寒くなると食べたくなる冬の風物詩「おでん」。
おでんはヘルシーなイメージもあるので、ダイエット中でも食べている方は多いのではないでしょうか。
ヘルシーなおでんですが、食べ方に注意しないと太る可能性があります。
この記事ではダイエットにおすすめのヘルシーなおでんの具やおでんを食べる際の注意点などを紹介します。うまく取り入れてダイエット中もおでんを楽しみましょう!
この記事でわかること
・おでんは「低糖質・低脂質」で「たんぱく質・食物繊維」が摂れるからダイエット向き
・低カロリーな具は「しらたき・昆布・こんにゃく・かまぼこ・大根」
・「食べ過ぎ・具のバランス・寝る直前に食べない・塩分の摂りすぎ」には注意しないと太る可能性あり
おでんを冬に食べる人は何%?
マイボイスコム株式会社の調査によると、冬におでんを食べる人は約66.1%いました!
食べる頻度は「月に2~3回」「月に1回程度」の人が多いようです。
おでんは温かい食べ物なので寒い時期に人気ですね。冬が近づくとコンビニのレジ前にも並んでいるので冬に食べる印象があるのかもしれません。
参照:PR TIMES
では、おでんのルーツはいつの時代からあるのでしょうか?
答えは室町時代です。もともとは豆腐田楽が流行し、江戸時代に入ると現在のような煮込みおでんとなって庶民にも愛される料理になりました。
屋台や居酒屋で食べる料理として親しまれましたが、徐々に家庭でも食べられる定番料理となったのです。
「おでん」の名前も「豆腐田楽」の田楽に「お」をつけて丁寧な言い方になおして広まったとされています。
なぜおでんはダイエット向きなの?
おでんがヘルシーな料理であることはご存知の方が多いと思います。
それ以外にもダイエット向きな理由があることを知っていますか?
ここからはおでんがダイエット向きな理由を紹介します。
①低カロリーなのに満足感が得られる
おでんに使われる野菜、豆腐、魚などの主要な具は低脂肪なので、カロリーも控えめです。
こんにゃく・大根・ちくわ・はんぺん・さつま揚げ・ちくわぶこれらすべてを食べても約220kcalと低カロリーです。
低カロリー・高カロリーな具は後述しますが、一般的な料理と比較するとヘルシーでたくさん食べられることに加え、具の種類が豊富なのでダイエット中も満足しやすい料理といえます。
②低糖質・低脂質でたんぱく質が摂れる
おでんは豆腐や魚、野菜などを煮ている料理なので全体的に低糖質・低脂質な具が多いです。
もちろん巾着もちやちくわぶなど糖質の多い具ばかり選んでいれば摂取カロリーは増えてしまいますが、さまざまな種類の具をバランスよく食べていれば低糖質・低脂質な食事を楽しむことができます。
さらに、はんぺん・ちくわ・たこ・いかなどの魚はたんぱく質を豊富に含んでいます。
たんぱく質は「食欲抑制」「代謝アップ」などのダイエット効果が期待できるので、欠かさず摂りたい栄養素です。
丼ものやパスタ・うどんなど炭水化物がメインの食事だけで済ませて「たんぱく質は足りておらず、糖質や脂質を過剰に摂る食生活」にするのではなく、低糖質・低脂質でたんぱく質が摂れるおでんのような料理を取り入れるよう意識してみてください。
③食物繊維が豊富な具が多い
おでんの具に入っている「こんにゃく」「しらたき」「大根」「がんもどき」は食物繊維が豊富です。
食物繊維を含む食材は、噛む回数が増えやすいです。それにより満腹感を得やすく、食べ過ぎの予防になります。
また、食物繊維は糖質や脂質の吸収を遅らせる働きがあるので肥満予防に役立ちます。
他にも便通の改善などダイエットにうれしい効果がたくさんあります。
④体温を上げてくれる
おでんの温かさが体を温め、体温を上げてくれます。
体温が上がれば血行も良くなり、代謝が上がってエネルギー消費を活発にしてくれます。
逆に冷えることはダイエットの敵とも言えます。
秋・冬は気温が下がって冷えやすいのでこういった温かい料理で少しでも体温を上げましょう。
おでんはたくさん食べても低カロリーで、たんぱく質や食物繊維のおかげで満足しやすく、ストレスになりにくいことも大きなメリットですね。
同じ食べ物ばかりで飽きやすい人にとって、種類の豊富なおでんは飽きにくく、取り入れやすい料理ではないでしょうか。
おでんの具「カロリー・糖質・脂質・たんぱく質・食物繊維」まとめ
ダイエット中は、糖質や脂質だけでなく、たんぱく質が摂れているかも気になりますよね。
そこで人気のおでんの具の「カロリー・糖質・脂質・たんぱく質・食物繊維」をまとめました!
