皆さんはイタリア料理にどんなイメージを持っていますか?
ピザやパスタ、オリーブオイル…イタリア料理は高カロリーなのでダイエットの敵だ!なんて思っていませんか?
今回はイタリアの健康にまつわる情報とイタリア料理の秘密を紹介します。
世界一健康な国イタリアは○○の消費量が多かった!
イタリア料理は高カロリーだからイタリア人は健康ではないと思っていませんか?
むしろその逆でイタリアは世界で一番健康な国というデータがあるんです!
ニュースサイトBloomBergによると2017年度にイタリアは世界で最も健康な国ランキングの1位になっています。
さらにヨーロッパ共同体の調査によると、イタリアは青果(野菜/果物)の消費量がヨーロッパで2番目に多い国なんだそうです。1人452g(1日)消費していてヨーロッパの平均値の倍にあたるそうですよ。
このデータから見て取れるようにイタリアは健康的な国なんです。
日本では?その原因と若年層が抱える問題
イタリアが健康的な国だと聞くと「日本はどうなの?」と気になりますよね。
日本の健康事情の特徴として20~40代は低栄養状態にあり、年代が高いほど栄養の摂取量が増加するという傾向があるようです。
若い世代が栄養不足になる原因として考えられているのが
- 過度なダイエット
- 忙しさによる、不規則な食生活(1品もので食事を済ませがちな人)
- ファストフードへの偏り
- 主食と一汁三菜を摂る習慣がない
- 日常のストレス
などがあります。
栄養不足を解決するにはバランスの良い食事が必要不可欠です。特に不足しがちなビタミン類やミネラルは野菜を摂取することで効率よく補給することができます。
しかし、最近では日本人が1日に必要な野菜の摂取量である350gを下回っており、アメリカ人の摂取量さえも下回っているのです!
病気のリスク改善は野菜が鍵!?
では、野菜が不足しているとどうなってしまうのでしょうか。
具体的には
- 便秘
- 肌荒れ
- 肩こり
- イライラ
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 動脈硬化
などのリスクが上がってしまうようです。
お昼ご飯を牛丼のみで終わらせたり、朝ご飯は菓子パンのみだという方はスープやサラダなどで野菜を追加しましょう。例えば、ご飯を大盛にするのではなく、野菜を摂るなどの工夫から始めてみてはいかがでしょうか?
イタリア料理が健康に良い秘密とは?
イタリアが健康な国である理由は食生活に秘密があります。そこでここからはイタリア料理の特徴を紹介していきます。
イタリア料理に入ってるアレが健康の秘訣?
イタリア料理によく使われる食材は何かと聞かれたらあなたはなんと答えますか?ここではイタリア料理によく使われる食材とその健康効果をご紹介します。
オリーブオイル
イタリアではオリーブオイルを多用します。このオリーブオイルには悪玉コレステロールの減少や動脈硬化・心疾患を予防するといわれるオレイン酸が含まれています。
健康効果があるとはいえオリーブオイルのカロリーは、1gあたり約9kcalと高いので摂りすぎには注意しましょう。
トマト
イタリア料理といえばトマトを使用した料理が多いですよね。ヨーロッパでは『トマトが赤くなると医者が青くなる』ということわざがあるほどです。それほどトマトは栄養価が高いんですね。
健康効果としては、美肌効果・疲労回復・便秘解消・動脈硬化の予防や改善に役立つといわれています。
ワイン
イタリア料理にはよくワインを合わせますよね。ワインの原料であるぶどうにはポリフェノールが豊富でむくみや下痢・老化・生活習慣病の予防や改善に役立つといわれています。もちろん飲みすぎは体によくないので量に注意しましょう。
このようによく使われている食材に栄養が豊富という点も健康な国といわれる要因の1つと考えて良いでしょう。
イタリア料理は身体にどんな影響がある?
