやってみると動きがキツく、エネルギー消費量が高めなことがわかります。
ストレスを発散しながら脂肪も燃焼するおすすめのダンス。
30分バージョンもあるので、休日など時間があるときにやってみては?
③痩せるダンス「TWICE – FANCY」
ライザップ公式チャンネルの169万回再生のダンス動画です。
3分半の代謝がアップする楽しいダンスです。
肩こり解消や腹筋を意識するダンス、体を左右に揺らしたりステップしたりのダンスを繰り返していきます。
有酸素運動と無酸素運動が同時にできるダンスです。
この他にも、YOASOBI の『夜に駆ける』などのダンスやくびれ腹筋ダンスなどもあります。
YouTubeのコメント欄は「楽しい」という意見が多数!
④【バニトレ】3日坊主でもいい!7分脂肪燃焼有酸素運動
フォロワー数47万人を誇る韓国のインスタグラマー・バベバ二さんのダンス動画です。
チャンネル登録者数21万人、再生回数1,269万回再生と人気。
約8分間で、ウォーキングや手を回しながらのランニング、しゃがむ動作やツイスト、ボクシングのパンチなど、有酸素運動と無酸素運動を織り交ぜながらやっていきます。
コメント欄には、3ヵ月で8キロ痩せたという声も。
バベバニさんは涼しげにやっていますが、かなり効きそうですね!
⑤【鬼滅の刃 / 紅蓮華 】痩せるエアロビクスダンス
エアロビクス・インストラクターまのさんの、チャンネル登録者数8万人のダンス動画です。
鬼滅の刃の「紅蓮華(ぐれんげ)」の曲に合わせて、約4分間踊ります。
手拍子してステップする動きや肩を回す動き、腕を上げたり膝を交互にお腹に近づけて上げたり。
この動きを歌の2番まで通してダンスします。
「好きな曲に合わせて楽しんで踊れるので最高!」とのコメントも。
ほかにも10分間のアニソンメドレーやお腹周りを鍛えるエアロビダンスもあります。
運動前の5つのストレッチ
ダンスを行なう前には、十分なストレッチを行ないましょう。
怪我の防止や、血流の流れをよくして筋肉が動きやすくなるからです。
ここでは5つのストレッチを紹介します。
①肩のストレッチ
肩周りの筋肉が硬いと、腕の動きがスムーズにいかずうまくダンスできません。
肩をほぐしておきましょう。
手順は下記のとおり。
①まっすぐと背筋を伸ばして立つ。 |
②肩を前後に大きく動かす。(※円を描くように肩甲骨を大きく動かす) |
③②の動きを前後5回ずつ行なう。 |
②背中のストレッチ
猫背になっていては、ダンスの十分な効果を感じられません。
背中の柔軟性をつけて、踊りやすくしておくことが必要。
手順は下記のとおり。
①膝をついて両手を床につく。 |
②下をのぞき込みながら、上半身を丸める。 |
③両手を前に移動させ、ゆっくりと胸を張るように背中を反らす。 |
④③を10回ほど繰り返す。 |
③壁を使って伸ばす「アキレス腱ストレッチ」
ダンスで足を使う動きはアキレス腱を痛めるといけないので、まずはアキレス腱を伸ばしましょう。
手順は下記のとおり。
①壁に向かって両手を当て、伸ばす方の足を一歩後ろに下げる。(※つま先を前に向け、かかとを床につける。) | |
②壁の方に体重をかけ、伸ばす方と反対の足の膝を曲げる。 | |
③伸ばす方の足のアキレス腱が十分に伸びていることを感じながら約30〜60秒キープする。 | |
④左右の足を入れ替えて、各5回ずつ行なう。 |
反動をつけないで伸ばすのがポイントです。
④立って行なう股関節ストレッチ
ダンスは、大きな動作が多いので、股関節を伸ばして動きやすくしておくことが必要です。
手順は下記のとおり。
①つま先を前に、後ろ足を床につけ、両足を前後に開く。 |
②後ろ足の膝を伸ばしたまま、前足の膝を90度に曲げて体重をかけ10秒間キープ。 |
③しっかり股関節の伸びを感じられたら、①の姿勢に戻り反対側も同様に行なう。 |
④左右1セットとしてそれぞれ3回行なう。 |
⑤足首ストレッチ
ダンスでジャンプして着地をするときなど、足首を痛めがち。
しっかりと足首もほぐしておきましょう。
手順は下記のとおり。
①椅子に浅く座る。 |
②①の状態で右足の甲をつけて足首を伸ばしきり10秒間キープする。 |
③左足も同様に②の動作を行なう。 |
④①〜③を各5回ずつ繰り返す。 |
まとめ
有酸素運動ダンスについて紹介しました。
ダンス運動のメリットは、
- 消費エネルギーが高め
- 有酸素と無酸素運動を同時に行な、太りにくい
- ストレス発散や自己肯定感をえやすい
など。
おすすめしたダンスの種類やYouTube動画を参考にしながら、楽しくダンスをして理想の体型に近づけましょう!