ダイエット中でも「おやつを食べたい原因」は3つのうちどれ?
いつも昼過ぎになると、ふとし君の葛藤が始まります。「ダイエット中だからおやつは我慢しようね」という天使の声と、「いくらダイエット中でも、おやつくらいの楽しみはあってもいいだろ」という悪魔の声。今日は悪魔に負けてしまいそうなのでした…。
おやつが…おやつが食べたい…
ダイエット中でも、おやつは恋しくなるわよね。
教頭先生
おやつって、絶対我慢しないとダメなの?
うーん、あなたが「間食したい原因」によるわね。このチェックリストで確認してみましょう!
教頭先生
このように、ダイエット中なのにおやつを食べたくなる原因は大きく3つ考えられます。今のあなたは「カロリータイプ」「メンタルタイプ」「偽食欲タイプ」のどれに当てはまるでしょうか? この後、それぞれの原因の解説と対処法について説明していきます。
カロリータイプ:体のエネルギー不足のせいでおやつが食べたくなる
食事を抜いたりお菓子で済ませたりせずに、3食ともカロリーを抑えて食事をとっているときにお腹が空くのは、カロリー不足が原因である可能性が高いです。
この場合、目安として200kcalまでのおやつはOKです。
ダイエットのためにはもちろん食事のカロリーを控えめにすることが大切です。しかし食事制限を頑張りすぎると体がエネルギー不足になってしまいます。
たとえば、一般的な30歳男性が現状の体型を維持するために必要なカロリー(推定エネルギー必要量)は1日2,700kcal程度ですから、痩せるための摂取カロリーの目安は2,200~2,500kcalとなります。
摂取カロリーがこの目安を下回っている場合に感じるのは正常な空腹感です。
正常な空腹感まで我慢して無理に減量すると、健康に良くないですし、リバウンドのリスクが高くなってしまいます。
痩せるためには1日の摂取カロリーを推定エネルギー必要量より200~500kcal少なくすればいいわけですから、カロリーがその範囲に収まるおやつ(=200kcal以内が目安)なら食べても大丈夫です。
メンタルタイプ:ストレス発散のためにおやつが食べたくなる
ストレスを感じると、つい間食したくなってしまいます。しかしこれは本当に食欲を感じているわけではありません。この場合は、極力おやつでカロリーを取らないようにする必要があります。
食事を十分にとっていてカロリーが不足していないのに食欲を感じるときは、ストレス発散のために「食べたい」という気持ちになっている可能性が高いです。なぜなら、食べるという行動はほとんどの人間にとって「快」の行動であり、ストレスを誤魔化すのに手っ取り早い方法だからです。これ以上カロリーが必要ない状態なのに食べてしまっては、ダイエット成功への道は遠のいてしまいます。
とはいえ、「イライラする」「やる気が起きない」という状態が続くのはよくありません。また、食欲を抑えるのがつらくてダイエットをやめてしまっては本末転倒です。
そこで、おやつでなるべくカロリーを取らないようにするために、「おやつの選び方」と「食べ方」を工夫しましょう。
偽食欲タイプ:視覚や嗅覚の刺激で、何となくおやつが食べたくなる
食事はカロリーオーバーなのに、なんとなく口寂しい……これは、「本当の食欲」ではありません。これ以上食べてしまっては痩せるどころか太ってしまいますので、おやつは我慢しましょう。
食欲には「真の食欲」と「偽の食欲」があります。
「食事を済ませたばかりなのに、好きな食べ物をみたらお腹が空いてきた」という経験はありませんか? お腹が空いていなくても、好きな食べ物をみる、匂いを嗅ぐなどの刺激で脳が「食べたい」と錯覚してしまうのです。
食事制限がうまくいっておらず、カロリーオーバーなのに食べたくなるのは、まさに「偽の食欲」です。
他のことに気が向けば食欲は収まるはずですので、おやつは食べずにどうにかして気を紛らわせましょう。
間食したい原因別の対処法とおすすめおやつ
うーん、ごはんは食べたばかりだし、これは偽の食欲なのかなぁ。
おやつが食べたい原因が分かったようね。
教頭先生
はい!でも、僕はこのあとどうすればいいんですか?ただ我慢するのはつらいなぁ……。
ではこれから、間食したい原因別のおすすめの対処法とおやつを紹介するわね。
教頭先生
カロリータイプのおすすめおやつ:200kcalまでを目安に選ぼう!
