ダイエット中は飲み物に注意
ふとし君は、喉が渇いたのでコンビニでキンキンに冷えたコーラを買ってきて、教室で美味しそうにがぶ飲みしています。そこへ教頭先生がやってきました。
あら。あなた、ダイエット中じゃなかったかしら?

教頭先生
はい!ちゃんと頑張ってます!今朝もごはんを少なめにしました!

でも、コーラをそんなふうに飲んでいたら、ダイエットの意味がないわよ。

教頭先生
えっ…。

コーラはカロリーが高いから太るわよ。次のリストでダイエット中に飲んでもOKな飲み物とNGな飲み物をチェックしてみて。

教頭先生
その飲み物はダイエットにOK?NG?
ダイエット中も十分な水分補給は必要ですが、どんな飲み物でも良いわけではありません。
あなたはNGな飲み物を飲んでいませんか?以下のリストで確認してみてください。

基本的に、砂糖が入った飲み物はNGです。ダイエットに良い飲み物はシュガレスー・カフェインレスと覚えておきましょう。そこに必要に応じて特保(特定保健用食品、トクホ)のドリンクを追加することで、ダイエット効果アップが期待できます。
ダイエットの効果を上げるもうひとつの方法として、代謝アップがあります。代謝アップのためにも水分補給は大切ですから、これから紹介するポイントを踏まえて正しく水分補給をしていきましょう!
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水分補給をしないとダイエットの意味がなくなる?
ダイエットで減らすべきなのは、体についた余計な脂肪です。
あなたは運動後やお風呂あがりに体重計に乗って「体重が減った!」と喜んだことはありませんか? 残念ながら、これは体から水分が失われただけで、本当に痩せたとはいえません。
逆に言うと、体内の水分を絞れば一時的に体重を減らすことができるのですが、水分を摂れば元通りです。体内の水分が足りないと、健康にも美容にも良くありませんので、このような一時的な体重減少のために水分を控えるのは絶対にNGです。
むしろダイエット中も、積極的な水分補給が必要です。ここでは、その理由を解説します。
体内の水分が足りなくなると不調の原因に
成人の体の55~60%は水分です。そのうちのたった2%だけでも失われると、めまいや吐き気などの不調を感じるようになります。体重を減らそうと水分を摂取しないでいると健康どころか命の危険もあります。これでは、ダイエットの意味がありません。
ダイエットに重要な「代謝」は水分あってこそ
食べ物を消化してエネルギーに変えたり、脂肪を燃焼させたりするのは化学反応です。それには、水が必要不可欠です。そのため、水分が不足していると代謝が悪くなってしまいます。
せっかくダイエットのために運動を頑張っているのなら、効果を最大限に上げるためにも代謝を良くしておきたいですよね。痩せやすい体づくりのためにも、水分はしっかり摂るようにしましょう。
水分補給は食べ過ぎの防止にも効果あり
同じ量の食事を摂っても、食べ方によって得られる満腹感には差があります。満腹感を得るコツは、早食いせずによく噛んでゆっくり食べることです。
食事のときに水分も一緒に摂るようにすると、そのぶん食事のペースを落とすことができるため、満腹感を得やすくなります。
水分を摂らないと、老廃物が出せない
水分が不足していると、お通じが悪くなりやすいです(便が固くなって排泄しにくくなる)。また、尿も作りにくくなります。このような状態では体内の老廃物を外に出せないため、美容にも健康にも良くありません。
また、溜まった便やガスは下腹がポッコリする原因にもなります。健康的に痩せるためにも意識して水分を摂るようにしましょう。
肌のうるおいを守るためにも水分補給は必須
化粧水や乳液で肌に水分を補給しても、表面がうるおうだけで肌の奥までは届きません。中から肌がうるおうためには、十分な水分の摂取が必要です。
また、水分をしっかり摂ると代謝が良くなり肌の細胞の生まれ変わりが促されるため、美肌効果も期待できます。
1日に必要な水分の量は?
ここまでで、ダイエット中の水分補給の大切さは理解できたかと思います。では、実際どれくらい水分を摂ればいいのでしょうか?
明確に定められた基準はありませんが、目安としては1日あたり2.3~2.5Lと言われています(身体活動量が多い人は3.3~3.5L)。この目安には食べ物に含まれる水分も含まれますので、飲み物としては1日あたり1.5Lくらい摂ると良いことになります。
ダイエット中も水分補給が大事なのか~。じゃあこのコーラも水分だからOKだよね。

まったく、何をいっているのかしら…コーラ500mLには、角砂糖20個分の糖質が含まれているのよ。ダイエットに良いわけないでしょ。

教頭先生
うっ…(泣)

分かったら、ダイエット中の水分補給のポイントをチェックよ!

