知らず知らずのうちに溜まっていく日々の疲れ。しっかり寝たはずなのに、なかなか回復しない…なんてことはありませんか?

疲労回復にはしっかり休むことが一番ですが、併せて食事を見直すことも大切です。ここでは、疲労のタイプや疲労回復におすすめの栄養素・レシピなどをご紹介します!

あなたの疲労タイプは?

一言に「疲労」といっても、その原因は様々です。

しっかり休めばすぐに回復する一過性の疲労であれば問題ありませんが、疲れを感じていても十分な休息が取れずに疲労が蓄積し、長期間にわたって疲れやだるさが続く慢性疲労の場合、回復にも時間がかかってしまいます。

なるべく疲れを蓄積させないためにも、疲労のタイプとその原因を知って対策していきましょう!

筋肉疲労・肉体疲労

激しい運動や重労働によって筋肉を使いすぎることで、筋肉が疲れ、本来のパフォーマンスを発揮できなくなった状態のこと。特に普段あまり運動をしない人は、少しの運動やちょっとした作業でも筋肉疲労をおこしやすいといわれています。

また運動だけでなく、デスクワークなどで長時間同じ姿勢でいることも筋肉疲労の一因となるため、こまめに休息やストレッチをするよう心掛けましょう。

精神疲労

その名の通り精神的なストレスからくる疲労のことで、人間関係や仕事、育児など原因は様々です。

誰しも多かれ少なかれ日常の中でストレスを感じているとは思いますが、その度合いや回復までの期間は人によって大きく異なるため、肉体的な疲労と比べるととても複雑です。精神疲労の症状としては、倦怠感や睡眠障害、下痢や頭痛などが挙げられます。

神経疲労・脳疲労

脳を使いすぎることによって脳が疲れ、正常に働かなくなっている状態のことをいいます。

特にここ数年は、テレワークが進んだことでパソコンでの仕事時間が増えたり、SNSの普及によってスマホの操作時間が長くなっていることなどから、脳疲労に陥っている人が増えているといわれています。

パソコン作業やスマホ操作をしていて眠くなったり、飽きてきたなと感じたら、脳が疲れているサインです。疲労がたまる前に休憩しましょう。

疲労タイプ別おすすめの栄養素と多く含まれる食品は?

疲労回復には、十分な休息・睡眠と、適度な運動、そしてバランスのよい食事をとることが基本です。そうはいっても、なかなか休む時間や運動する時間がとれない、という方も多いですよね。

そんな方は、まずは食事を見直してみるのはいかがでしょうか。疲労のタイプによっておすすめの栄養素も異なるので、自分に合った食品を、毎日の食事に1品取り入れることから始めてみましょう!

①筋肉疲労・肉体疲労

たんぱく質

筋肉の材料となる栄養素。特に運動時は筋肉の分解も進むので、積極的に補給が必要。

<多く含む食品>
肉、魚、卵、豆腐、納豆など

ビタミンB1

糖質の代謝に関わるビタミンで、疲労回復のビタミンともいわれている。

<多く含む食品>
豚肉、うなぎ、玄米、たらこ、豆腐など

②精神疲労

ビタミンC

疲労の原因となる活性酸素の働きを抑える作用(=抗酸化作用)があるが、ストレスがかかると急速に消費される。

<多く含む食品>
ブロッコリー、ピーマン、キウイ、アセロラ、レモンなど

ビタミンE

脂溶性のビタミンで、ビタミンCと同様に強い抗酸化作用がある。

<多く含む食品>
かぼちゃ、ほうれん草、ブロッコリー、アーモンドやヘーゼルナッツなどのナッツ類、ひまわり油など

③神経疲労・脳疲労

DHA

n-3系脂肪酸のひとつで、脳の働きを高める作用がある。

<多く含む食品>
さば、さんま、まぐろ、いわし、うなぎなど

ビタミンB群

ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの総称で、エネルギー代謝に必要な栄養素。

<多く含む食品>
豚ヒレ肉、鶏ムネ肉、まぐろ、いわし、レバーなど

疲労回復メニュー【シーン別】

疲れていると食欲がなくなったり、メニューを考えるのも面倒で適当になってしまったり…なんてこともありますよね。でも、疲れているときこそ食事は大切。そこで、疲れていてもササっと簡単にできる疲労回復レシピや、コンビニや外食時に選びたいおすすめメニューをご紹介します!

