ボディメイクに欠かせない食材と言われているのが、鶏むね肉とブロッコリーです。筋トレを習慣化させている人たちが、いいよと紹介したことから体を絞る時の代表的な食材となりました。

しかし、鶏むね肉とブロッコリーの何がそこまでいいとされているのか、その理由を知らないという人は多いですよね。

筋力アップを目指す人たちが、毎日愛用している鶏むね肉とブロッコリー。ヘルシーなだけではない2つの食材の効果や食べるメリットを解説します。記事の後半には美味しく簡単に続けられるレシピを紹介するので、ぜひ最後までチェックしてください。

この記事でわかること
・低脂質、高タンパクな食材を取り入れて筋肉を増やす・維持するのがダイエット成功の秘訣
・「高たんぱく」で「脂質と糖質が少ない」からブロッコリーと鶏むね肉は人気
・「血行を良くする」「骨を健康にする」「肌の健康作り」などにも役立つ

鶏むね肉とブロッコリーの栄養価

早速鶏むね肉・ブロッコリー100gあたりの栄養成分の一覧を見てみましょう。

鶏むね肉(皮付き)

栄養成分含有量
エネルギー133kcal
たんぱく質21.3g
脂質5.9g
炭水化物0.1g
ビタミンA18μg
ビタミンE0.3mg
ビタミンK23μg
ビタミンB10.09mg
ビタミンB20.1mg
ビタミンB60.57mg
ビタミンC3mg
カリウム340mg
カルシウム4mg
マグネシウム27mg
リン200mg
0.3mg
亜鉛0.6mg

となっています。
特に「たんぱく質」「ビタミンK」「ビタミンB6」の含有量が優秀です。

ちなみに皮なしの栄養価は以下の通りです。

鶏むね肉(皮なし)

栄養成分含有量
エネルギー105kcal
たんぱく質23.3g
脂質1.9g
炭水化物0.1g
ビタミンA9μg
ビタミンE0.3mg
ビタミンK16μg
ビタミンB10.10mg
ビタミンB20.11mg
ビタミンB60.64mg
ビタミンC3mg
カリウム370mg
カルシウム4mg
マグネシウム29mg
リン220mg
0.3mg
亜鉛0.7mg

ブロッコリー

栄養成分含有量
エネルギー37kcal
たんぱく質5.4g
脂質0.6g
炭水化物6.6g
ビタミンA75μg
ビタミンE3mg
ビタミンK210μg
ビタミンB10.17mg
ビタミンB20.23mg
ビタミンB60.3mg
ビタミンC140mg
カリウム460mg
カルシウム50mg
マグネシウム29mg
リン110mg
1.3mg
亜鉛0.8mg

となっています。
特に「ビタミンE」「ビタミンK」「ビタミンC」の含有量が優秀です。

鶏むね肉とブロッコリーの健康効果

鶏むね肉・ブロッコリーに含まれる栄養素の内、特に含有量の多い「たんぱく質」「ビタミンE」「ビタミンK」「ビタミンB6」「ビタミンC」を紹介します。

たんぱく質

筋肉など体を作る材料となる栄養素。食事誘発性熱産生(代謝の際に発生させる熱量)が高く、食後に体を温める働きもある。

<多く含む食べ物>
肉、魚、卵、豆腐、納豆、牛乳、チーズなど

ビタミンE

脂溶性のビタミンで、末梢血管を広げて血行を良くする働きがある。

<多く含む食べ物>
かぼちゃ、卵黄、ナッツ類、ひまわり油など

ビタミンK

コラーゲンの生成やカルシウムの定着など骨の健康を促進する。骨粗しょう症対策に活躍する。

<多く含む食べ物>
ブロッコリー、小松菜、ほうれん草、モロヘイヤ、海苔、わかめ、納豆など

ビタミンB6

たんぱく質を分解してアミノ酸を作るのに欠かせないビタミンです。皮膚の抵抗力を高める作用もあります。

<多く含む食べ物>
にんにく、ピスタチオ、レバー、まぐろ、かつお、鶏ささみ、鶏むね肉など

ビタミンC

赤血球のもとになる鉄分やお肌の基礎となるコラーゲンの吸収を助ける。抗酸化作用(=活性酸素の働きを抑える作用)がある。

<多く含む食べ物>
果物(特に柑橘系)や淡色野菜(キャベツ、白菜、きゅうり、レタス、玉ねぎ、大根、なす、ブロッコリーなど)

ダイエットにいい食材にブロッコリーと鶏むね肉が上がる理由

ダイエットに鶏むね肉とブロッコリーがあがるのは、第一にヘルシー食材だからです。脂質と糖質が少ないだけなら、他の野菜でもいいのでは?と感じる人もいますよね。

ブロッコリーが選ばれるのは、野菜なのに高タンパクだからです。鶏むね肉の疲れを緩和する作用と合わせて詳しく解説していきます。

ブロッコリーは低脂質で高たんぱくだから

ブロッコリーが筋トレをしている人に人気なのは、豊富な栄養素とたんぱく質が取れるからです。ブロッコリーは100gあたり、たんぱく質が5.4gも取れるのに、脂質がほとんどありません。そしてビタミン類や食物繊維も豊富なので、ダイエット中に食べない理由がない食材です。