ではここでイタリアの代表的な料理が身体にどんな影響を与えるのか、材料や栄養に触れながら解説します。
ピッツァ
ピッツァはタンパク質、炭水化物、脂肪、野菜といった基本的な栄養をバランスよく摂取することが可能な料理なんです。代表的なものはマルゲリータでトマトやモッツァレラチーズ、バジルが主な材料です。
ピッツァに含まれる糖質はエネルギー源となるため、不足すると疲れやすくなります。しかし、糖質は食べすぎると血糖値が上昇してしまうので量に注意してください。トマトは美肌効果・疲労回復・便秘解消・動脈硬化の予防や改善が期待できます。
モッツァレラチーズはたんぱく質が豊富です。他にはビタミンB2やビタミンB12、ビタミンK、カルシウム、亜鉛が含まれています。口内炎の炎症を抑制、肌の調子を整える、神経伝達機能を正常に保つ、血液が固まるのを助ける働きが期待できます。
パスタ
パスタもボロネーゼやカルボナーラ、ペペロンチーノなど種類が豊富ですね。共通の材料である麺には糖質やビタミンB1を含みます。効果はピッツァの説明と同様で、糖質が不足すると疲れやすくなります。
ここにトマトやチーズが入れば先にご紹介した効果がありますし、海鮮たっぷりのパスタではたんぱく質などさらに栄養を補給できます。
バーニャカウダ
イタリア野菜をソースにつけて食べるバーニャカウダ。代表的な野菜としてパプリカやきゅうり、にんじんなどがあります。
きゅうりにはカリウムやビタミンK、ビタミンCなどが含まれており、貧血の予防、シミの予防、出血を止める、骨の健康維持、免疫力のアップ、ストレスの軽減、むくみ予防・改善、肌にハリを持たせる、こむら返り予防・改善に期待できます。
この他にも大根やブロッコリーなどお好みで野菜を追加するとより一層栄養補給ができますね。
ただ、バーニャカウダソースのカロリー数が100g換算で525kcalと高めなので食べすぎには注意が必要です。
ティラミス
ティラミスはエスプレッソをたっぷりしみ込ませたスポンジケーキもしくはビスケットとマスカルポーネチーズを使ったクリームを交互に重ねて冷やし固めたデザートです。低カロリーというわけではありませんが、通常のケーキよりもスポンジ部分が少ないため糖質を抑えることができます。
マスカルポーネチーズはたんぱく質やカルシウムを含むため、美肌効果、免疫力の向上、貧血や高血圧の予防、丈夫な骨を作る効果、むくみの予防・改善に役立ちます。しかし、糖質や脂質も入っているため食べすぎに注意しましょう。
イタリア料理はカラフルなものが多く、食卓を華やかにしてくれますよね。そのうえ栄養も摂れるとなればぜひ献立に取り入れたいものです。
ここで紹介していない代表的な料理は、次の章で紹介します。
【レシピ4種】イタリア料理で栄養を補給しよう!
不足しがちな栄養を補えるのに、豪華でおいしい。作るのも簡単で材料も少ない。そんなレシピがあれば嬉しいですよね。イタリアンにはこれらを叶えることができる優れたレシピがたくさんあります。
今回は主菜、副菜、スープと全部で4つのレシピを摂れる栄養素や健康効果も合わせて紹介します。イタリア料理で健康的に、おいしく、食事を楽しみましょう!
①主菜:アクアパッツァ
【材料(2人分)】
- たらなど白身の魚 二切れ(鯛、金目鯛、カジキマグロなどもオススメです)
- プチトマト 4個
- 白ワイン 50ml
- 水 50ml
- 塩 ひとつまみ
- オリーブオイル 小さじ2
作り方
- たらに塩をふっておく。プチトマトはへたをとる。フライパンにオリーブオイルをしき、中火で1分ほど温めておく。
- フライパンが温まったら、たらを入れて両面に焼き目をつける。
- たらの表面が焼けたら、プチトマトと白ワインを入れて蓋をして蒸し焼きにする。途中でワインが蒸発してしまったら水を少しずつ足す。たらに火が通ったら出来上がり。
ローズマリーやイタリアンパセリなどのハーブ類があれば、蒸し焼きにするときに入れましょう。香り良く美味しく仕上がります。
白身魚はタンパク質が豊富で、脂質が少ない食材です。鶏肉と同じように、ダイエット中にはおすすめです。
②副菜:鯛のカルパッチョ
【材料(2人分)】
- 鯛 150g ※刺身用の白身のお魚が良いでしょう。ぶり(わらさ、ひらまさ)、ひらめもおすすめです。
- 塩 ひとつまみ
- オリーブオイル 大さじ1
- レモン 小さめ1個
作り方
- 鯛を厚さ3mmくらいのお刺身のような切り身にする。
- レモンは⅔を絞ってレモン汁を作る。⅓は端を切り落としてからいちょう切りのスライスにする。
- レモン汁とオリーブオイル、塩を小さな泡だて器で混ぜてドレッシングにする。
- お皿に鯛とレモンのスライスを交互に並べ、作ったドレッシングをかけて出来上がり。
レモンのスライスはなくてもオッケー!その場合は市販のレモン汁だけで作りましょう。
レモンにはビタミンCが豊富なので美肌に効果的!熱に弱い性質があるので火を通さず食べるのがベストです。
③副菜:カプレーゼ
【材料(2人分)】
- トマト 中玉1個
