みなさんは何日お通じ(排便)がないと「便秘気味だ」と感じるでしょうか?
1日や3日、1週間…はたまた数週間。長い間排便がないとさまざまな体調不良を起こしてしまいますね。特に、秋から冬にかけては便秘が起こりやすいシーズンでもあるため、ケアが必要です!
今回は、秋に起こりやすい便秘の原因や、便秘解消につながる「腸活」について解説します。秋食材を使ったレシピも紹介しますので、ぜひ取り入れてみてくださいね!
便秘に悩む人は6人に1人!原因は秋にある?
便秘とは、排便が3日以上なかったり、排便は毎日あるけれど残便感があったり便が硬かったりという状態を指します。そんな便秘は、一体どのくらいの人が悩んでいるのでしょうか。
森永乳業が2021年に全国一斉で行った「大腸環境実態調査(第2弾)」によると、約6人に1人、女性だけで見ると約4人に1人の割合で便秘を経験しているとのことでした。
一般的な便秘は、腸の働きが関係する「機能性便秘」です。この機能性便秘の主な原因は、運動不足やストレス、食生活の乱れなどがありますが、ほかにも季節の変わり目は便秘になりやすいといわれています。
特に秋は、夏の余韻も大きく、冷たいものを摂りすぎる傾向にあります。冷たいものを摂りすぎると腸が疲弊して動きが鈍くなり、便秘になりやすいのです。
また「食欲の秋」という言葉もあるように、秋は食欲が増幅する季節でもあります。そのため、食べすぎで腸に負担をかけている可能性も…。
加えて、朝晩の急な冷え込みで自律神経が乱れやすいことも、腸の動きを不安定にさせる原因となるのです。
基本的な生活の見直しで便秘解消!3つのおすすめ成分とは
ここからは、便秘解消につながる「生活習慣の見直し」方法について解説します!
食生活で便秘解消を目指す場合、腸内環境に影響のある食物繊維・オリゴ糖・乳酸菌を意識して摂ってみましょう。
食物繊維には整腸効果があり、「腸を掃除する食材」ともいわれています。キャベツや豆、海藻などに多く含まれますが、水分や老廃物を吸着するため、摂りすぎは便秘を増幅させてしまいます。食べる量に注意しましょう!
オリゴ糖は、整腸効果があるビフィズス菌を増やしてくれます。大腸にすみつくビフィズス菌は、便秘改善が期待できるほか、便の悪臭である腸内腐敗産物を減らしてくれるのだとか。
整腸効果といえば乳酸菌も欠かせません。乳酸菌は主に小腸にすみつき、悪玉菌の繁殖を抑えてくれます。ヨーグルト以外にも発酵食品に多く含まれている乳酸菌は、便通改善が期待できますよ!
このほかにパインやりんごジュース、カフェイン系の飲み物も便秘解消に効果が期待できるので、食べ物と組み合わせて飲んでみましょう!
また、食事と併せて行うとより便秘解消に近付けるのが適度な運動やマッサージです。
全身運動のウォーキングは、運動が苦手な人でも取り入れやすいのが嬉しいですね。血行がよくなり腸の動きが活発になるので、約30分、背筋を伸ばしてほんのり汗をかく速さで歩いてみましょう!
腸は骨に囲まれていないため、手で下腹部をマッサージするだけでも効果があります。腸は時計回りにぐるっと巻かれているので、へそを中心に「の」の字を描くように、ゆっくりマッサージしてみましょう。
食生活の見直しで腸活!便秘に良い秋食材と摂取できる成分とは?
「食欲の秋」という言葉があるように、秋に旬を迎える食材はたくさんありますよね。実りの秋だからこそ、便秘解消に期待が持てる食材も豊富です!
先ほど紹介した便秘解消に良い栄養素のうち、特に重要な食物繊維について摂取できる食材を紹介します。
食物繊維には、水に溶ける水溶性と溶けにくい不溶性があります。水溶性食物繊維は、胃や腸をゆっくり移動するので糖質の吸収が緩やかになり、食後の血糖値の上昇を抑えてくれます。
不溶性食物繊維は、水分と混ざるとかさが増え満腹感が持続するため、便秘解消以外にもダイエットやワークアウトをしている人にもおすすめの栄養素です!
秋食材のなかでもきのこ類は、水溶性・不溶性食物繊維どちらも含まれており、特に不溶性食物繊維が豊富です。腸内の脂質をからめ取りながら排出し、水分を抱き込んで便を柔らかくする性質を持っているので、腸活の強い味方になってくれますよ!