ちなみに同じ100gあたりたんぱく質5.4g取れる食材と言えば、絹ごし豆腐やくわいがあります。たんぱく質を肉や魚で取ろうと思うと、どうしても脂質を一緒に取ってしまいます。

その点ブロッコリーは脂質をほとんど含まないので、体を絞りたい時に最適です。

低脂質、高タンパクな食材を取り入れるのが、ダイエット成功の秘訣です。だからこそ、ブロッコリーは筋トレを習慣化している人に愛されています。

鶏むね肉は低脂質で疲れを緩和する作用があるから

鶏むね肉には疲労を回復する「イミダペプチド」という成分が含まれています。疲労を取るために必要なイミダペプチドの量は、1日200gだとされていて、1日200gは鶏むね肉100gに相当します。

ダイエット中はエネルギーが不足し、疲れを感じやすくなっていますよね。そのため、疲れたなと感じた日に鶏むね肉を食べると、翌日すっきりした気分で迎えられます。

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ダイエット効果をメインに鶏むね肉とブロッコリーを食べる時に、味がやはりネックになるとの声は多いです。加熱の際にパサパサしてしまう、いつも同じ味で飽きる、そんな人のために3つのレシピを紹介します。
鶏むね肉とブロッコリーを美味しく食べて、楽しくダイエットをしていきましょう。

レシピ①低温で茹でる+低脂質な調味料

鶏むね肉を美味しく食べるなら、焼くよりも茹でるのがおすすめです。鶏むね肉はパサパサで美味しくなさそうとの声は多いですが、少し手間をかけてあげるとしっとり美味しく食べられます。

【材料:2人前】

  • 鶏むね肉…1枚
  • 水…1L
  • お酒…大さじ1
  • 塩…少々
  • 長ネギの青いところ(臭み取り)※なくてもOK
  • ショウガ(薄切り)(臭み取り)※なくてもOK

【手順】

  1. お鍋に鶏むね肉と材料を入れて沸騰するまで火にかけます。
  2. 弱火で10分弱煮たら、粗熱が取れるまで放置で完成です。

その日のうちに全部食べないのであれば、汁ごと保存してください。鶏むね肉だけを保存すると乾燥して美味しさが失われていきます。1週間程度は保存できますが、できるだけ早めに食べるのがおすすめです。

基本的な味がついているだけなので、脂質の低い調味料で食べてください。

このレシピの栄養価
たんぱく質…25.1g
脂質…5.2g
炭水化物…ほぼ0

レシピ②焼く+チーズをのせる

【材料:2人前】

  • 鶏むね肉…1枚
  • 好みのタレ…焼肉のタレやヨーグルト+カレー粉(少々)でタンドリーチキン風、ヨーグルト+味噌󠄀(大さじ1)で西京焼き風にすると美味しいです
  • チーズ…お好みで

【手順】

  1. 鶏胸肉はタレに1晩漬けておく(時間がないなら数時間でもOK)
  2. 焼き上がり直前にチーズを入れて、焼き目をつければ完成です。

脂質をあまり取りたくないので、フライパンよりはグリルで10分焼いてください。
たんぱく質だけでなく、食物繊維やビタミン類も取りたいので、できればサラダをプラスしてくださいね。

このレシピの栄養価
たんぱく質…31.9g
脂質…13g
炭水化物…0.4g

レシピ③自家製サラダチキン+ブロッコリー

【材料:2人前】

  • 鶏むね肉…1枚
  • 水…1L
  • ブロッコリー…30g
  • 塩…適量
  • 砂糖…少々

【手順】

  1. お水を沸騰させたら、塩と砂糖を入れて混ぜてください。※塩と砂糖を入れる理由は、鶏むね肉を柔らかくするのと、時間を置いている間に腐るのを防ぐためです。
  2. 沸騰したお湯に鶏むね肉を入れて、再沸騰するまで火にかけます。
  3. その間にブロッコリーを小房に分けて、耐熱ボウルに入れふんわりとラップをして500Wで3〜4分レンジ調理しておきます。
  4. 2が沸騰したら火を止めて1時間放置しましょう。
  5. お皿に盛り、お好みで味付けをしたら完成です。※脂質の少ないポン酢やドレッシングがおすすめです。

余熱で火を通す事で、しっとりとした鶏むね肉に仕上がります。低温調理と同じ原理なので、低温調理器があるのであればそちらを使ってください。
ブロッコリーは茹でると栄養が抜け落ちてしまうので、レンジで温めるのがおすすめです。