調理時間は15分!疲労回復レシピ

<豚肉とカット野菜のレンジ蒸し>

【材料:1人前】

  • 豚肉(薄切り、しゃぶしゃぶ用など) 100g
  • カット野菜(キャベツ・もやし) 100g
  • 酒 大さじ½
  • 塩コショウ 少々
  • ポン酢 適量

【調理手順】

  1. 耐熱皿にカット野菜を広げ、その上に豚肉を1枚ずつ乗せる。
  2. 酒と塩コショウを振り、ふんわりラップをしてレンジで5分加熱する。
  3. 豚肉に火が通っていたら、ポン酢をかけて完成。

<納豆キムチ冷奴>

【材料:1人前】

  • 豆腐 1/2丁
  • 納豆 1/2パック
  • キムチ 40g
  • ごま油 適量

【調理手順】

納豆とキムチを混ぜ、水をきった豆腐にのせる。お好みでごま油を垂らして完成。

<ほうれん草と油揚げの味噌汁>

【材料:1人前】

  • 冷凍ほうれん草 50g
  • 冷凍油揚げ 10g
  • みそ 大さじ1
  • 顆粒だし 小さじ1/4、
  • 水 150mL

【調理手順】

  1. 深めの耐熱容器にみそ以外の材料を入れ、ふんわりラップをしてレンジで3分加熱する。
  2. みそを溶かし、さらに20~30秒加熱したら完成。

外食時に選びたいメニュー

<和食>焼き魚定食、豚の生姜焼き、ほうれん草の白和え、寄せ鍋 など
<洋食>魚のムニエル、かぼちゃのポタージュ、シーフードサラダ、ピクルス など
<中華>レバニラ炒め、鶏肉とカシューナッツの炒め物、バンバンジー など

外食時は、栄養バランスの良い和食を基本とするのがおすすめです。ごはんも白米より、玄米を選べるとさらに良いですね。和食以外の場合では、脂っぽいものは控えたり、野菜を多くとれるメニューを選択すると良いでしょう。

コンビニで買いたいメニュー

梅おにぎり、納豆巻き、たまごとツナのサンドイッチ、サラダチキン、
豚しゃぶサラダ、緑黄色野菜サラダ、豚汁、ミネストローネ、グリーンスムージー、アセロラジュース、カットフルーツ など

コンビニでは、副菜か汁物を追加するよう意識してみましょう。丼ものやパスタなど1品で済ませられるものを買うときでも、サラダやお浸し、煮物、スープなどを組み合わせることで、不足しやすいビタミン・ミネラルの摂取量がアップしますよ。

食べ合わせで効果倍増!

栄養素は食べ合わせによって吸収率が高まったり、相乗効果が期待できるものがあります。

疲労回復効果を高めるために、以下の食べ合わせもぜひ意識してみましょう!

ビタミンB1とアリシン

疲労回復に欠かせないビタミンB1は、アリシンと一緒に摂取することで吸収率が高まります。アリシンはにんにくやねぎ、たまねぎなどに多く含まれるので、豚肉と玉ねぎを使った豚の生姜焼きは疲労回復メニューとして最適です!

たんぱく質とビタミンB6

ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関わるため、一緒に摂取することでたんぱく質の代謝が促進されます。ビタミンB6は赤身の魚やブロッコリー、バナナ、にんにくなどに多く含まれます。お肉を焼くときににんにくを加えたり、ゆで卵とブロッコリーのデリ風サラダなどおすすめですよ。

ビタミンCとビタミンE

ともに抗酸化作用のあるビタミンですが、一緒に摂ることで相乗効果が期待できます。ビタミンCが豊富なブロッコリー、ピーマンなどの野菜と、ビタミンEが豊富なアーモンドやヘーゼルナッツを組み合わせたナッツサラダは相性抜群です。

疲労回復に逆効果!?疲れたときに避けたい食べ物・飲み物

<控えたほうがいい食品例>
揚げ物や脂身の多い肉、ケーキ類、刺激の強いもの、塩分の多いもの、アルコールなど

疲れが溜まっているときは、胃腸も疲れています。そんな状態のときに、脂っこいものや高カロリーなものを食べてしまっては、さらに胃腸に負担をかけてしまいますよね。

揚げ物や脂身の多い肉、ケーキ類、それから刺激の強いものや塩分の多いものも控えるようにしましょう。また、アルコールは睡眠の質を下げるため、疲れが溜まっているときはなるべく飲まないようにしましょう。

まとめ

疲れていると食事がおろそかになりがちですが、疲労回復には休息・睡眠とともにバランスの良い食事が不可欠です!

すぐに効果が得られるものではないので、今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ今日から食生活を見直してみてくださいね。

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