- モッツァレラチーズ 50g
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩 ふたつまみ(岩塩だとより美味しくなります)
- ピンクの粒胡椒、ローズマリー、タイム、バジルなどのハーブがあればさらに風味豊かに美味しくなります。
作り方
- トマトはヘタをくり抜いて、半分にカット。それを5mmくらいのスライスにします。
- モッツァレラチーズは水気をキッチンペーパーで拭き取り、5mmくらいのスライスにします。
- お皿にトマトとモッツァレラチーズを交互に並べ、上からオリーブオイルと塩を回しかけて、出来上がり。
ハーブ類があれば、手でちぎって香りを出して上からふりかけるとお洒落ですね。
トマトにはリコピンがたくさん含まれています。抗酸化作用があるので、老化を防ぐためにも定期的に摂りたい栄養素です。
④スープ:ミネストローネ
【材料(2人分)】
- にんじん 50g
- 玉ねぎ 50g
- だいこん 50g
- キャベツ ⅛個
- ベーコン スライス2枚
- にんにく ひとかけ
- コンソメ顆粒 大さじ1杯
- トマト缶(ホールタイプ、カットタイプどちらでも) 1缶
作り方
- 野菜は皮を剥くなど下処理をして、すべて1cmの角切りにする。ベーコンは1cmに端から切る。にんにくはみじん切りにする。
- 深めの鍋にオリーブオイルを熱し、にんにくを入れて香りが出るまでさっと炒める。次にベーコンを入れ、少し焦げ目がついたら野菜をすべて入れてオイルを絡ませたらトマト缶を注いで、コンソメスープのもとを入れる。
- 野菜が柔らかくなるまで、中火で煮込んだら出来上がり。
野菜には食物繊維が豊富なので、便秘解消に効果的!スープなど火を通すとかさが減って、たくさん摂取できるのでおすすめです。
アルデンテにすれば太りにくい!?パスタの豆知識
ダイエットをしている方であれば一度は聞いたことがあるであろう糖質制限。
糖質制限ダイエットが広まってからパスタは糖質を含むから食べたら太るんだ!という誤解が生まれてしまいました。
糖質制限ダイエットは、糖質が入っているか否かではなく、GI値が高いか低いかという基準で食品を選ぶことが大切です。
では、GI値とは何かというと食べたときに上がる血糖値の上昇スピードを数値化したものです。
糖質が高い食品を摂ると、インスリンが過剰に分泌され血糖値が上昇して糖質の吸収率が高くなり、脂肪の原因になります。
そのため同じ炭水化物でもGI値が低い食品であれば糖質の吸収率を抑えることができるというわけです。このGI値が70以上は高GI食品、逆に55以下であれば低GI食品だといわれています。
パスタは65なのでちょうど中間といったところです。しかし、茹で方を変えるとGI値が変わるといわれているんです。
これは消化にかかる時間が関係しています。すぐに消化できるものよりもゆっくり時間をかけて消化するものの方が血糖値の上昇はゆるやかになるといわれています。つまり、同じパスタでもアルデンテのように少し固めの方が通常・柔らかめよりも太りにくいということになります。
せっかく食べるならアルデンテにしてよく噛んでヘルシーにしてみてはいかがでしょうか?
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健康な国イタリアも取り入れている『地中海式食事法』とは?
皆さんは「地中海式食事法」というものをご存知でしょうか。
イタリアを含む地中海沿岸の国で、健康的な食事法として取り入れられており、下記のような特徴があります。
- 全粒粉や穀物、豆類やナッツ類、緑黄色野菜、果物、魚を多く摂る
- 油はオリーブオイルを使う
- 食事と一緒に適量のワインを楽しむ
- 赤身肉は月数回
- チーズやヨーグルトを積極的に摂取する
ハーバード大学の研究の結果によると、この食事法を取り入れている人は心血管疾患、がん、パーキンソン病、アルツハイマー病のリスクや死亡率が低いことが明らかにされています。
こういった研究により、地中海式食事法は健康に良いという認識が広まってきているのです。
これからこの食事法を取り入れたいけど何をどれくらい摂るべきかわからないという方は地中海式食事法ピラミッドを参考にしてみてください!
これは食べちゃダメ・必ず守らないといけないというわけではありませんが、これを意識しながら食事を楽しめば継続できるのではないでしょうか。
また、地中海式食事法では食事の他に毎日の身体活動も大切にしています。無理の無い範囲で日常的に体を動かすようにしましょう!
まとめ
いかがでしたか?
イタリアは健康的な国であり、イタリア料理のメインに使われている食材には栄養がたっぷりということがわかりましたね。栄養不足を解消したい方は、イタリア料理を献立に取り入れてみてはいかがでしょうか。
毎日の献立を考えるのが億劫、献立のマンネリを解消したい、栄養が摂れて食事を楽しみたいという方にもおすすめです。イタリア料理を食べて栄養を摂取しましょう!