ダイエット中なのにおやつを食べたい原因が「カロリータイプ」の場合の対処法としては、1日の摂取カロリーや消費カロリーを記録しておき、足りない分をおやつで補うのがベストです。しかし毎日細かくカロリーを記録するのは大変ですので、目安として200kcalまでと考えてエネルギーを補給しましょう。
低カロリーなおやつ
低カロリーなおやつには、下記のようなものがあります。どれもコンビニやスーパーで簡単に手に入りますよ。
★ヨーグルト(70kcal/個)
糖質も少なく、最近は腹持ちの良い高たんぱくなものも多く販売されていますので特におすすめです。そのまま凍らせれば低カロリーのアイスになります。
★バナナ(77kcal/個)
値段も手ごろで甘いわりにカロリーが低く、高い満足感が得られます。ただし食べ過ぎは糖質の摂り過ぎにつながるので1本までにしておきましょう。
★ゼリー(50~100kcal/個)
味のバリエーションが多いため飽きずに楽しめます。果肉入りのものは糖質も多いため気を付けましょう。
★ゆで卵(91kcal/個)
コンビニやスーパーで買ってもいいですし、自分で作ってストックしておくのも良いでしょう。マヨネーズのつけすぎは禁物です。
★カマンベールチーズ(52kcal/切れ)
濃厚で高たんぱくなチーズは満足感が高いため、おやつにもおすすめです。ただし脂肪も多いため、食べ過ぎには気を付けましょう。
噛み応えがあって満腹感を得やすいおやつ
目標カロリーを超えないようにおやつを食べるには、低カロリーなものを選ぶだけでなく、食欲そのものを抑えることも効果的です。そのためには、噛み応えのあるものを食べて満腹中枢を刺激しましょう。嚙み応えのあるおやつには下記のようなものがあります。
★さきイカ(84kcal/30g)、ビーフジャーキー(4kcal/枚)
どちらもおつまみのイメージが強いですが、噛み応えがありタンパク質も豊富なのでダイエット中のおやつとしてもおすすめです。ただし塩分が多いので食べ過ぎないようにしましょう。
★干し芋(150kcal/50g)
繊維質で甘味の強い干し芋は食べ応えバッチリです。糖質を摂り過ぎないよう、控えめに食べましょう。
罪悪感の少ないおやつを選ぼう
おやつというと「甘いもの」「カロリーが高いもの」というイメージが強いですが、甘くて低カロリーなものもありますし、ゆで卵やさきイカのように甘くないものもおやつになります。
最近はコンビニでも低カロリーなおやつや糖質が控えめなおやつがたくさん売っていますので、それらを上手に選んで無理なくダイエットを続けていきましょう!
メンタルタイプのおすすめおやつ:好きなものを少しだけ、ゆっくり味わって
ストレスでどうしても食べたいときは、下記のように好きなものを少しだけ、ゆっくり味わって食べましょう。しっかり味わうことで少しの量でも満足感を得られるため、間食で摂取カロリーが増えるのを防げます。
アイスやチョコ、ポテチなどをちょっとだけつまむ
- カップのアイスクリームを1/4だけ食べる
- チョコレートをひとかけらだけ食べる
- ポテトチップスを一握りだけ食べる
★糖質オフのアイスやカカオ多めチョコ、ノンフライのものに変更する
さらに、「好きなもの」を、もっとカロリーが低く糖質や脂質が少ない別の「好きなもの」で置き換えられるようになるとベストです。例えば……
- アイスクリーム→糖質オフのアイス
- チョコレート→カカオ70%以上のチョコレート
- ポテトチップス→ノンフライのスナック菓子
★食べる分だけ少しだけ出して、残りはすぐにしまう
残りのお菓子は目の前にあると、つい食べたくなってしまいます。食べる分だけ取り分けたら、あとは目につかないところにしまっておきましょう。
★「ながら食べ」は厳禁!