ぜひ参考にしてみてください。
具材名 | 1個のカロリー(kcal) | 糖質 | 脂質 | たんぱく質 | 食物繊維 |
しらたき | 5 | 0.6 | 0.0 | 0.1 | 0.7 |
昆布 | 10 | 1.4 | 0.1 | 0.2 | 1.0 |
こんにゃく | 10 | 1.2 | 0.0 | 0.2 | 1.5 |
大根 | 17 | 2.8 | 0.0 | 0.4 | 1.2 |
かまぼこ | 19 | 1.9 | 0.1 | 2.2 | 0.0 |
ロールキャベツ | 23 | 1.1 | 1.1 | 1.9 | 1.2 |
牛すじ | 43 | 0.6 | 1.2 | 7.3 | 0.0 |
たこ | 46 | 0.0 | 0.5 | 10.3 | 0.2 |
はんぺん | 59 | 7.4 | 0.6 | 6.0 | 0.0 |
厚揚げ | 60 | 1.0 | 3.7 | 5.1 | 0.9 |
じゃがいも | 62 | 11.9 | 0.0 | 1.3 | 2.4 |
つみれ | 66 | 4.5 | 1.6 | 7.3 | 0.0 |
ちくわ | 68 | 8.6 | 0.3 | 7.5 | 0.0 |
たまご | 70 | 0.8 | 4.5 | 5.7 | 0.0 |
さつま揚げ | 79 | 8.8 | 1.4 | 6.6 | 0.0 |
もち巾着 | 115 | 13.8 | 4.1 | 5.0 | 0.4 |
ソーセージ | 119 | 0.4 | 10.6 | 5.3 | 0.1 |
がんもどき | 182 | 0.8 | 13.5 | 12.2 | 1.1 |
ダイエット中におでんを食べるならここに注意!
低カロリーな具を選ぶ以外に、ダイエット中におでんを食べる上で気を付けたいポイントを紹介します。
①食べ過ぎない
ヘルシーとはいえ、食べ過ぎてしまっては元も子もありません。
厚生労働省によると、「座り仕事が中心ではあるものの、散歩や階段の上り下りなどをする程度の活動量」の人は
女性 約2,000~2,200kcal
男性 約2,300~2,700kcal
が1日の推定エネルギー必要量となります。
参照:食事摂取基準を設定した栄養素と策定した指標(1歳以上)
高カロリーな具に気を付けながら1日の摂取カロリーを調整してみましょう。
②いろんな具をバランスよく食べる
「低カロリーだから」としらたきやこんにゃくばかり食べ、栄養が偏って後々追加で食べてしまう…なんてことにならないようにバランスよく食べましょう。
- たんぱく質…はんぺん、ちくわ、さつま揚げ、がんもどき、厚揚げ、卵、たこ、いか
- ビタミンなど…大根、ロールキャベツ
- 食物繊維…しらたき、こんにゃく、昆布
これらのバランスを考えて選んでみると栄養の偏りが軽減できそうですね。
③寝る4時間前に食べる
寝る直前に食事をしてしまうと、体温が下がりにくいので眠りが浅くなりがちです。食べ物の消化には2~4時間かかると言われています。特にたんぱく質や脂質の多いもの・食物繊維を多く含むものは時間がかかりやすいです。
直前の食事は避け、消化器官を休ませ、睡眠の質を下げないようにしましょう。睡眠の質が低下すると代謝の低下やストレスによる暴飲暴食の誘発などダイエットに悪影響を及ぼします。
④塩分を摂りすぎない
味付けが濃かったり、柚子胡椒や辛子などを追加すると塩分過多になってしまいます。
塩分を摂りすぎはむくみの原因になります。むくんでいると太って見えてしまうため、ダイエット中は予防したいですね。
基本のおでんレシピ
ここからは基本的なおでんの作り方と美味しく作るポイントを紹介します。
おでんは弱火で煮込む料理なので、調理時間は約45分となります。
具の下ごしらえ
大根
- 2~3cmにカットし、皮は厚めにむきます
- 味をしみ込ませるために片面に1cmほど十字に切り込みを入れます
- 沸騰したお湯で15~20分ほど下ゆでします
- 竹串が通るまで茹でたら下ごしらえは完了です
こんにゃくやしらたき
- 食べやすい大きさにカットします※こんにゃくは三角に、しらたきは結ぶのが一般的です
- こんにゃくに塩を2~3つまみまぶして混ぜ、5分ほど置いておきます
- 沸騰したお湯にこんにゃくを入れ、1分ほど下ゆでしたら下ごしらえは完了です