教頭先生
ダイエット中の水分補給のポイント
ダイエット中にしっかりと水分補給するときに、気を付けたいポイントをご紹介します。
飲み物から摂るカロリーを極力低くする
ダイエットの基本はカロリー制限です。ダイエット中に食事からしっかり栄養を摂るためにも、飲み物のカロリーは極力低く抑えましょう。つまり0kcalの飲み物を選ぶことが理想です。どうしてもジュースなどを飲みたいときは「コップ1杯分だけにする」など、飲み物からカロリーを摂り過ぎない工夫をしましょう。
砂糖が含まれている飲み物を避ける
砂糖が含まれている飲み物はカロリーが高くなるだけでなく、飲んだあとに血糖値が乱高下することで食欲を刺激してしまうため、ダイエット中にはおすすめできません。特に空腹時は血糖値がすぐに上がってしまうため、「食欲をごまかすために甘い飲み物を飲む」というような飲み方はNGです。
カフェイン入りの飲み物はほどほどに
カフェインには利尿作用があるため、カフェインを含む飲み物を飲んでも水分が体の外に出て行ってしまい、効率の良い水分補給ができません。コーヒーや紅茶を1~2杯飲む程度ならあまり気にすることはありませんが、カフェインレスの飲み物でも水分を補給するようにしましょう。
アルコールは水分補給と考えない
アルコールは水分補給をするための飲み物ではありません。多くのお酒はカロリーが高いうえ、水やお茶よりも飲むペースが早くなりがちですので、あっという間にカロリーを摂り過ぎてしまいます。また、お酒の飲みすぎはむくみの原因にもなります。ダイエット中はなるべくアルコールを控え、水分補給目的では飲まないようにしましょう。
特定保健用食品や機能性表示食品を活用する
特保(特定保健用食品)や機能性表示食品の飲み物には、体脂肪の燃焼を助けたり、脂質や糖質の吸収を穏やかにしたりする成分が含まれているものがあります。食事制限と運動に加えてこれらの飲み物を摂取することで、ダイエット効果アップが期待できます。
ダイエット中におすすめの飲み物
ダイエット中の水分補給のポイントを踏まえ、おすすめの飲み物を具体的に紹介します。
低カロリーな飲み物
基本は0kcalのものを選びましょう。フレーバーのついていない水や炭酸水、お茶は基本的に0kcalです。砂糖を加えずに果物や野菜、ハーブだけで作ったフレーバーウォーターも低カロリーですよ。
- 低カロリーな飲み物
-
- 水
- 白湯
- 炭酸水
- 麦茶
- フレーバーウォーター
シュガーレスの飲み物
1日に1.5Lの水分を摂ることを考えると、少量でも砂糖の入った飲み物だけで補給しようとすると糖分を摂り過ぎてしまう可能性があります。血糖値の急な上昇を防ぐためにも、ダイエット中は砂糖を含まないシュガーレスの飲み物がおすすめです。中国茶や漢方茶のなかには、砂糖が入っていなくてもほんのりとした自然な甘さを楽しめるものもあります。
- シュガーレスの飲み物
-
- 漢方茶
- 無調整豆乳
- ホットミルク(低脂肪乳、無糖)
- 飲むヨーグルト(無糖)
カフェインレスの飲み物
効率的に水分を摂るためにも、カフェインが入っていない飲み物を飲むようにしましょう。
カフェインレスのコーヒーや紅茶も多く出回っていますので、色々なフレーバーを試してみるのも楽しいですよ。
- カフェインレスの飲み物
-
- ルイボスティー
- 黒豆茶
- とうもろこし茶
- カフェインレスのコーヒーや紅茶
- ハーブティー
特定保健用食品や機能性表示食品
食べ物や飲み物には、脂肪の燃焼を助けたり、脂質や糖質の吸収を抑えたりする関与成分を含むものがあります。それらの成分を含む特定保健用食品や機能性表示食品を取り入れるのも手です。以下に代表的な成分とその効果を紹介します。
ただし、劇的に効果が出るわけではないため、あくまでも「食事や運動によるダイエットの補助」として利用しましょう。
○茶カテキン
茶カテキンは緑茶などに含まれる、ポリフェノールの1種です。茶カテキンを継続的に摂取すると、脂肪の代謝が良くなるうえ、食事を消化吸収するときに消費するエネルギー量も増えるため、体脂肪を落とす効果が期待できます。また、食前に茶カテキンを摂取すると、食後の血糖値の上昇を抑えられます。
○ガレート型カテキン
カテキンには8種類あり、ガレート型カテキンはそのうちの1種です。ガレート型カテキンには、食事からの脂肪の吸収を抑える効果があります。摂取した脂肪は、そのままでは体に吸収されません。「膵リパーゼ」という消化酵素の働きで細かく分解されることで、吸収できる状態になります。ガレート型カテキンはこの「膵リパーゼ」の働きを抑えるため、脂肪が分解されにくくなり、結果として食事からの脂肪の吸収が抑えられます。
○ウーロン茶重合ポリフェノール(ウーロンホモビスフラバンBとして)
ウーロン茶重合ポリフェノールは、ウーロン茶の製造工程で複数種類のカテキンが結合してできる成分です。食事からとった脂肪を分解して吸収するための「膵リパーゼ」の働きを阻害し、体への脂肪の吸収を抑えます。