「ゲームをしながら」「仕事をしながら」などの「ながら食べ」は厳禁です。
おやつを食べることに意識を集中しないと、せっかく好きなものを食べても満足感が少なくなってしまいます。また、ダラダラと食べ続けることで無意識に食べ過ぎてしまう可能性もあります。
★食事の一部を先におやつとして食べてしまう
「おやつだけでは満足できない」あるいは「1日の摂取カロリーを増やしたくない」というときには、食事の一部をおやつとして食べるのもアリです。
例えば、「お昼前に味噌汁を飲んで、ちょっと遅めの時間に残りの昼ごはんを食べる」「夕方におにぎりを食べて、夜ごはんはおかずだけにする」などです。
このように、好きなものを少しだけ食べたり食事を分散させたりすることで、ストレスを和らげながらダイエットを続けていきましょう!
偽食欲タイプのおすすめおやつ:とにかくおやつから意識を遠ざけよう!
偽の食欲をごまかすには、深呼吸や軽いストレッチをして気分をリセットしましょう。仕事の日であればとりあえず目先の仕事を終わらせることに集中する、休みの日であれば趣味に打ち込むのも有効です。
5分だけ我慢する
何事もまずは食べてから……と思ってしまうのを、騙されたと思って最初の5分だけ我慢してみましょう。そのときに感じているのが偽の食欲ならば、5分経った頃には気が紛れているはずです。
おやつを食べるためのハードルを高くする
また、「おやつを食べるためのハードルを高くする」というやり方もあります。
★家におやつを置かない
偽の食欲を感じることがないように「家におやつを置かない」というのも手です。
お菓子が目につかなければ食べたい気持ちが刺激されることも少なくなり、我慢するつらさを感じる頻度も減りますよ。また、食べたくなっても「買いにいかなければいけない」というハードルがあるため、面倒くささが勝って自然と我慢できるというメリットもあります。
★歯磨きをしてしまう
他にも「歯磨きをしてしまう」「おやつを開けにくい入れ物にいれる」といった方法があります。
どうしても食べたいときは「噛めば噛むほど味が出る」ものをチョイス!
それでも間食したい気持ちが抑えられないときは、噛み応えのある低カロリーなおやつを食べるようにしましょう。
★スルメ、おしゃぶり昆布
スルメやおしゃぶり昆布など、「噛めば噛むほど味が出る」ものをゆっくり味わって食べれば、カロリーをあまり取らずとも満足感が得られて食欲をごまかすことができます。
★温かいお茶、スープ類
あるいは、温かいお茶やインスタントの味噌汁でもお腹に溜まる感覚が得られるため、食欲を紛らわせることができます。お茶のフレーバーにこだわったり、味噌汁を複数種類用意しておいて選ぶ楽しさを味わったりすれば満足感につながります。
ダイエット中のおやつが我慢できないときは、低カロリーなもの、満足度の高い好きなものを少しだけ、ゆっくり味わって食べるべし!
ダイエット中は、おやつを我慢するに越したことはありません。特に偽の食欲(参考記事:あなたの食欲は「本物」? それとも「偽物」? チェックしてみよう!)やストレスを感じておやつを食べたくなっているときは、気を紛らわせるか、噛み応えのある低カロリーなものでしのぐかしてください。
なかには、ダイエットを頑張って食事制限をするあまり、本当に必要なカロリー(≒基礎代謝量)に達していないためにおやつが欲しくなっているパターンもありえます(参考記事:基礎代謝量ってどのくらい?)。その場合は200kcalまでを目安に、低カロリーなおやつを食べてください。
どのタイプでも、ダイエット中におやつを食べるときは「ながら食べ」ではなく、「おやつを食べることに集中」してくださいね。そうすれば少ない量で満足感が得られますよ!
おやつが食べたくなったとき、どうすればいいか分かったかしら?
教頭先生
はい!僕はスルメをゆっくり齧ることにします!
参考に、今日紹介した原因別のおすすめの対処法とおやつをまとめておくわね!
教頭先生