私たちの健康づくりに大きく影響する腸内環境。近年では「腸活」という言葉も広く知られるようになり、その重要性について関心の高い方も多いのではないでしょうか。

この記事では、腸活を始めることで期待できる効果や、腸活におすすめの食品・レシピなどをご紹介します。腸活でココロもからだも元気な日々をスタートさせましょう!
献立を考えることに疲れてしまった…そんな方はミールキットが便利です!

腸活とは?

腸活とは、簡単にいうと「腸内の環境を良い状態に整えること」。

私たちの腸には約100兆もの腸内細菌が存在しているといわれており、それらは大きく3種類に分けられます。腸に良い働きをする「善玉菌」、増えすぎると悪い影響を及ぼす「悪玉菌」、善玉菌と悪玉菌の優勢な方に味方する「日和見菌」の3つで、これらのバランスによって腸内環境は変化しています。

腸活では、特に善玉菌と悪玉菌のバランスを整えて、それを維持することが大切です。

腸内環境チェック

では、今みなさんの腸の状態はどうでしょうか?そんなの検査しないとわからない…と思う方もいるかもしれませんが、腸内環境の状態を知るための一番簡単な方法は、便の状態をよく観察することです!

下記表を参考に、まずは自分の便を観察して、腸内環境をチェックしてみましょう。

腸内環境のバランスがいい
(悪玉菌が少ない)
腸内細菌のバランスが悪い
(悪玉菌が多い)
黄色~黄色ががった褐色黒っぽい
形状柔らかいバナナ状ゆるい、カチカチ、コロコロ
においくさくないくさい

腸内環境が悪化するとどうなる?

先ほどの理想の便とは逆に、臭いがあって黒っぽい色の便が出ている場合は、悪玉菌が増えて腸内環境が悪化している可能性があります。

腸内環境が悪化すると、便を作って排泄するという腸の機能が低下するため、便秘や下痢になりやすくなります。また、腸内には体内の免疫細胞の約70%が存在しているため、免疫機能が低下し、疲れやすくなる、風邪をひきやすくなるといった体の不調が現れやすくなります。

さらに、腸内環境が悪化すると腸で有害な物質が産生され、それが全身に運ばれることで肌荒れやニキビなどの肌トラブルにもつながります。

腸活の効果やメリット

腸活によって腸内の善玉菌を増やし、腸内細菌のバランスを整えることで、以下のような効果が期待できます。

①便通改善

 腸の動きが活発になることで、便秘の改善が期待できます。

②免疫力の向上

 免疫細胞が多く存在する腸の環境を整えることで免疫力が向上し、疲れにくい体、病気になりにくい体を作ることができます。

③美肌効果

 腸から栄養をしっかり吸収して全身に行きわたらせることで、美肌効果が期待できます。

④ダイエット効果

 善玉菌が作り出す短鎖脂肪酸には、肝臓での脂肪合成を抑制する働きがあるため、腸内環境を整えることはダイエットにも効果的といわれています。

⑤ストレス軽減

 腸では「セロトニン」という精神を安定させる働きのあるホルモンを分泌しています。腸活によってセロトニンの分泌が活性化されることで、ストレスの軽減につながります。

このように、腸活は身体や心の健康、そして美容のためにもとても重要なのです!

腸内環境を整える!腸活に良い食べ物とは?

腸内環境を整えるためには、食事・睡眠・運動といった基本的な生活習慣を整えることが大切です。

その中でも食事は、腸にダイレクトに届いて、直接、腸内環境に働きかけるため、腸活においてとても重要です!ここでは、腸活に効果的な食べ物をご紹介します。

プロバイオティクス

プロバイオティクスとは、「健康に有用な作用をもたらす生きた微生物」のことを指す言葉で、代表的なものに乳酸菌やビフィズス菌などがあります。これらを含む食品を積極的に摂取することで、腸内の善玉菌が増え、腸内環境の改善が期待できます。

<代表的な食べ物>
ヨーグルト、チーズ、乳酸菌飲料、納豆、漬物、味噌、キムチなど

プレバイオティクス

プレバイオティクスとは、プロバイオティクスと対のように使われる言葉で、「腸内にもともと存在する善玉菌を増やす作用のある食品」のことです。

代表的なものとしてオリゴ糖や食物繊維などがあり、これらの成分は消化・吸収されることなく大腸まで届き、善玉菌のエサとなってそれらの増殖を促してくれます。

<代表的な食べ物>
たまねぎ、ごぼう、バナナ、ニンニク、大豆、玄米、きのこ類、海藻類、果物など

シンバイオティクス

先ほどご紹介した、善玉菌そのものである「プロバイオティクス」と、善玉菌のエサとなる「プレバイオティクス」。これらを一緒に摂る方法を「シンバイオティクス」といい、より効果的に腸内環境改善にアプローチする方法として近年注目されています。