気になる含有量ですがそれぞれこの位です。(すべて100gあたり)
- しめじ 約4.2g
- しいたけ 約6.7g
- えのき 約4.5g
さつまいもは、食物繊維はもちろん、エネルギー代謝に必要なビタミンB6、抗酸化作用のあるビタミンC・Eなどが含まれています。食物繊維の含有量は、蒸したものは100gあたり約2.3g、焼いたものは100gあたり約3.5gです。
食物繊維は、フルーツからも摂取が可能!みずみずしさが魅力の梨には水溶性食物繊維が含まれるほか、摂りすぎた塩分を調整するカリウム、エネルギーづくりのサポートに関係するアスパラギン酸なども含まれています。
含有量は100gあたり約0.9gとほかの食材と比べると少ないですが、オリゴ糖やヨーグルトと一緒に食べると便秘解消に期待が持てるデザートです!
秋の食材以外では、麦ごはんや玄米、胚芽米などの穀物やアボカド、昆布、くるみやアーモンドなどのナッツ類も食物繊維が含まれているのでおすすめです。
1種類の食材から摂取するのではなく、朝・昼・晩や間食を総合してバランスよく食物繊維を摂りましょう!
※ダイエット向きの秋の食材は、こちらの記事をチェック!
食欲の秋でも太らない!ダイエットに適した食材とおすすめ秋レシピ3選!
秋食材を取り入れよう!おすすめの便秘解消レシピを紹介
旬の食材は、栄養価も高く費用もリーズナブルです。秋食材で美味しく便秘解消できる腸活メニューを作ってみましょう!
きのこと豆乳のしょうが入りスープ(1人前)
材料
きのこ(お好みを3種類) 各1/2パック
水 100ml
豆乳 100ml
鶏ガラスープの素 小さじ1/2
塩コショウ 適量
すりおろししょうが 小さじ1/2
油 適量(炒める用)
しめじ、えのき、まいたけ、しいたけなど好きなきのこを3種類用意しましょう。きのこはそれぞれ1/2パックずつ使用するので、食べごたえ抜群ですよ!
まず、テフロン加工の鍋にきのこを入れて中火でしっかり炒め、塩・こしょうをしたら水と豆乳を各100ml入れます。沸騰させずに加熱するのがポイント!
次に、鶏ガラスープの素を小さじ1/2杯(2.5g)入れて、塩・こしょうで再度味を整えます。火を止めて小さじ1/2杯のしょうがを入れて完成ですが、しょうがの香りが苦手な人は入れなくてもOK!
体の芯から温まるスープは、急に冷え込む秋の朝晩にピッタリですよ。
また、きのこにはカルシウムの吸収をアップさせるビタミンDが含まれています。油と一緒に摂取すると効率よくビタミンDを摂れるので、上記のスープ以外では、ドレッシングや炒め油などを活用しましょう!
さつまいものハッセルバック風デザート(1人前)
次に紹介するのは、さつまいもを使ったデザートレシピ。さつまいもに切込みを入れたハッセルバック風のデザートです!
材料
さつまいも 1/2本
〈トッピング〉
水切りヨーグルト 25g
りんごのコンポート 40g
砕いたアーモンド 5~8g
用意するのは1/2本のさつまいも。オーブンや炊飯器で蒸して粗熱が取れたら、半分にカットして、皮目に1cm幅の切込みを入れます。
トッピングには、水切りをして2時間冷蔵庫で寝かせたプレーンヨーグルト25gや、りんごとメープルシロップで作ったコンポート40g、砕いたアーモンド5〜8gなどを使用します。
コンポートは1㎝角にカットしたりんご1/2個とレーズン40g、メープルシロップ小さじ2杯(10g)、レモン果汁小さじ1杯(5g)を混ぜ、ラップをかけて600Wのレンジで2分加熱すれば完成です。
さつまいもは一度冷やすと「レジスタントスターチ」という消化されにくいでんぷんに変化します。レジスタントスターチは食物繊維と似たような働きを持っているため、ぜひ冷ましてから食べましょう!
カロリーが気になる人には、梨のコンポートがおすすめです。そのまま食べても美味しいですが、冷凍保存も可能でヨーグルトのトッピングやパイにもピッタリ!
梨のコンポートは、梨1/2個あたり約135kcalなので、ぜひ試してみてくださいね。
参考:梨のコンポート – カロリー/栄養成分/計算 | カロリーSlism
まとめ:便秘解消には腸活と秋食材を!美味しくぽっこりお腹を解消しよう
便秘によるお腹の不快感や膨張感は、少しでも解消したい悩みですよね。
運動不足やストレス以外にも、秋は食生活や寒暖差による自律神経の乱れなどで便秘になりやすい傾向にあります。とはいっても、豊富にある旬の食材を活用すれば、美味しく便秘解消できるのも秋の魅力です。
秋は気温も涼しくなり、紅葉シーズンでもあります。血行促進に期待ができるウォーキングや、腸活におすすめのマッサージなども取り入れて、便秘の不快感やぽっこりお腹を解消しましょう!