卵
- 卵が浸るほどの水を入れて火にかけます
- 沸騰したら弱火にして10分火を通します
- 取り出して皮をむけば下ごしらえは完了です
練り物や厚揚げ
- 食べやすい大きさにカットします
- 沸騰したお湯を用意します
- 1をざるに入れ、熱湯をかけて油抜きをすれば下ごしらえは完了です
おでんの作り方
【材料:4人前】
出し汁
- 水:1ℓ
- 醤油:大さじ2
- 酒:大さじ2
- みりん:大さじ2
- 出汁の素:大さじ1
具
- 大根
- こんにゃく:1枚
- しらたき:8個
- 卵:4個
- 結び昆布:4個
- 厚揚げ:1丁
- はんぺん:2枚
- ちくわ:2本
【調理手順】
- 大きめの鍋に出し汁の材料を全て入れます。味が足りない時は塩を入れて調整します。
- 出し汁に下ごしらえを済ませた具材を入れ、35分煮込みます。このとき「練り物」と「はんぺん」はまだ入れないでください。また、フタは締め切らずに少し開けておきましょう。
- 35分経ったら練り物も追加してさらに10分煮込みます。全ての練り物が出汁に浸っているか確認してくださいね。
- 最後にはんぺんを入れて軽く煮込んだら完成です。
作る時間がない人へ
今回材料に含めていない「じゃがいも」「里芋」「タコ」「牛すじ肉」「銀杏」も下ごしらえが必要になります。
準備が大変という場合は、便利なおでんセットを使うのも手ですよ。
美味しく作るポイント
おでんをより美味しくするためには以下のポイントを守るとよいです!
- お鍋は大きめのものを準備し、具が浸るくらい汁を入れる
- 具はバランスよく、練り物や野菜はマストで入れる
- 卵は固ゆでにする
- 味がしみ込みにくい「大根・こんにゃく・しらたき・牛すじ・卵・ちくわぶ」などは最初に入れる
- 強火にせず、弱火で煮込む
- 鍋のフタは完全に閉めずに少しスキマを開ける
- 練り物は15分以上煮ない
- はんぺんは食べる直前に入れる
特に火加減は重要です。
強火で煮込むと汁のにごり・煮崩れ・煮つまりが起こってしまいます。
また、強火にすると栄養素が壊れやすいので焦らず、じっくり煮込むと美味しくなりますよ。
おでんの残り汁でアレンジレシピ
おでんは旨味成分たっぷりの汁が美味しいですよね。
その残り汁を捨ててしまうのはもったいない!
そこで残り汁を使うと美味しくなる料理を紹介します!
①カレー
加える水をおでんの残り汁に置き換えてみてください。
あとはレシピ通りに作れば魚介の旨味がたっぷりの美味しいカレーになりますよ!
②炊き込みご飯
炊く際に加える水をおでんの残り汁に置き換えてみてください。
あとはレシピ通りに作れば完成です!
具材はお好みで入れてください。あっさりとした優しい味の炊き込みご飯が食べれますよ。
③お茶漬け
おでんの残り汁を温かいご飯にかけます。
具材は、みょうがやネギ・しょうが・梅干しなどの薬味だけでも美味しいですし、鮭や昆布・明太子などの魚介類もおすすめです。
④味噌汁
おでんの残り汁を使ってお味噌汁を作ります。
すでに出汁が出ているので調味料を入れすぎないように注意してくださいね。
⑤茶碗蒸し
よく溶いた卵におでんの残り汁を入れます。卵と出汁は1:3になるように調整してください。
具材は、かまぼこや椎茸などをお好みで入れてください。
⑥うどん
おでんの残り汁で温かい和風うどんを作るのもおすすめです。
春菊やえのき・にんじんなどお好みで具材を足してください。
少量のお醤油を入れると美味しくなりますよ。
⑦雑炊
おでんの残り汁とご飯・卵・ネギで雑炊が作れます。
おでんの具材も残っている場合は細かく刻んで入れてみてもいいですね。
おでんの残り汁・具・ご飯を入れて沸騰させてから卵を入れて軽く混ぜたら完成です!
簡単で美味しいのでおすすめのアレンジレシピです。
まとめ
おでんは、低糖質・低脂質でたんぱく質が摂れるダイエット向きの料理です。体を温めて代謝を上げてくれるので気温が下がる季節にぴったりですね。
低カロリーな具TOP5は
- しらたき
- 昆布
- こんにゃく
- 大根
- かまぼこ
でした!
ヘルシーなおでんですが「食べ過ぎ」「具のバランス」「寝る4時間前までに食べる」「塩分過多」には注意しましょう!
おでんだけでなく、アレンジレシピなど是非楽しんでくださいね!