年齢・性別に関わらず多くの人が悩まされている肩こり。
厚生労働省の調査(令和元年国民生活基礎調査 世帯員の健康状況より)によると、女性が症状を訴えるもので一番多いのが肩こりで、男性でも腰痛に次いで二番目に多いそうです。
肩こりの解消法には色々ありますが、実は食事面からのアプローチもとても重要!ということで、ここでは肩こりに効く栄養素やレシピについてご紹介していきます。
【クイズ】肩こりに効果のある食べ物はどれ?
正解は…
Aのたまねぎです!
たまねぎに含まれる硫化アリルという栄養素は、血行を促進し、血液をサラサラにしてくれるので肩こりに効果的です。
逆にナスやレタスは「体を冷やす野菜」のため血行を悪くして、肩こりを悪化させてしまう可能性もあります。
ではまず、肩こりの原因から解説していきます。
肩こりをおこしやすい人の特徴5選
首のつけ根から肩や背中にかけての部分が張っている感じがしたり、痛みを感じたりする状態のことを「肩こり」といいます。
肩こりは腕を引き上げる筋肉の疲労によって起こるもので、筋肉が硬くこわばることで血行が悪くなり、疲労物質が溜まってしまって肩こり特有の症状を引き起こすといわれています。
どんな人が肩こりをおこしやすいのか、下記にまとめましたので、すでに肩こりに悩んでいる方も、まだ症状がない方もぜひチェックしてみてください!
<肩こりをおこしやすい人の特徴>
- デスクワークやパソコン作業など、長時間同じ姿勢でいる
- 運動不足
- 姿勢が悪い(猫背など)
- 眼精疲労がある
- ストレスがたまっている
肩こりが悪化すると「めまい」がおきる!?
肩こりが悪化すると、肩の関節が炎症を起こし、腕を肩より上に持ち上げるのが難しくなる「四十肩」の状態になったり、首を動かせる範囲が狭くなる変形性頚椎症になる可能性などがあります。
また、頭痛やめまい、吐き気、手のしびれ、倦怠感などの症状が現れることもあります。ただの肩こりと思って放置せず、なるべく早く対策するようにしましょう!
肩こりに効く栄養素と多く含む食べ物とは?
肩こり解消のためには、ストレッチをしたり、お風呂にゆっくり浸かることなどを思い浮かべますが、実は食事も大切なんです。
肩こりは肩周辺の筋肉の疲労や血行不良が原因で起こるため、それらに効果的な栄養素・食べ物を積極的に摂ることで症状の予防・改善が期待できます。
肩こりに悩んでいる方は、日々の食事に意識して取り入れてみましょう!
ビタミンB群
エネルギー代謝に必要な栄養素で、8種のビタミン(ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)の総称。特にビタミンB1は疲労回復に欠かせないビタミン。
<多く含む食べ物>
豚ヒレ肉、鶏ムネ肉、まぐろ、いわし、レバーなど
【摂り方のコツ】
ビタミンB群は互いに助け合って作用するため、バランスよく摂取することが大切です。その中でも疲労回復に重要なビタミンB1は、ねぎやにんにくなどに含まれるアリシンと一緒に摂取することで吸収率がアップします。
ビタミンC
疲労の原因となる活性酸素の働きを抑える作用(=抗酸化作用)があるため、疲労回復効果が期待できる。
<多く含む食べ物>
ブロッコリー、ピーマン、キウイ、アセロラ、レモンなど
【摂り方のコツ】
ストレスによって消費されやすいため、こまめに摂取するよう意識しましょう。
ビタミンE
末梢血管を広げて血行を良くする働きがある。また、ビタミンCと同様に抗酸化作用があるため、疲労回復効果が期待できる。
<多く含む食べ物>
かぼちゃ、ほうれん草、ブロッコリー、ナッツ類、ひまわり油など
【摂り方のコツ】
脂溶性ビタミンのため、油と一緒に摂取することで吸収率がアップします。また、ビタミンCと一緒に摂ると相乗効果が期待できます。
マグネシウム
筋肉や神経の働きに関与する栄養素。不足すると筋肉が収縮した状態になりやすく、肩こりを引き起こす要因となる。
<多く含む食べ物>
豆腐、玄米、納豆、海藻類、ナッツ類など
【摂り方のコツ】
マグネシウムはカルシウムと拮抗して働くため、両者をバランスよく摂ることが大切です。マグネシウムとカルシウムの理想的な比率は1:2といわれています。
クエン酸
エネルギー代謝に欠かせない成分で、疲労回復効果やミネラルの吸収をサポートする働きがある。
<多く含む食べ物>