<食べ物例>
けんちん汁、はちみつバナナヨーグルト、ネギ納豆など

腸内環境を整える!腸活メニュー【シーン別】

腸活に必要な食べ物はわかったけれど、実際に普段の食生活にどのように取り入れたらよいか迷ってしまう方も多いですよね。

そこで、今日からすぐに実践できる簡単レシピや、コンビニや外食時でも取り入れられる腸活メニューをご紹介します!

自宅で簡単!包丁いらずの腸活ごはんレシピ

<舞茸と納豆のワンパンパスタ>

【材料:1人前】

  • パスタ 100g
  • 納豆 1パック
  • 舞茸 50g
  • めんつゆ 大さじ1.5
  • 水 250ml
  • すりおろしニンニク 1cm
  • 小ねぎ 適量

【調理手順】

  1. 舞茸は適当な大きさに手で裂いておく。
  2. フライパンにパスタ、舞茸、水、めんつゆ、すりおろしニンニクを入れ、蓋をして火にかける。沸騰後、パスタの表記時間茹でる。
  3. 納豆を加えて混ぜ合わせ、お皿に盛って小ねぎを散らしたら完成。

<カット野菜のコンソメスープ>

【材料:1人前】

  • カット野菜(千切りコールスロー用がおすすめ) 1/2袋
  • コンソメ 小さじ1
  • 水200ml 200ml
  • 塩・黒コショウ 少々

【調理手順】

  1. 鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらカット野菜とコンソメを入れる。
  2. 野菜が柔らかくなったら、塩と黒コショウで味を調えて完成。

<冷凍フルーツヨーグルト>

【材料:1人前】

  • 無糖ヨーグルト 80g
  • 冷凍フルーツ 10~20g

【調理手順】

マンゴーやミックスベリーなど、お好みの冷凍フルーツをヨーグルトに入れる。

※甘さをプラスしたい場合は、はちみつやオリゴ糖を加える。

外食時に選びたいメニュー

<和食>炊き込みご飯、納豆おろしそば、西京焼き、筑前煮、きんぴら、味噌汁など
<洋食>きのこリゾット、バーニャカウダ、オニオングラタンスープなど
<中華>八宝菜、きくらげと卵の中華炒め、ナスの肉味噌炒め、わかめスープなど

外食をするときは、セットメニューになっていたり、誰かと一緒にシェアして食べるということも多いので、有効な食品をいくつも取り入れるのは大変ですよね。なのであまり難しく考えずに、なるべく野菜を摂れるメニューを選択するよう心がけるのがよいでしょう。

コンビニで買いたいメニュー

<おすすめ食品>
雑穀米おにぎり、ごぼうサラダ、海藻サラダ、野菜スティック、ひじきの煮物、豚汁、ミネストローネ、キムチチゲスープ、ヨーグルト、寒天ゼリー など

コンビニの場合は自分で食品を組み合わせられるので、上記を参考に、腸活によい食品を1品だけでも取り入れるよう普段から意識しましょう。最近は腸活に着目したサラダや副菜なども多く市販されているので、うまく活用できると良いですね!

腸活に逆効果!?避けた方が良い食べ物・飲み物

<食べ過ぎ・飲み過ぎ注意な食品例>
ファーストフード、揚げ物、ジャンクフード、ラーメン、脂身の多い肉、ケーキ、糖分の多い炭酸飲料、人工甘味料の多い食品など

腸活では、善玉菌を増やすとともに悪玉菌を増やさないことが大切です。悪玉菌は、脂質やたんぱく質が中心の食事を続けていると増えてしまいます。上記のような食品・飲料は腸活には良くないので食べ過ぎないよう・飲み過ぎないよう注意しましょう。

まとめ

健康や美容に様々なメリットをもたらしてくれる「腸活」。普段の食生活を少し意識して変えるだけでも、腸内環境は改善されていきます。

今回ご紹介した腸活によい食品は、毎日少しずつ、継続して摂ることが大切です。一つのものを食べ続けたり、一度にたくさん摂るのではなく、様々な食品をバランスよく食べることを心がけ、心身ともに健康な生活を送れるようにしましょう!

関連記事