○ケルセチン配糖体(イソクエルシトリンとして)
ケルセチン配糖体は、脂肪組織で脂肪分解酵素を活性化させることで、体脂肪を減らす作用があります。ケルセチンはポリフェノールの1種で様々な野菜に含まれていますが、体に吸収されにくいのがネックでした。これを糖と結合させ、体に吸収されやすい形にしたのがケルセチン配糖体です。
○葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)
葛の花由来イソフラボンは、その名の通り葛の花から抽出されたイソフラボンです。体内の余ったエネルギーが脂肪に変わるのを抑えて、脂肪細胞の脂肪の分解・消費を促進するため、お腹の脂肪を減らす効果が期待できます。
○ローズヒップ由来ティリロサイド
ローズヒップ由来ティリロサイドは、ローズヒップの果実から抽出されたポリフェノールの1種です。肝臓や筋肉で脂質の代謝を促進することで、内臓脂肪を減らす効果があることが報告されています。
お酢ドリンクもおすすめ
お酢(酢酸)には、体内で余った糖質が脂肪に変わるのを防ぎ、脂肪の代謝を促すことで、内臓脂肪を減らす効果があると言われています(詳しくは『お酢ってダイエットに効果ある? お酢を健康や美容に役立てる方法を教えます!』を参照)。
お酢をドリンクとして飲むのであれば、飲みやすい黒酢や果実酢がおすすめです。ただし、飲みやすくするために砂糖やはちみつが大量に入っているものはダイエットに逆効果ですので気をつけましょう。
- お酢(酢酸)の飲み物
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- 黒酢ドリンク
- 黒酢のソーダ割り
- 果実酢の水割り
- 果実酒のお湯割り
- 果実酒の牛乳割り
ダイエット中はNGな飲み物
ここからは、ダイエット中には極力飲まないほうが良い飲み物について解説します。
高カロリーな飲み物
ジュースなどは、500mLのペットボトル1本分で200kcal以上になるものもあります。飲み物でこれだけカロリーを摂ってしまっては、せっかく食事でカロリー制限をしているのに、無駄になってしまうかも…。飲み物を選ぶときはカロリー表示を確かめて、高カロリーなものは避けましょう。
野菜ジュースやスムージーにはヘルシーな印象がありますが、実はカロリーは高めです。食事の一環として補助的に飲む分には大丈夫ですが、飲みすぎには注意です。
- 高カロリーな飲み物
-
- オレンジジュース
- 野菜ジュース
- バニラシェイク
- 甘酒
- ホットチョコレート
砂糖が入った飲み物
血糖値の急な上昇もダイエットの敵です。ジュースはもちろん、加糖のコーヒーや紅茶にも大量の砂糖が入っています。また、スポーツドリンクの砂糖にも要注意です。運動や暑さで汗をたくさんかいたときの水分補給には良いですが、日常的に飲むのはNGです。
- 砂糖が入った飲み物
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- コーラ
- ジンジャーエール
- カフェオレ(加糖)
- ミルクティー(加糖)
- スポーツドリンク
カフェインを含む飲み物
カフェインには利尿作用があるため、体の水分が排出されてしまいます。適度な利尿作用はむくみ解消などダイエットに嬉しい効果もありますが、摂りすぎても水分補給の意味がなくなってしまうため、カフェイン入りの飲み物は「ティータイムの1杯」程度に留めましょう。
- 砂糖が入った飲み物
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- コーヒー
- 紅茶
- 玉露
- エナジードリンク
- コーラ
アルコールを含む飲み物
アルコールは体内で代謝されるときに水分を奪ってしまうため、飲んでも水分補給にはなりません。また、少なくないカロリーを含む飲み物が多く、体のむくみにもつながるため、ダイエット中は極力避けるべきです。
- アルコールを含む飲み物
-
- ビール
- 日本酒
- ワイン
- 梅酒
- 缶チューハイ
それじゃ、今日からコーラは封印かな…

どうしても飲みたいときにグラス1杯程度ならいいけど、他のカロリーの低い飲み物を選ぶ習慣を付けましょうね

教頭先生
紹介してもらった、ダイエットにOKの飲み物を試してみることにします!

きっとお気に入りが見つかるはずよ!

教頭先生
ダイエット中の飲み物の基本「カロリー・砂糖・カフェイン・アルコール」
以上、ダイエット中にOKな飲み物、NGな飲み物について解説しました。
ダイエット中は「低カロリー」「シュガーレス」「カフェインレス」「ノンアルコール」を基本に、必要に応じてお酢や特定保健用食品、機能性表示食品の飲み物を選びましょう。
ちょっとだけ飲み物に気を付けるだけで、ダイエット成功にぐっと近づける人もいるはずです。ぜひ見直してみてくださいね!