レモン、梅干し、キウイ、グレープフルーツ、お酢など
【摂り方のコツ】
ビタミンB群と一緒に摂取することで相乗効果が期待できます。
肩こり解消メニュー【自宅・外食・コンビニ】
肩こりに良い栄養素・食べ物がわかったところで、次は実際の食事への取り入れ方についてご紹介します。自宅で簡単に作れるレシピと併せて、普段コンビニや外食が多いという方でもすぐに取り入れられるメニューを選別しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
自宅で簡単!肩こり解消ごはんレシピ
<まぐろの漬け丼>
【材料:1人前】
- ごはん 150g
- まぐろの刺身 100g
- しそ 2枚
- 醤油 大さじ2
- みりん 大さじ1
- 酒 大さじ1
- いりごま 適量
- わさび 適量
- 刻みのり 適量
【調理手順】
1.耐熱容器にみりんと酒を入れ、レンジで40~50秒加熱してアルコールをとばす。
2.ポリ袋にまぐろの刺身と醤油、冷ました①を入れてよく揉み、冷蔵庫で10分程漬け込む。その間にしそを千切りにする。
3.器にご飯を盛って刻みのりを全体に散らし、その上に漬け込んだまぐろをのせる。お好みで漬けだれを回しかけたあと、しそとわさびを盛り付け、ごまをちらしたら完成。
<炊飯器で温野菜>
【材料:1人前】
- かぼちゃ 60g
- ブロッコリー 50g
- にんじん 40g
- ポン酢 適量
- ごまだれ 適量
【調理手順】
1.かぼちゃは薄切り、にんじんは輪切りにし、ブロッコリーは小房に分けておく。
2.全ての野菜をアルミホイルで包み、<まぐろの漬け丼>のごはんを炊くときに炊飯器に入れてお米と一緒に炊く。
3.炊きあがったらお皿に移し、ポン酢やごまだれを添えて完成。
<わかめと豆腐のお味噌汁>
【材料:1人前】
- 豆腐 1/4丁
- 乾燥わかめ 1g
- みそ 大さじ1
- 顆粒だし 小さじ¼
- 水 150mL
【調理手順】
1.豆腐は1口サイズのサイコロ状に切っておく。
2.深めの耐熱容器に豆腐、乾燥わかめ、顆粒だし、水を入れてふんわりラップをし、レンジで3分加熱する。
3.みそを溶かし、さらに1分加熱する。全体を混ぜてお椀に移したら完成。
外食時に選びたいメニュー
<和食>豚の生姜焼き、ささみの梅しそ焼き、お浸し、豚汁、もずく酢 など
<洋食>魚介のカルパッチョ、レバーパテ、ナッツサラダ、ほうれん草のソテー など
<中華>レバニラ炒め、酢豚、わかめスープ など
外食時にいくつも有効な食品を取り入れるのは大変なので、まずはなるべくサッパリしたメニューを選んだり、野菜や海藻類を摂ることを意識することから始めてみましょう。
コンビニで買いたいメニュー
<おすすめ食品>
梅おにぎり、納豆巻き、レバニラ、豚キムチ、サラダチキン、緑黄色野菜サラダ、海藻サラダ、野菜の生姜スープ、豚汁、100%ジュース(グレープフルーツ、オレンジ)など
パンやサンドイッチよりも、ミネラルが豊富な海苔を摂れるおにぎりを選ぶと良いですよ。また、血行を良くしてくれる生姜入りの食品や温かいスープなどもおすすめです。
肩こりに逆効果!?避けたほうがいい食べ物・飲み物
<控えたほういい食品例> ファストフード、油っぽい食べ物、砂糖を多く使ったお菓子、ジュースなど |
特定の食べ物が肩こりを引き起こす、ということはありませんが、肩こりの原因となる疲労や血行不良は日々の食生活が影響しています。そのため、暴飲暴食や血行を悪くするような食べ物は肩こりにも良くありません。
ファストフードや油っぽい食べ物、砂糖を多く使ったお菓子やジュースなどはなるべく控えるよう心がけましょう。
肩甲骨ストレッチで肩こり改善
先述したように肩こりは腕を引き上げる筋肉の疲労によって起こるものなので、定期的に肩甲骨を動かして血行をよくすると肩こりの改善になります。
ストレッチ方法は以下の記事で動画付きで解説してます。
痩せる秘密は肩甲骨にあり?褐色脂肪細胞を動かしてダイエット【簡単ストレッチ3選】
ぜひ、お試しください。
まとめ
肩こりとは一見あまり関係ないように思われがちな食事ですが、私たちの身体は日々の食事から摂取した栄養で作られています。特に慢性的な肩こりには、ストレッチだけでなく内面からのケアも不可欠です。すぐに効果が得られるものではありませんが、健康的な体づくりのために、ぜひ日々の食事も見直してみてください。