おばあちゃんの遺言なんだよね、 「残さず全部食べなさい」って。

ふとし君

おばあちゃんがどういう食生活を送ってきたか知ってる?今のあなたをみれば、おばあちゃんもそんなことは言わないかも…

ダイエット小学校
教頭先生

メッチャ・ポッチャ教頭の論破タイム

たとえば、今あなたは食べ物がろくに手に入らずに、芋づるを齧って飢えをしのぐ日々を過ごしていたとしましょう。
久しぶりにまともな食事にありつけたら、好き嫌いして残すなんてこと、しないわよね?
おばあちゃんの世代だと、これを本当に経験している方も多いんじゃないかしら……そう、戦争でね。

戦時中は食料がなかなか手に入らなくて、かぼちゃのつる、柏の葉、豆かすまでなんでも食べていたのよ。
戦争が長期化してからは食料が配給制になったんだけど、配られる量も十分じゃなかったの。

例えば米は11歳から60歳までは1日330g配られていたんだけど、これは当時の平均的な1人当たりの消費量の75%でしかなかったわ。足りない分は農村まで買いに行ったり、闇市で調達したりしていたのよ。

あと、食べ物の量が少なかっただけじゃなくて、質も悪かったわね。
当時の食事は芋やかぼちゃのつる、豆、すいとん、雑穀なんかに偏っていたから、脂質が圧倒的に少なかったの。ひどいときだと1日の脂質の摂取量は18gで、これは今の摂取量の半分以下よ。
ただでさえ食べられる量が少なかったのに、脂質も極端に少なくて、腹持ちも悪かったんじゃないかしら。

戦争が終わってからも、労働力や肥料の不足でしばらく厳しい状態が続いたわ。配給が間に合わなくて、食べ物が手に入らなかったり……。
日本人の体重は1割方減った。健康な人間が水だけ飲んで10日間寝ていたのと同じ」とも言われていたの。栄養失調状態の人が多くて、餓死者も出たほどよ。

目の前にあるものを食べなかったら、次はいつ食べられるか分からない……そういう生活をしてきたおばあちゃんなら、「残さず全部食べなさい」というのはもっともよね。

でも今は幸せなことに、当たり前にごはんを食べられる時代よ。むしろ肥満や生活習慣病のほうが問題になっているくらい……。
だから、おばあちゃんの「残さず全部食べなさい」という遺言は、ありがたく気持ちだけ受け取っておきましょう。

私も若い頃はおばあちゃんの「全部食べなさい」「これは栄養があるんだから!」なんていう言葉に甘えて、目の前に出されたものは全部食べてたけど……(*ノωノ)
でもね、気づいたの。これが原因で太り過ぎて、生活習慣病になったりしたら……おばあちゃんも悲しむって。

分かったら、言い訳はやめて今すぐダイエットスタート、よ!

<参考文献>
アジア歴史資料センター:お米を買うのに通帳が必要だったの? 公文書に見る戦時と戦後―統治機構の変転―
厚生労働省:日本人の長寿を支える「健康な食事」のあり方に関する検討会(H26.1.20)資料5-2
藤沢良知:戦中・戦後の食糧・栄養問題.昭和のくらし研究 2008; 6: 5-17