このレシピの栄養価
たんぱく質…26.3g
脂質…5.3g
炭水化物…1.6g

鶏むね肉とブロッコリーでダイエットをする際の3つの注意点

鶏むね肉とブロッコリーでダイエットをする際の注意点を3つ紹介します。どれだけヘルシーで体にいい食材でも、食べ過ぎや間違った食べ方をしてしまうと、効果を感じられなくなってしまいます。2つの食材の良さを生かすために、注意点を頭に入れておきましょう。

①鶏むね肉の皮は捨てる

鶏むね肉を食べる際は、鶏皮は捨てましょう。鶏むね肉は皮なしでは100gあたり脂質1.9gですが、皮を食べると5.9gの脂質を摂取してしまいます。一般的なダイエットであればそこまで気にならない量ではありますが、できるだけ早く体を絞りたい場合は捨てるのが理想です。

ダイエット中は少しの油断が積み重なると、ダイエット食材を食べているのに痩せない……。とモチベーションが下がってしまいます。ダイエットを効果的に進めるためにも、鶏むね肉の皮は捨てるようにしてください。

②ヘルシーでも食べすぎはNG

鶏むね肉やブロッコリーは低カロリーでダイエット向きの食材です。しかし、鶏むね肉は100gあたり皮なしが105kcal、皮ありが133Kcalあります。

鶏むね肉の1回に食べる量は100g程度(パックされている1枚の半分程度)が適量です。
食べ過ぎてしまうと、腸内環境が乱れて免疫力の低下を引き起こします。腸内環境が乱れると痩せにくくなるとの説もあるため、ダイエット食材とはいえ食べ過ぎには注意が必要です。

③火を通す際はじっくりが基本

鶏むね肉の加熱は「じっくり」が基本です。よく「鶏むね肉はパサパサで美味しくない」との声を聞きますよね。鶏むね肉は脂質が少ないため、サッと火を通してしまうと肉質がパサパサしてしまいます。

鶏むね肉は低温でじっくり火を通せば、パサパサせずしっとり美味しく食べられます。鶏むね肉の食感だけが苦手な場合は、時間をかけてじっくりと火を通してください。

鶏むね肉とブロッコリーでダイエットする際も糖質は必要な理由

鶏むね肉とブロッコリーは、脂質と糖質両方が少ない理想的な食材です。しかしダイエットをする際の過剰な糖質カットは健康に危険が及ぶ可能性があるため、最低量は取りましょう。ダイエット中の理想の糖質量は1日175〜250gとされています。

ダイエットを意識しない場合、一般的に1日300g程度の糖質量を取っているとされています。

  • コンビニおにぎり…30-40g前後
  • パスタ…50-60g前後
  • お弁当・丼物…80g前後
  • 甘いドリンク…30g前後

上記のように、糖質量は意識しないと過剰摂取になってしまいますので、1日130g以下に抑えるだけでダイエットができます。糖質は筋力をつけるのにも必要な栄養素ですし、脳の唯一の栄養源です。

取り過ぎはよくないですが、ご飯をカットしてお菓子を食べてしまうくらいなら主食をしっかりと食べたほうがダイエット効果を得られます。糖質不足になると疲れやすくなったり、低血糖を引き起こしたりしてしまうので、1日最低でも100gは取るようにしてください。

ダイエットしている人に多い疑問

ダイエット中の人が持つ2つの疑問を解説します。糖質と脂質のどちらをカットすべきなのか、そして食べないダイエットがNGな理由、どちらも重要な問題です。健康的なダイエットをしたい人は、ぜひチェックしてください。

糖質と脂質はどっちをカットすべき?

糖質と脂質どっちをカットすべきかは、個人の体質によります。どちらも体には必要な栄養素ですが、取り過ぎた糖質は脂質となって体に蓄積します。糖質も脂質も意識をしていなければ、すぐに取り過ぎてしまいます。

そのため、あっさりとした和食を腹八分目の量を心がけるのが理想です。バランスのいい食事がダイエットの近道なので、どちらかだけをカットするのはおすすめできません。

食べないダイエットがNGって本当?

食べないダイエットは絶対にやめましょう。食べないダイエットをすると、すぐに体重が落ちるので、ダイエット=食べないことと思っている人も多いですよね。しかし、食べずに減らした体重は、脂肪ではなく筋肉が落ちているだけです。

筋肉を1kg落とすと基礎代謝が1日で13kcal減ります。数字だけを見るとたいしたことがないように思えますが、筋トレには自律神経系やホルモン系の働きを活性化する効果があり、全身のエネルギー代謝を促してくれます。

また栄養不足になると、体調不良やホルモンバランスの異常を引き起こす可能性があるため、健康のためにも食べないダイエットは絶対にやめてください。

まとめ|鶏むね肉とブロッコリーで美味しくダイエットしよう

鶏むね肉とブロッコリーはヘルシーでダイエットにとても効果的です。うまく使えば、筋力を落とさずにボディーラインを変化させられます。

調理方法を工夫すれば、美味しく飽きずに食べられるので、ぜひ2つの食材できれいなボディラインを作りましょう。